八ヶ岳 大同心稜~横岳~地蔵尾根/アイスキャンディ(会山行)

メンバー:Ⅰ村(L)、U田(装備)、Y代(食糧)、Ⅰ澤(気象/記録)
日程:2025年1月25日(土)-26日(日)
1日目:8:00やまのこ村駐車場-10:15赤岳鉱泉テン場11:25-大同心稜-13:20大同心基部-14:30主稜線鞍部ー14:50横岳山頂-15:55地蔵ノ頭-地蔵尾根-17:05赤岳鉱泉
2日目:アイスキャンディにてアイス練-13:35赤岳鉱泉-14:50やまのこ村駐車場

1月の会山行は岩稜帯を歩く練習をしようと、西穂高岳や霞沢岳など候補に挙がったが、八ヶ岳に決まった。
1日目の方が風が弱そうだということで、初日に赤岳鉱泉をベースにして大同心稜~横岳~赤岳~文三郎道と主稜線を縦走することになった。

【1日目】快晴・ほぼ無風
8:00やまのこ村駐車場-10:15赤岳鉱泉テン場11:25-大同心稜-13:20大同心基部-14:30主稜線鞍部ー14:50横岳山頂-15:55地蔵ノ頭-地蔵尾根-17:05赤岳鉱泉

美濃戸口でチェーンを装着して赤岳山荘への林道を進む。
林道は昨年末よりも雪が少なくなっていた。
やまのこ村駐車場に駐車させて頂き山行開始です。

軽快に歩みを進め、あっという間に赤岳鉱泉到着。
受付を済ませテントを張り、少し休憩してから大同心稜へ出発。
硫黄岳方面の登山道を進みます。

素晴らしい天気だった。

斜面をトラバースする様に登っていき大同心稜上に出ると、それなりの傾斜の登りになります。

大同心稜を行く。大同心基部までは樹林帯だ。

大同心が見えた辺りで、Y代さんは前日の寝不足が祟り、テン場へ引き返すことになりました。

大同心を見上げる。ここから岩稜歩きが始まる。

大同心基部に到着したら、大同心は右側を巻きます。

大同心の右側をトラバースする様子。小同心左側壁は尖塔とそれを縫うように形成された岩溝を持つ。
大同心ルンゼ最上部の様子
要所要所で補助ロープを出した。
大同心を背に、鞍部まで詰め上がる。
鞍部に上がったところ。
横岳山頂にて記念撮影。後ろは硫黄岳、蓼科山。
主稜線を行く。赤岳方面。
地蔵ノ頭から撮影した赤岳と展望荘。

15:55地蔵ノ頭に到着。赤岳まで縦走して文三郎道で下山する計画でしたが、時間切れで地蔵尾根を下降することになりました。赤岳への縦走は次回の宿題です!

夕日に照らされた赤岳西壁。行者小屋より撮影。

暗くなる前に赤岳鉱泉に到着することができました。
やまのこ村駐車場を出発してから行動時間9時間、要所要所でロープワークの練習もでき、とても良いトレーニングになりました。

夜はY代さんが用意して下さったキムチ鍋!
沸騰した鍋の上でキムチ鍋の素(粉末タイプ)を投入すると、テント内にカプサイシンが一気に広がり皆ゲホゲホとむせた。粉末タイプは沸騰する前に入れるのがポイントですね(笑)
たっぷり野菜とうどんにお餅。とっても美味しかったです。
Y代さん、ありがとうございました!

キムチ鍋に餅をトッピングした図。美味しかった~!

【2日目】快晴
アイスキャンディにてアイス練-13:35赤岳鉱泉-14:50やまのこ村駐車場

朝ごはんはまたまたY代さんにご用意頂いた豚汁!
お陰様で朝から体はポカポカ、元気一杯です。

2日目はアイス練。昼過ぎまでのんびり楽しみました。
私個人としては昨年末の経験があり、前回よりも腕の力を温存して足で登る感覚を実践できたことは収穫です。裏側の垂壁にも挑戦できました。
アックスの振り方についてはY代さんから「アックスは握らない。小指に引っかけるだけ」と教わり、力任せでないコツを掴めたような気がしてます。

内田さんの登攀。1年振りとは思えない程、上手に登られていました。
Y代さんの登攀。アックスが一度で決まる。軽快に登られていました。
Ⅰ村さんの余裕のある登攀。流石でした!

アイス練後は鉱泉レストランで腹ごしらえしてから下山しました。

下山後はⅠ村さんお薦めの「蓼科温泉浴場」さんで汗を流して帰宅しました。熱々で気持ち良かった~。

赤岳までの縦走は叶わなかったが、補助ロープを積極的に使ったのでロープワークの練習ができたことは収穫でした。
また、登下降路としてよく利用される大同心稜、アイスルートである大同心ルンゼ、裏同心ルンゼの位置関係を確認できたことも収穫です。
アイスクライミングはコツが掴めると楽しさが分かってきて、本番ルートに行けるように練習したいと思いました。
アイスクライミングができるようになると、谷やルンゼ、ガリーを使った登山ができる。
山頂へアプローチするための手段が増える。

Ⅰ村さん、U田さん、Y代さん、緊急連絡先をお引受け頂いたY下さん、今回もありがとうございました!

白毛門(会員山行)

メンバー:Y内さん(SL)、Ⅰ澤(L/記)
日程:2025年1月19日(日) 天気:曇りのち晴れ
7:30白毛門登山口-10:20白毛門山頂10:45-下山途中斜面で訓練-13:20白毛門登山口-下山後斜面でラッセル訓練

去年撤退した白毛門に再挑戦してきました。Y内さんお付き合い頂きありがとうございました!
去年は雪降る中、それなりの積雪があった為、終始Ⅰ村さんにラッセルして頂いたものの、松ノ木沢ノ頭付近で撤退となりました。山のコンディションもさることながら、自分自身の力不足を感じた山行でした。
今回は天気は良好、トレースばっちりでラッセルなしと、とても良いコンディションでした。
それでもやはりこの山の急登は痺れます。とても良いトレーニングになりました。

始めのうちは暫く樹林帯を登っていく
このように開けてくるとまもなく雪稜になります
気持ちの良い雪稜を歩きます
まもなくドドンと白毛門が現れます
山頂直下の急登。凍っていたら難易度は段違いに上がるだろうなと思いました。
山頂直下にある唯一の鎖場(写真中央のピーク部分)
山頂にて、Y内さんと一ノ倉沢。
山頂にて、一ノ倉沢をバックに記念撮影。360度周囲の山々を見渡すことができた。

想定よりも早く登頂できた為、山頂直下の急雪面で、Y内さんが昨年末の剱岳で使おうと自作していた木製スノーバーの加重テストを実施しました。
スノーバーを埋める場所、深さ、加重の角度など抑えるべきポイントはありますが、しっかり決まれば斜面を懸垂下降しても抜けず、それなりに信頼できる支点になることが分かりました。
それにしても、自作してしまうなんてY内さん流石です。

白毛門下山後も時間があったので周辺の斜面でラッセル訓練をしました。
剱岳のラッセルパラダイスを戦ったY内さんからご指導頂き、ものすごい急斜面におぇおぇと喘ぎながらラッセル。とても良いトレーニングになりました。

ラッセルするⅠ澤

昨年1月に撤退して、9月に馬蹄形縦走して、今回白毛門に再挑戦することができた。
何かやり残していた宿題を終えたようなスッキリした気持ちになった。
やはり、一つひとつの山行を大切にして課題に向き合っていきたい。
ご一緒頂いたY内さん、緊急連絡先をお引受け頂いたK村さん、今回もありがとうございました!

