ジョウゴ沢偵察と阿弥陀岳北稜(個人山行)

T橋(リーダー、記)、Otti(会員外)  天気晴れ 風なし 

29日13:00発 13:30F1 13:50F2 14:10抜け口 14:50懸垂開始 15:10F2 16:00終了

30日6:30発、7:10阿弥陀岳分岐 8:00ジャンクションピーク 8:30第一岩峰8:30 待ち30分 9:20第二岩峰 待ち10分 10:10阿弥陀山頂 10:50中岳コル 11:00阿弥陀分岐 11:10行者小屋11:40赤岳鉱泉

年末赤岳鉱泉泊で行ってきました。会のメンバーとは調整がつかなかったので、友人と楽しんできました。初日は諸事情で午後1時頃に鉱泉を出発してジョウゴ沢に向かいました。アプローチは雪がないので右岸をふつうに歩いていきます。F1は日当たりも良いため、ポタポタと水が滴っています。

F1。右側をフリーで上がりました。

F1左側は3人パーティが講習を始めたので右側をフリーであがってF2へ向かうと、F2の手前の左側の2本のルンゼがしっかり氷結しています。

F2。右はとても薄く水が流れています。
F2手前にある左側のルンゼ
支尾根から見えた登ってきたルンゼ
もう一つ手前のルンゼに出て懸垂でおりる

F2も同じようにポタポタで先行が1組あり、登れるラインも微妙だったので、ルンゼで遊ぶことにしました。下から見ると上部が立ってそうに見えたので、階段状になっているナメ滝をフリーで少し上がってみるとどこまでも階段ナメです。気が付くと上に抜けていました。支尾根をひとつ超え、藪をトラバースして、足場の悪い岩場を少し降りて、もう一本のルンゼから懸垂でおりました。夕飯まで時間が少しあったので誰もいなくなったF2を1本ずつ登って鉱泉にもどりました。

鉱泉では、退会したSさんとMさんのお二人とバッタリ。久しぶりにワイワイして一緒に飲みました。

翌朝、不要なアイスアックスや縦爪アイゼンは鉱泉にデポして阿弥陀岳北稜に出発。前日濡れたロープが乾いておらず重い。雪はとても少なく、トレースもしっかりあります。夏道から北稜の尾根にあがりジャンクションピークにでます。そこから急な雪渓・・のはずですが、草付きのような状態でした。第一岩峰までノーロープで行きましたが、メンバーによっては雪渓(草付き)もロープ確保が必要です。

北陵を俯瞰。ここから雪稜の急登のはずが雪無さすぎで草つきの登攀になる
草つきを上がり切った所、このすぐ先が第一岩峰

先行パーティ二組いたので少し待ちがありましたが、寒くなかったので快晴の景色を堪能できてしまいました。

ハーケンとペツルがうってありました
富士山🗻が良く見えて気持ち良いです
ナイフリッジも雪がないので少し歩きづらい
山頂も雪がぜーんぜんありません。

山頂からはお馴染みの360度パノラマでした。中岳コルまでの下山道は一部凍っているところもあり、北陵より緊張しました。雪がなく雪崩れる心配のない中岳沢で一気に行者小屋までもどって赤岳鉱泉で荷物を回収して駐車場に向かいました。トレースあり、お天気も良く楽ちんに楽しめましたが、雪無さすぎですね。

雲取→甲武信ヶ岳縦走

メンバー A木(おひとりさま)
日程 2023年12月27日ー29日

少し早めに年末休暇が取れたのですが、あいにく会の皆さんとは予定が合わず、以前から気になっていた稜線をトレーニング兼ねてひとり縦走してきました。

Day1 鴨沢→大ダル
始発で家を出て奥多摩の駅からバスに乗車。終着の鴨沢西バス停に辿り着いたのが9:30。
ここまででもう結構な旅行です。
バスに乗り合わせた他の方々が雲取山に向かうのを横目に1人で車道を進み、三条の湯に向かう。「お祭」という賑やかそうな名前のバス停横から入山。しばらくは林道を歩く。サルとリス以外には誰にも会わない。

登山口までこの猿の親子とずっと一緒でした。友達と思われたのだろうか。

しばらく林道を進み、ゲートを過ぎるとやっと登山道に。そこからすぐに本日の目的地である三条の湯についた。
当初計画では14時くらいになる予定であったが、まだ12時にもなっていない。
明日のコースの長さを考えると、少しでも距離を稼いでおきたいところ。
急遽ここでの幕営は中止。残り2日分の水をいただいて上を目指す。
三条の湯から先は結構な急登で、崩壊もそこかしこで起きており、それなりに緊張感があるルートであった。
飛龍山を越えたあたりで日没。風が強くなり始める。将監小屋(休業中)まで行きたかったが道もあまりよくないことから断念。登山道をすこし外した好地を見つけ、大ダル付近でツエルト泊。風さえ遮ればこっちのもので、持ってきたお酒でいい感じとなる。

DAY2 大ダル→破風山避難小屋
前日すこし距離を稼いだので、4時起床。
ツエルトが風にずいぶんと押されている。外に出てみると雪が舞っていた。寒い!
前夜に仕込んだアルファ米を茶漬けにして流し込み、5時過ぎ行動開始。
こりゃカッパではなくてハードシェルでも良かったかも、と思うようなコンディションのなか、ヘッデンを頼りに進む。
相変わらず、人間の気配はない。

寒すぎてモノクロームの世界。@大常木山ピーク
竜喰山2011m、2024年は辰年。あと13m高ければバズったのでは。

その後は特にどうということはないのですが、ずいぶんと鹿に会った。
途中で多摩川源頭で水を補給。分水嶺を眺めたあとは雁坂峠を経由して破風山避難小屋へ。
この小屋、埼玉県が最近建て替えたらしく、とても綺麗。
しかも薪ストーブ付き!!!
付近で薪を集め、小屋においてあるノコギリと手斧で大量に薪を作った。
ここまでやると、ほぼ営業小屋状態。この日は同宿者もなく、快適な睡眠を得ました。(なぜか持参したお酒がなくなっていたのは残念でしたが・・)

避難小屋は建て替えられてとてもキレイ
薪ストーブでヌクヌク

DAY3 破風山避難小屋→西沢渓谷
いよいよ最終日。
あとは甲武信に上って下山するのみ。スマホで帰りのバス時刻を再確認して6時頃に小屋を後にする。天候もよく、最終日を味わうようにゆっくり進む。1.5hくらいで甲武信のピークに到達。下山後のバスにはまだ早いので小屋脇の沢を下って荒川源流点を見学。「ほほう、これが大河の一滴よ・・」と少しだけ水を飲みました。

その後は