八ヶ岳 アイス練/赤岳・文三郎道(冬合宿)

メンバー:Ⅰ村(L)、A木(SL)、H島、Ⅰ澤(記録)
日程:2024年12月28日(土)-29日(日)
1日目:9:40赤岳山荘駐車場-11:40赤岳鉱泉テン場-アイスキャンディにてアイス練
2日目:5:55赤岳鉱泉テン場-6:25行者小屋-8:15赤岳山頂-9:45赤岳鉱泉テン場-昼食・撤収-13:15赤岳山荘駐車場

【1日目】
9:40赤岳山荘駐車場-11:40赤岳鉱泉テン場-アイスキャンディにてアイス練

中央自動車道・大月あたりで通行止め発生。少々遠回りですが、上信越道経由で八ヶ岳へ向かう。佐久の雪化粧した田園風景を眺めながら南下し、北八ヶ岳を経由し美濃戸口へ。赤岳山荘までの凸凹道を同乗者の声援を受け、ビビりまくりながら運転し赤岳山荘に到着。
鉱泉へ向かう。堰堤より先は凍っている所もあったので、チェーンスパイクがあると安心でした。

鉱泉に到着すると、目の前にデデン!とアイスキャンディが現れる。中央自動車道の通行止めがあって到着時間が遅れていたので、初日はアイスキャンディでアイス練。
H島さんは初アイス、Ⅰ澤は2回目(2月の三ツ峠・金ヶ窪沢、以来)です。
アイスキャンディ大盛況で、残枠2ラインの所でギリギリ入場することができました。入口から見て裏側の初心者向け壁で練習開始。垂壁は始めの2m程で、その後は緩傾斜になります。
流石、Ⅰ村さんとA木さんは卒なくこなします。

オレンジ:Ⅰ村さん 赤:A木さん

Ⅰ村さん、A木さんと来て、私Ⅰ澤の番。
上手くアックスが刺さらない…。あっ。2月の金ヶ窪沢でN山さんが氷をぶっ叩いていたのを思い出して…。おりゃ!コンチクショー!と…。アックスを叩きこんで、力任せにノボリ。「ココハスイヘキナンダ。ケッシテオチラレナイノダ。」と想像し、全握力を使い果して終了点へ。その後は握力なくなり、まともに登れず…
続いて、H島さん。初アイスでアックスを決めるのに苦労されていましたが、流石のバランス感覚で力みなく壁に向き合っていました。

オレンジ:Ⅰ村さん 黒:H島さん

Ⅰ村さんとA木さんにご指導頂いて、ほんの少しコツを掴めました。
✓アックスを打ち込む際、ダーツのように体を少し斜めにすると力が入りやすい
✓アックスが決まったら、アックスと対角線の足から決めていく。両足が決まったら、腰を壁に近づけるようにして体を引き上げる。両足でしっかり立つ。
クライミングと同じで、足で登る感覚が大事だとわかりました。でないと、握力が持たない!
営業終了間際までアイスキャンディで練習させて頂きました。赤岳鉱泉スタッフの皆様、ありがとうございました!

(左から)A木さん、I村さん、H島さん

夕食はI村さんの親子丼と、H島さんのタンでした。ご馳走様でした!
夕食からT橋さん合流予定でしたが、体調不良で来れないことに。残念…

【2日目】
5:55赤岳鉱泉テン場-6:25行者小屋-8:15赤岳山頂-9:45赤岳鉱泉テン場-撤収-13:15赤岳山荘駐車場

2日目は風の状況を見て、行ければ赤岳西壁・南峰リッジ、難しければ文三郎道を辿ると決まっていた。
4時起床、5:55ヘッデン点けて出発。

行者小屋

行者小屋から樹林帯を進むと次第に傾斜が強くなり、尾根に上がる為の急登になる。鎖や階段が雪に埋もれ切らず残っていた。息を切らせながら、アイゼンとピッケルを効かせて登る。
尾根に上がっていくらも進まないうちに強風が吹きつけるようになった。Ⅰ村さんとA木さんの判断で南峰リッジは断念し、文三郎道になった。

2,440m地点。丁度、尾根に上がった所。

九折に尾根を詰めていくと、顕著な岩稜帯に入る。岩稜帯のアイゼンワーク。距離は短いが、岩肌に沿うように崩れかけた斜面のトラバースは緊張した。前週の谷川岳雪訓・ダイヤモンド歩行が役に立つ。アイゼンワークを意識しながら歩くと楽しいルートでした。
私Ⅰ澤はゴーグルを持参しなかった為、サングラスで挑んだが、痛い目にあった。サングラスの両面が凍って何も見えない…。外して歩くが、強風で弾丸のようになった雪がバシバシと当たって痛い。教訓にしなければならない。
パーティー全員強風に耐えながら、8:15登頂。
展望はなかったが、曇天&強風もまた良し!

赤岳山頂(左から、A木さん、I村さん、H島さん)

下山はより慎重に、丁寧なアイゼンワークを意識して。無事下山することができました。
それにしても、強風と氷の世界で見た主稜はなんだか威圧感というか迫力がありました。いつか挑戦できると良いのですが。

今回の冬合宿では、岩稜帯でのピッケル・アイゼンワーク、強風への対応、アイスクライミングと、また一つ経験を積むことができました。一つひとつの山行を大切に、今後の活動に活かしたいです。
緊急連絡先をお引き受け頂いたY下さん、ご一緒させて頂いたI村さん、A木さん、H島さん、今回もありがとうございました!

二子山縦走(渓稜祭/会山行)

メンバー:Y下、N山、K村(SL)、U田、S方、I澤(L/記)
日程:2024年11月10日(日)
10:00二子山登山口-10:35東岳山頂-11:55西岳山頂-13:20二子山登山口

A木さんの山行記録2024年11月10日『スーパーたこやん』にあったように、渓稜祭2日目は豪快な寝坊から始まった。K村さんの指示で、二子山に向かっているであろうY内さんとS方さんに電話をかけると、Y内さんから「大丈夫。想定済みです。」と、先輩の心強い?お言葉。すみませんでした…

渓稜祭2日目は縦走組とマルチ組に分かれましたが、私達は前者として二子山を登りました。
二子山は縦走コースでも岩登り要素強めの山。計画段階でY下さんの助け舟もあり、今回はヘルメット、25mロープとハーネス、アルヌンなどを持参しました。

駐車場でハーネスを装着して、10:00山行開始。

準備中
入山

登山口から10分程で股峠に到着。左に行くと東岳。右に行くと西岳です。まずは、東岳へ。
いきなり、粘土質の滑りやすい急斜面を登ります。転ばないよう慎重に…
それが終わると、岩々してきますが、急斜面である為、落石が怖いと思い、斜面の途中でヘルメットを装着。
急斜面を登りきると、左側へトラバースします。

1箇所、せり出した大きな岩を避けてトラバースする場所があり、左下が切れ落ちていて緊張しました。大岩に鎖が設置してあるので、それを使い通過できます。

この大岩のトラバースは緊張した。

振り返ると眼前に西岳の岩壁がドドンと。
25分程で山頂に。天気が良く、南側にある両神山が映えていました。

振り返ると二子山西岳の岩峰がそびえ立つ。
東岳山頂にて

同じルートを下山して、再び股峠に。今度は西岳を目指します。
暫く樹林帯を登ると岩壁が現れ、案内板が。ここで、上級者コースと一般コースに分かれます。私達は上級者コース。

写真右端が上級者コース取付き。右上する。

それまではK村さんに先頭を歩いて頂いていましたが、「ルーファイやロープ出しの練習をしてはどうか」と、先頭を交代して頂きました。
(折角、交代して頂いたのに、ロープは使いませんでした。が、とても良いルーファイの練習になりました。)
岩壁の右側に上級者コースの登り口があります。取り付きから稜線に抜けるまでがまさに岩登りで、ロープを出すならここでした。ピナクルか樹木に支点を取って、確保できたと思います。
手がかり、足がかりが丁度良くあり、グイグイ登れる気持ちの良いルートでした。

気持ちの良い岩登りができた

岩稜帯の稜線に抜けると、岩を登ったり、降りたり、間を縫ったりして行きます。

11:55西岳登頂。
山頂からは、中央稜が良く見えました。

西岳山頂にて

登頂後もしばらく岩稜帯の稜線歩きを楽しめます。
途中で、南側の斜面に降りて、股峠へ帰還するためにUターンします。

中学生サイズのマムシがいた。

途中、ゲレンデがあり、10名程がフリークライミングを楽しんでいました。ハングしたロングルートが、ずらりと並んでいました。

13:20駐車場に帰還。スーパーたこやん組はもう少し時間がかかるようでしたので、私達は一足先に『道の駅 龍勢会館』でおやつ+お買い物へ。丁度、出店が出ていて、ホットドッグや焼き芋に舌鼓。焼き芋は1本100円でした。
その後、マルチ組と合流し、無事、渓稜祭は打ち出しとなりました。

今回の山行はありがたいことに、リーダーをやらせて頂けることになりました。
安全確保をした上で、同行者に楽しんでもらえる気配りができるリーダー像を目指して、引き続き精進します。
改めて、ご企画頂いたT橋さん、山行メンバーの皆様、本当にありがとうございました!!

【SMSCA主催】登攀技術講習会

日程 2024年10月20日(日)
場所 飯能市 平戸の岩場
主催 (一社)埼玉県山岳・スポーツクライミング協会(SMSCA) 指導委員会
参加 N山、Ⅰ澤(記録)

N山会長と私Ⅰ澤でSMSCA主催の登攀技術講習会に参加させて頂きました。
講師の皆様、ご一緒させて頂いた皆様、大変お世話になりました!

二人とも中上級クラスに参加させて頂き、主に、ビレイヤの自己脱出と、3分の1引き上げシステムについて学びました。

ビレイヤの自己脱出とは、
「クライマーが滑落した際、ビレイヤが救助活動を行う為などに、ビレイヤ側のロープを解除し(=自己脱出する)、ビレイヤが自由に行動できるようにする」方法のことです。
具体的には、クライマーとビレイヤ(自分)につながったロープの加重を、他の支点に移す作業です。
今まで、自己脱出の方法を知らずにビレイしていましたが、クライマーが滑落した際には、どうすることもできなかったと思うと、とても怖いことだと思いました。
今回の講習会をきっかけに、万が一の際、実際の山行で活用できるよう、良く復習いたします。

3分の1引き上げシステムについては、滑落したクライマーを引き上げする際などに活用することができます。
実際に50kgの重りを引き上げる体験をさせて頂きましたが、参加者数名で全力で引っ張っても、僅かずつしか引き上げられず、3分の1といえども、大変な作業なのだと体感することができました。(カラビナや滑車との摩擦で、実際は3分の1の重さにはならないようです。)
滑落者がある程度、自力で登り返せる場合など、「滑落者の自力+引き上げ」という形であれば、効果的なのではないかと感じました。

いずれにしても、講習会に参加したことで、登山、岩登りにおいては、アクシデント対応ができて初めて、楽しむことができるのだと気付けたことは、大きな収穫です。
引き続き、講習会に参加するなど、知識、技術習得に努めて参ります。
改めまして、講師の皆様、ご一緒させて頂いた皆様、ありがとうございました!

50kgの重りを使って、自己脱出や引き上げシステムを勉強しました。

古賀志山 岩登り訓練(会山行)

メンバー:Ⅰ村(L)、A木(SL)、Ⅰ澤(記録)
日程:2024年10月19日(土)

10月の会山行は栃木県は古賀志山のゲレンデで、岩登り訓練を行いました。
古賀志山は埼玉県から比較的近く、かつ、多くのルートが開拓されている為、今後も利用させて頂く機会があると思いますので、アプローチを含め、とても良い経験になりました。

入山口にある駐車場に車を停めて、岩場へ向かいます。
駐車場は斜面に作られている為、2-3段に分かれていて、合計10台ほど?は駐車できそうです。仮設トイレも設置されていました。ありがたい限りです!
舗装道と山道を20-30分歩くと、目の前に岩場が現れます。祠があり、長く大切にされてきたことが分かります。
他にクライマーはおらず、一番乗りでした。

岩場に到着。広場のようになっており、屋根付きの祠、高低差のある細い滝、水場があります。

早速、準備を整えて訓練開始です。
内容は以下の通りです。
【訓練内容】
①マルチピッチクライミングの一連の流れの確認・実践
➁リードクライミング・トップロープ(TR)クライミング
(クウ(5.8)、粉屋の娘さん(5.8)の2本)

【①マルチピッチクライミング練習】
私Ⅰ澤はマルチに不安がある為、まずは、マルチの一連の流れを確認させて頂きました。
入会させて頂いてから、何度もお教え頂いているのですが…
なるべく早く、体が自然に動くレベルになって、様々な岩場に行けるようになりたいです。

・ゼロピンを取ることを忘れない(1ピン目を掛けるまでの墜落に備える)
・残置支点の強度に不安がある際は、持参したスリングやカムなどを用い、追加の支点を作ることで、十分な強度を確保することに努める(現場判断、工夫)
・懸垂下降の際、ロープを投げると引っかかるおそれがある場合、ロープを抱えながら下降する技術がある(覚えたい)

以上が、特に私に不足していたことです。
一度で覚えられるように、復習します!
他に、カムのセット方法も教えて頂きました。

マルチ練習の様子

【➁クライミング】
マルチ練を終えたら、ゲレンデで岩登りをしました。
今回は、クウ(5.8)、粉屋の娘さん(5.8)の2本を登りました。
Ⅰ村さんとA木さんは、リードでスルスルと登ってしまいましたが、私は『クウ(5.8)』はTRでなんとかやっと、『粉屋の娘さん(5.8)』は出だしの小さなカチを使う部分がどうしても乗り越えられず、完登できませんでした。修行が足りません!

粉屋の娘さん(5.8)

14時頃になると、雨が降り出し、撤退となりましたが、当日はゲレンデは空いており、充実した訓練をさせて頂くことができました。

帰りは、『宇都宮みんみん 鹿沼店』で餃子を食べて、帰路につきました。
Ⅰ村さん、A木さん、ありがとうございました!

流石、本場の味。大満足!もちろん、ビールはノンアルです。

木曾駒ケ岳・空木岳縦走(会員山行)

メンバー:N山、I澤(L/記)
日程:2024年10月12日(土)-14日(月)
1日目:12:20千畳敷ロープウェイ上駅-13:30頂上山荘TS(テント設営)13:50-14:10木曽駒ケ岳山頂-14:35頂上山荘TS
2日目:5:45頂上山荘TS-6:20宝剣岳-8:00濁沢大峰-9:00檜尾岳-10:20熊沢岳-11:30東川岳-13:35空木岳-14:25空木岳避難小屋
3日目:5:40空木岳避難小屋-6:30ヨナ沢の頭-7:40マセナギ-10:00池山尾根登山口(駒ケ根高原スキー場駐車場)

10月の三連休はN山さんに中央アルプスに連れて行って頂きました。
もちろん?私I澤は初めて。
今年1月にサギダル尾根、3月に空木岳と、積雪期の会(員)山行で実績のある山なので、まずは夏道を経験させて頂きました。
N山さん、今回もありがとうございました!

【1日目】ガス→晴れ(雲多め)
12:20千畳敷ロープウェイ上駅-13:30頂上山荘TS(テント設営)13:50-14:10木曽駒ケ岳山頂-14:35頂上山荘TS

早朝にN山さん宅に集合し、中央アルプスへ向かいます。
行楽シーズン真っ只中。案の定、中央道の合流点で大渋滞。仕方ないですね(泣)
駒ヶ根高原スキー場駐車場に車を停めて、バスでロープウェイ乗り場へ向かいます。
菅の台駐車場は満車でした。
ロープウェイに乗り込み、千畳敷ロープウェイ上駅到着。時間が遅かったので、登りのロープウェイはハイシーズンにしては空いていました。
駅舎から出ると、目の前にサギダル尾根が。想像していたより急。こんな所、自分に登れるのか…
いつか登れるように修行せねば!

サギダル尾根

千畳敷カールのど真ん中を登っていきます。
積雪期を想定して、雪崩易そうな斜面はどこか、想像しながら登ります。
同じ斜面でも、樹木・植物が残っている部分と、ガレている部分があり、後者は雪崩の影響で表面の樹木等が無くなり、ガレたと想像することができます。
右斜面はそういった部分が所々に見られました。
なんとなく歩くのではなく、積雪期を想定することが大切だということです。

千畳敷カール
カール右斜面の様子。どこが雪崩易そうか考えながら登る。

山頂山荘に到着。紅葉シーズン真っ只中で、既に多くのテントが張られていました。
なんとかスペースを見つけて、テント設営。
空身で木曾駒ケ岳山頂へ。
御嶽山山頂は雲に覆われていましたが、山々を一望できました。

木曾駒ケ岳頂上にて
木曾駒ケ岳頂上より。御嶽山は雲に覆われていた。
木曾駒ケ岳頂上から細尾沢を見下ろす。沢登りできるそう。詰めが楽しそう!

テン場に戻って乾杯。(木曽の地酒・中乗さん、美味かったです!)
日が出ているうちは、外で過ごしていましたが、日が陰ってくると、急に冷え込んできました。
ちなみに、頂上山荘の水場は凍結防止の為、16時以降は利用できないそうです。

夕方の頂上山荘テン場

【2日目】晴れ
5:45頂上山荘TS-6:20宝剣岳-8:00濁沢大峰-9:00檜尾岳-10:20熊沢岳-11:30東川岳-13:35空木岳-14:25空木岳避難小屋

朝起きると、フライシートの内側がパリパリに凍っていた。結構、冷え込みました。
日の出とともに出発。天気は快晴。

頂上山荘の夜明け

宝剣岳-濁沢大峰-檜尾岳-熊沢岳-東川岳と中央アルプスの稜線を楽しむことができました!
ロープウェイで比較的容易にアクセスできる稜線ですが、所々、鎖場があったりと、緊張感もありました。

宝剣岳と宝剣山荘
宝剣岳登頂!
中央アルプスの稜線
鎖場
鎖場

東川岳に近づいてくると、美しい三角錐の空木岳がドンと見えます。
優雅な見た目。さすが「中央アルプスの女王」。
東川岳山頂から下降したコルには、木曾殿山荘があります。
木曽殿山荘の水場(山荘から片道15-20分程)は、この時期でもジャージャー流れていました。

空木岳へ続く稜線

木曽殿山荘から空木岳山頂へ、最後の登り。
一気に山頂へ詰め上がる登りにアドレナリンが出ます!

空木岳山頂へは木曽殿山荘のあるコルから、一気に詰め上がる。

ある程度登ると、大きな岩がゴロゴロしてきて、ちょっとした岩登りになります。
積雪期は、ザイルを使用した方が良いだろうなと思いました。
濡れたテントと水を背負って岩をよじり上がるので、それなりに大変ですが、これも楽しい!

山頂に辿り着くには、大きな岩をいくつも越えなければならない。

いくつか小さいピークを越えて、空木岳登頂。

空木岳山頂にて

空木岳のカールの中を沢伝いに下降し、避難小屋へ向かいます。
この時期でも沢の水はしっかり流れていました。
避難小屋には先行者2名とデポ2名分。トイレ付のまだ新しそうな綺麗な小屋でした。
最終的には10名程になりましたが、詰めれば、16人程は泊まれるのではないでしょうか。
(前日は満員御礼で、床に寝た方もいたそうです。)

空木岳のカール
空木岳避難小屋

【3日目】晴れ
5:40空木岳避難小屋-6:30ヨナ沢の頭-7:40マセナギー10:00池山尾根登山口(駒ケ根高原スキー場駐車場)

日の出とともに避難小屋を出発。やはり朝は冷え込みました。

避難小屋を出発

(カールから麓を見た)左手の池山尾根に上がり、尾根道を進みます。

池山尾根から見た宝剣岳

積雪期は尾根上を真っ直ぐ進むこともできるそうですが、夏道は途中からトラバースを交えながら進みます。(トラバース道は所々、崩れている所もありました。)
迷い尾根を過ぎて、小地獄・大地獄と経由。地獄は痩せ尾根で、積雪期は注意が必要だと思いました。

積雪期はトラバースせず、尾根上を通過することもできる。積雪状況によって、ルート選択したい。

今年3月にN山さん達が幕営したマセナギを通過。マセナギから空木岳山頂は結構距離があるのだなとわかりました。
無事、スキー場駐車場に到着。

帰りは、こまくさの湯で汗を流してから、明治屋駒ヶ根本店で食事をして帰路につきました。
明治屋さんは開店前から20組以上が順番待ちしていました。

明治屋駒ヶ根本店。私は欲張りすぎて超満腹。N山さんは馬刺し握り。

いつか、積雪期の空木岳、中央アルプス縦走に挑戦できるように、引き続き、山行を重ねます。
N山さん、今回も大変お世話になりました!

谷川岳馬蹄形縦走(会員山行)

メンバー:I澤
日程:2024年9月28日(土)-29日(日)
1日目:9:00土合駅-9:20白毛門登山口-12:45白毛門山頂-14:10笠ヶ岳山頂-15:30朝日岳山頂-17:30清水峠白崩避難小屋
2日目:5:30清水峠白崩避難小屋-6:45七ツ小屋山-7:50蓬ヒュッテ-9:10武能岳-11:40茂倉岳-12:15一ノ倉岳-13:35オキの耳-13:50トマの耳-16:45西黒尾根登山口-17:15土合駅

冬の谷川岳は何度も連れて行って頂いていますが、夏道の谷川岳を知らないなんて…ということで、以前からやりたかった馬蹄形縦走にチャレンジしてきました。秋の谷川連峰はどんな山なのか、楽しみです。

【1日目】曇り(雨は時々パラつく程度)
太平洋を低気圧が通過する影響で、今回も天気がコロコロ変わりました。
始発の電車に乗り、土合駅へ。駅前で身支度をして、9時出発。白毛門駐車場には10数台程。私を追い抜いたのは、外国人2人組だけでしたので、最後の入山だったようです。
今年1月、Ⅰ村さんに白毛門に連れて行って頂いた時のことを思い出しながら、「夏道は雪で段差が埋まっていない分、段差が大きいのだなぁ」なんて、当たり前のことを思いながら登りました。
1月に撤退した松ノ木沢ノ頭に近くなると、白毛門を登頂して下山する方々と多くすれ違いました。ほとんどの方が白毛門のピストンだったようです。松ノ木沢ノ頭から先は尾根歩きの後、山頂へ斜度が上がります。雪山だともっと急に感じただろうなと思います。
白毛門登頂。山頂では沢登り2人組が休憩していました。湯檜曽川最奥から朝日岳に詰め上がったとのこと。

土合駅
白毛門登山口
松ノ木沢ノ頭付近から白毛門を望む

続けて、笠ヶ岳、朝日岳と登頂。小ピークを何度も越える必要があり、そろそろ山頂かと思うと、まだまだ~のような感じで、焦らされました。笹が目立つようになり、いかにもクマさんの住処という雰囲気に。
朝日岳を越えると木道が敷かれており、辺りには池塘が現れました。周囲に靄がかかり、幻想的。
日の入り丁度に清水峠の白崩避難小屋に到着。避難小屋が満員だった時の為に、また雨予報だったので、テントを担いで登ったのですが、私を含め2人のみ。とても快適でした。同じくらいの年齢の方で、その方も登山を始めて2年程ということで、登った山や道具の話をして過ごしました。
その方は、道具の軽量化をうまくやっていました。今回の山行のように、出発が遅くなる場合は、荷物を軽量化して、スピードを上げられれば、もう少し早く避難小屋に到着できたと思います。安全登山において軽量化=スピードは、とても重要なことだと感じました。
夜から雨が降り始めました。

笠ヶ岳、朝日岳方面
笠ヶ岳山頂
朝日岳山頂
朝日岳から清水峠への下り。池塘があった。
清水峠白崩避難小屋

【2日目】小雨と風(風は時間が経つにつれ悪化)
日の出に合わせて5:30出発。1日目とは比べ物にならない程の笹薮を進みます。七ツ小屋山を登頂して、高度を下げて、蓬ヒュッテ、武能岳、茂倉岳、一ノ倉岳、オキの耳、トマの耳と続きます。特に、武能岳と茂倉岳の登りが斜度があってきつかったです。小ピークを何度も越えなければならない上、腰丈程の笹薮を掻き分けて進みます。また、10時を過ぎると西風が強くなってきて、気温も下がってきました。幸い、雨は弱かったので良かったです。
一ノ倉岳、谷川岳の縦走路は、所々、鎖場が出てきて、雨で濡れた岩を慎重に登りました。一ノ倉沢はガスに包まれ、何も見えなかったです。残念…

武能岳、茂倉岳方面
笹薮を搔き分けて進む
武能岳への稜線
トマの耳。西風が強かった。

下山は西黒尾根です。この頃になると、西風が一層強くなり、早く樹林帯に逃げ込みたい一心でしたが、スラブ状の岩を下りていかなければならず、思うようにスピードが上がりません。3月にN山さんとK村さんに連れてきて頂いた時は、雪に覆われていた為、これほど岩が露出しているとは思いませんでした。ラクダのコブはかなりの斜度があり、且つ、スラブ状で、鎖を使いながら慎重に下りました。岩下りに悪戦苦闘しながらも、樹林帯に到達し、一安心。気の抜けない下山でした。無事、西黒尾根登山口に辿り着き、土合駅に帰着。
天候には恵まれませんでしたが、山深い谷川連峰を味わうことができました。
ありがとうございました!

ザンゲ岩
ツルツルした岩の下降が何カ所もあって神経を使った。
西黒尾根登山口
土合駅

白根三山縦走(会員山行)

メンバー:N山、I澤(L/記)
日程:2024年9月14日(土)-16日(月)
1日目:5:30奈良田(バス乗車)-6:30広河原-8:25白根御池小屋-11:10肩ノ小屋
2日目:5:05肩ノ小屋-5:35北岳-7:10中白根山-8:00間ノ岳-9:45西農鳥岳-10:15農鳥岳-10:55大門沢下降点-13:00大門沢小屋
3日目:5:00大門沢小屋-第一7:30発電所バス停(バス乗車)-7:50奈良田

今回はN山さんに南アルプスは白根三山に連れて行って頂きました。私Ⅰ澤は初・南アルプス。前日まで、槍ヶ岳西稜の岩登りを計画していましたが、雨予報で中止。急遽、N山さんにご提案頂き、白根三山になりました。直前の変更となりご迷惑をお掛けしました。
ご提案・ご計画頂いたN山さん、緊急連絡先をお引受け頂いたK村さん、ありがとうございました!

【1日目】晴れのち曇り
奈良田駐車場は大変混み合うだろうとの見立てから、前日夜に出発し、日付の変わった1時頃に到着。バスの時間まで仮眠を取りました。(N山さん、深夜の運転、本当にありがとうございました。)
朝一番5:30のバスに乗車し、広河原へ。コロナ対策なのか、バスの窓が全開で、冷たい風が吹き込んできて凍えそうになりながら、約1時間バスに揺られました。ブルブル

既に長い列ができていた。始発のバスは5台はあったか。

広河原に着いた頃には、既に明るくなっていました。谷筋の最奥には北岳頂上が見えています。
野呂川に架かる広河原橋を渡って、登山道に入り、谷筋に沿ってゆったりと歩いていきます。早朝の澄んだ空気が気持ち良い。
途中から谷筋を離れ、徐々に斜度が上がってきて、いい感じの登りになります。天気は晴れ。気温が上がって汗ばむ。
白根御池小屋に着く頃には、日影に人が集まる暑さに。白根御池小屋までは樹林帯なので、木陰の中を歩くことができます。

広河原橋
白根御池と北岳

白根御池小屋からは、北岳の稜線に上がる急登となります。序盤は特に斜度がきつく、ガレザレしていて、落石に気を使いました。九十九折の登りです。白根御池小屋より上は、樹木が減り、背丈が低くなるので、木陰はありません。アツイ
稜線に上がると、山々が一望できます。私が当会に入会させて頂いてから連れて行って頂いた仙丈ケ岳、鳳凰三山が見えて、とても嬉しくなりました。

甲斐駒ヶ岳と、遠くに八ヶ岳が見える。
仙丈ケ岳
北岳へ続く稜線
紅葉が始まっていた。

稜線に出てからは、肩ノ小屋まですぐです。雄大な稜線を歩いて行きます。
張り切りすぎたのか、予定より早いお昼前に肩ノ小屋に到着。急いでテントを設営して、初日は贅沢に生ビールで乾杯!寝不足もあり、昼寝をしたりして、時間を過ごしました~。
小屋の水は有料(200円/L)だったので、ケチって往復30分かかる水場へ行きましたが、水はチョロチョロしか流れておらず、先客がいたこともあり、5L汲むのに30分近くかかっただろうか…
それにしてもすごい人で、夕方にはテント場は一杯になりました。若者が多い印象。
午後になると、次第に谷からガスが上がってきて、気温が下がってきました。夜なると雨が降り始めました。予報通り、下り坂。

到着した頃は日も照っていて暑かった。テント左上の換気口からテント内部に雨が滴り落ちてきた。構造の問題なのでしょうか。
手書きのイラストが良い。N山さんと私は違うデザインだったので、一点物ということになるのか。

【2日目】強雨のち、晴れ・曇り・小雨と不安定
2:30に起床して準備を始めましたが、時間が経つにつれ雨脚が強くなっていきました。風もある。
天気予報では明け方にかけて雨が強く降り、その後、雨が弱まり、曇りとなる予報でした。2日目は肩ノ小屋→大門沢小屋で行動時間9時間半を予定していたので、出発を遅らせたとしても7時。それまでに雨脚が弱まらなければ、下山か。リーダーとして判断する必要がありました…
電波は届いていたのでスマホで天気予報を何度も確認しましたが、決めきれない…。「可能であれば行きたい。しかし、いつ風雨が弱まるのかわからない。無理はできない。」と葛藤。リーダーとしてまるで不十分でした。
N山さんから「出発を遅らせる場合は、大門沢小屋までいかず、農鳥小屋までとする案もあるが、農鳥小屋のテン場は稜線上にあって、悪天時は良くない。だから、行くなら大門沢小屋までいきたい。」とご助言。その時の私は、テン場の立地条件まで考えることはできていませんでした。とても勉強になりました。
そうこうしているうちに、4:30頃になって風雨が落ち着いてきました。私たちは前進することにしました。結局、N山さんにご判断頂いた形です。

出発時、撮影した肩ノ小屋テン場。この時、雨は小康状態になっていたが、風は強かった。

5:05肩ノ小屋を出発。岩稜帯を行きます。雨は小康状態ですが、風は強かったです。山の斜面を這うように吹き上がる西風が、バシバシと右半身を叩きます。フードを深くかぶって進みます。
5:35北岳登頂。なんと嬉しいことに、雨は止み、朝焼けまで見ることができました。初めての北岳山頂からの眺めは、贅沢なものでした~。

北岳山頂より。朝焼けと富士山。

中白根山-間ノ岳-西農鳥岳-農鳥岳と続く3,000mを越える稜線は、天空の縦走路と呼ばれるそう。北岳-農鳥岳への縦走路は、基本的に砂礫地と岩稜帯の組み合わせで、歩きやすかったです。雄大な景色を堪能しながら歩きました。
7:10中白根山、8:00間ノ岳と順調に山頂を踏み、農鳥山荘で休憩した後、9:45西農鳥岳、10:15農鳥岳と無事登頂できました。一度に5座も3,000m峰を登頂できるなんて!本当にありがとうございます。

中白根山、間ノ岳へ続く稜線
北岳山荘付近から北岳を振り返る。
北岳山荘
農鳥山荘にあった古いアイゼン。N山さんも持っていたとのこと。
常に西風は強く吹いていました。天候は不安定で、晴れ、ガス、小雨を繰り返していました。
農鳥岳山頂にて
大門沢下降点

農鳥岳を下りて、大門沢下降点に到着。鐘を鳴らして、無事、天空の縦走路を終えたことを山に報告します。大門沢下降点から大門沢小屋へは1,000m以上高度を落としますので、険しい下りが続きます。沢が見えると、やっと傾斜は緩やかになります。雨で岩肌が濡れており、滑らないように注意しました。

見事な房。誰も取らないということは毒キノコ?
大門沢小屋(写真は3日目の早朝に撮影したもの)

2日目も張り切りすぎたのか、予定より1時間以上早い13時頃、大門沢小屋に到着。到着時間からして、このまま下山することもできましたが、今回は「冬山登山でも利用することのある大門沢小屋を一度は利用しておいた方が良いだろう」とのN山さんのお取り計らいで、テン泊することになりました。冬季は避難小屋として開放されているそう(2024年4月20日"白根南嶺(笹山〜広河内岳)会員山行"に記載があります)。勉強になります!
テント設営後は、小屋前のテーブルで乾杯しました。すぐ隣を流れる沢は渓魚釣りで有名だそう。

【3日目】晴れ
3日目は5:00に小屋を出発しました。沢沿いの登山道を歩いていきます。倒木が多く、かわしながら行きます。登山道の整備って本当に大変なんですね。丸太でできた橋を何度か渡りましたが、冒険感があって楽しかったです。その後は、斜面をトラバースする道に変わって、取水口吊り橋に至ります。

取水口吊橋

車止めゲートを通過し、7:30に発電所バス停に到着して時刻表を見ると、数分後にバスが通過する予定になっていた。これはもう運命だ!と、バスに乗車(奈良田駐車場まで5~10分。料金は250円。マイカー規制区間外の為、協力金300円はかからなかった)。バスは満員御礼。皆さん、早いですね~。
7:50頃には奈良田駐車場に到着。女帝の湯は開店前なので、みはらしの丘みたまの湯で入浴しました。高台にある入浴施設で、山々を一望できました。奈良田からは1時間強かかりましたが、行く価値ありです。そのまま、みたまの湯で早めのお昼ご飯も頂きました。馬刺しと鶏もつ煮、おいしかったです!

【振り返り】
私I澤は初めての南アルプス。3,000m峰を5座も登頂出来ましたし、縦走路から見た山々に是非登りたいと、宿題を持ち帰ることができました。
計画段階では、バリエーションルートの勉強として槍ヶ岳西稜を予定しておりましたが、代替案を用意していませんでした。直前に雨予報になったことから、N山さんにお助け頂いた形です。やはり、代替案は用意しておく必要がありますし、用意できるだけの知識・経験を身に着ける必要があります。
また、今回の山行で感じた課題として、リーダーとしての前進・撤退判断があります。2日目の朝、思ったより風雨が強かった為、リーダーとして判断が必要でしたが、結局、決めきれず、N山さんにご判断いただいた形です。これは大きな反省です。自分・メンバーの安全は担保できるのか、天気はどうなるのか、工程を短縮することで出発時間を遅らせられるのか。そして何より、この悪天の中、前進・登頂することで「メンバーに喜んでもらえるのか、達成感を味わってもらえるのか」。
ルーファイ・道選びについても、時折、歩き辛い方を選んで、N山さんに修正して頂くことがありましたので、まだまだです。N山さんにご支援いただきながら、何とか3日間の工程を終えることができました。
まもなく、入会させて頂いてから1年になります。いつまでも連れて行ってもらう立場ではなく、"自立した"会員になるべく活動したいです。
N山さん、今回も様々なご支援・ご指導、本当にありがとうございました!

北穂高岳東稜-奥穂高岳縦走(会員山行)

メンバー:N山、I澤(L)
日程:2024年8月17日(土)-19日(月)
1日目:9:00上高地バスターミナル-11:30横尾-14:30涸沢
2日目:4:30涸沢-6:00北穂高岳東稜取付-8:50北穂高岳-10:30涸沢岳-11:50奥穂高岳-13:45涸沢
3日目:4:40涸沢-7:10横尾-10:20上高地バスターミナル

今年は盆休みが取れたので、フルで山行に使おうと意気込んでいた。昨年秋に入会させて頂き、それまでハイキング程度の経験しかなかった私が持ち合わせているのは時間だけだ。
N山さんにご一緒して頂けることにもなった。N山さんのご指導の下、盆休み前半の夏合宿後、3泊4日で北アルプスの読売新道か、南アルプス縦走の計画を立てた。…がお盆が近付けば近付く程、天気予報が優れない。おまけに台風が矢継ぎ早に発生する始末だ。うぅ…ついてない…
3泊4日の山行は厳しそうだということで、またまたN山さんに代替案をご指導頂いた。天気予報が比較的前向きで、2泊3日で行ける北穂高岳東稜-奥穂高岳縦走に決まったのは山行の4日前。いつも本当にありがとうございます。緊急連絡先をお引受け頂いたY下さん、ありがとうございました。
出発日の未明まで台風の影響が残る予報で、直前まで気が抜けなかった。

【1日目】晴れ→曇り時々小雨
9:00上高地バスターミナル-11:30横尾-14:30涸沢
N山さんの運転で沢渡へ。バスターミナル前の駐車場は既に満車で一つ上の駐車場へ。未明まで台風の影響が残っていたが、人々には関係なかったようだ。観光客に混ざってバスに乗り込む。
上高地バスターミナルに到着。相変わらずの賑わいだ。7月1日に六百沢で発生した土石流の被害で小梨平~明神の左岸歩道は通行止めになっており、岳沢湿原側の右岸を迂回した。新村橋の架け替え工事も行われている為、その先も迂回する。(完成は令和9年3月とのこと)

台風一過で日差しが眩しかった。

N山さんのペースに遅れまいとついていき、2時間半で横尾に到着。とばしましたよ~。
本谷橋で休憩して出発する頃から小雨がぱらついてきたが、カッパを着るほどではなかったので良かった。

屛風岩と本谷橋

順調に歩みを進め、涸沢に到着。ヒュッテのテラスではビール片手に笑顔の人々。テントは40張り程か。
初めて涸沢に来たが、写真で見る以上に壮大で感動。カールとそれを囲うようにそびえ立つ稜線。
テント設営をササっと済ませ、ヒュッテのテラスでビールを乾杯。締めはおでんでした。
明日登る北穂高岳東稜を眺め、本日は終了。

ガスの切れ間から時折、北穂高岳東稜が顔を覗かせた。
ナナカマドの実が色づき始めていた。

【2日目】晴れまたは曇り
4:30涸沢-6:00北穂高岳東稜取付-8:50北穂高岳-10:30涸沢岳-11:50奥穂高岳-13:45涸沢

自分がリーダーとしてロープを使ってバリエーションルートを登るのは、これが初(もちろんN山さんの強力なバックアップ付です)。ロープワークや支点構築の実力が問われます。
今まで先輩方に貴重な時間を割いて頂き、訓練山行やジムでご指導頂いたお陰でこの日を迎えることができました。本当にありがとうございます。
3時に起床し4時半出発。既に、南稜にはヘッデンの明かりがいくつか。涸沢小屋の脇を通って、まずは東稜取付に向かう。南稜取付ルートを辿り、途中から右に大きくトラバースする。踏み跡以外は岩が不安定で容易に落石する。"踏み跡"といってもガレた岩の斜面にそれを見出すのは容易ではなかった。N山さんはすぐに踏み跡を見つけていたので、やはり経験不足。

前穂高岳、奥穂高岳が朝日に照らされる。
ガレ場を慎重にトラバースする。
取付付近。ガレザレ場を登る。まるで生まれたての小鹿のようなⅠ澤。落石させないように必死なのだ。

ガレザレした斜面を登ると取付(上図の青点)に到着。取付から岩登りをして東稜に上がる(ザイルは出さなかった)。今回は3ピッチ+懸垂下降1ピッチでザイルを使用。1,2ピッチはⅠ澤、3ピッチ目はN山さんがリードした。登攀中はロープワークと支点構築、セカンドの引き上げと大忙し。まだまだ手際が悪く、時間がかかった。
1ピッチ目取付で先行していた3人パーティーに追いついた。ハイマツに支点を作って登り始める。ピナクルにスリングを掛けて支点を作るが、時間がかかる。どのピナクルが良いか、ロープの流れは悪くならないか、スリングが足りなくなるかも、不安だから掛け直そう、、、
セカンド引き上げのシステムを作るのにも時間がかかる。どこをビレイポイントにするか、どこを支点にしたら引き上げ易いか、、、
もたもたしているうちに先行する3人パーティーに引き離され、後続パーティーにも追いつかれた。焦る、がどうすることもできない。結局、3ピッチ目はN山さんにリードを代わって頂き、スピードアップ。

N山さんとリードを入れ替わる時にも、確保機でN山さん(セカンド)を引き上げていた為、確保機の掛け替えが必要で時間がかかる。N山さんから、ムンターヒッチで引き上げた方がリードとセカンドの入れ替えが円滑とアドバイス。ムンターであればそのまま入れ替われます。沢登り会山行で勉強していたはずですが、岩登りでは引き上げは確保機でやるものだという思い込みがありました。

ビレイポイント(安全地帯)の選択にも、判断ミスがあった。先行パーティーの真似をして同じ場所をビレイポイントにしたのですが、登ってきたN山さんから「ビレイポイントはもう少し先の方が良かった。先行パーティーの真似をするのではなく、自分で考えなくてはいけない。」とご指摘頂きました。ビレイポイントの少し先に危険地帯があり、そこもザイルを使うべきだった。状況判断ができていませんでした。

大岩を懸垂下降したが、その際にも2ミス。
①大岩のテッペンに残置スリングが3本程掛けてあり、そのスリング3本に残置ビナが1枚だけ掛けてある支点があった。私は残置ビナ1枚だけにザイルを通して懸垂下降した。が、その残置ビナが破断したらと考えると恐ろしい。もう一枚カラビナを掛けて2枚で懸垂下降した方が良かったかもしれない(この場合、捨てビナになる)。あるいは、残置スリング3本にザイルを通して、懸垂下降した方が良かったかもしれない。N山さんからご指摘頂きました。
②確保機にザイルを通した後、懸垂下降を開始するために、テッペンの岩を回り込んで空中に身を乗り出そうとした際、バランスを崩してしまった。上記の残置スリングにセルフビレイを取っていたから墜落しなかったが、危ない所だった。注意力不足。

背後の大岩は懸垂下降した。テッペンに残置支点があった。
東稜から槍ヶ岳がきれいに見えていた。格好良い。
北穂高小屋が見える。

北穂高小屋を経由し、北穂高岳登頂。穂高の稜線から滝谷を見下ろす。"鳥も通わぬ"とは言い得て妙。切れ落ちた荒々しい岩壁と尖った稜線がひだのように連なる。「第2・4尾根へは松濤岩のコルからC沢左俣を下降して…C沢は落石が頻発するから気を付けて…」「クラック尾根は何度も登ったな…」「ドームはあそこで、ツルムはあそこで…」とN山さんの解説付き。贅沢です。いつか挑戦できるように、この記録を書きながら滝谷のガイド本とその時の記憶を照らし合わせています。

滝谷側を見下ろす。圧巻。

涸沢岳への登りは所々に鎖やボルトがあってスリリングでした。スッパリ切れ落ちていて、仮にボルトがなければザイルを出さなければ通過できないように思えるセクションもありました。

涸沢岳。ゴーレムのよう。

穂高岳山荘を経由して奥穂高岳へ。ザイテングラートを経由して下山。

奥穂高岳山頂にて記念撮影。

涸沢小屋に到着する頃には頭の中はビール…。小屋で飲むか、ヒュッテで飲むか。我慢は良くない!小屋でジョッキを頼んでゴクゴク。「こりゃ水ですね!」と乾いた体はアルコールそっちのけで水分だけを取り込む。ということで、涸沢小屋では水分補給だけして?、アルコール補給は改めてテン場ですることに(笑)

特設ダイニング。日が出ると暑い。日傘を差すN山さん。

隣の2人組は滝谷ドームに行ってきたとのこと。静かな夜が訪れます。

前穂高岳北尾根
吊尾根

【3日目】晴れ時々曇り
4:40涸沢-7:10横尾-10:20上高地バスターミナル
午後から天気が崩れる予報だったので、早朝に涸沢を出発。N山さんに屏風岩などについて教えて頂きながら下山しました。

屏風岩右岩壁(ルート図はI澤が作成)
屏風岩東壁(ルート図はI澤が作成)
前穂高岳北尾根を東側から望む。
徳澤園。熱中症対策で噴霧器が設けられていた。

帰りは沢渡バスターミナルからすぐの「しもまさ」さんで汗を流して、梓川SAで冷やし葉わさび蕎麦を頂いて帰路につきました。
行きも帰りも終始、N山さんに運転して頂きました。いつもすみません…。テントのお掃除もありがとうございます!

【山行を終えて】
台風の影響で山行日数の短縮を余儀なくされましたが、結果的には、3,000m峰を3座も登頂することができましたし、バリエーションルートのリードをさせて頂き、現状の立ち位置と今後の課題をご指導頂くことができました。ご一緒させて頂いたN山さん、浦渓会員の皆様のご指導のお陰です。本当にありがとうございます。
今回の計画段階を振り返ると、やはり自分の知っている山の少なさから、代替案の立案にとても苦労しました(ほとんどN山さんに計画して頂きました)。将来的にリーダーとして会山行の計画を担えるようになるためには、知っている山を増やす必要があります。
北穂高岳東稜をザイルを使い2ピッチリードさせて頂きましたが、ロープワーク、支点構築、状況判断のどれをとっても未熟。レベルアップするには、経験=山行日数を増やすしかない。
リーダーが担うべきことは、天候判断、代替案の立案、山域の決定、パーティーの安全確保、山行の確実な遂行、撤退判断など多岐にわたりますが、それらを全うする必要がある。
特にバリエーションルートでは、「たぶん大丈夫だろう」という甘い考えを捨て、気を張り詰めて、万が一を想定した正しい選択が必要。普段の生活、仕事からそういう意識でないと、山で正しい選択をすることはできない。東稜でビレイポイントを間違えたのも、経験だけの問題ではなかったはず。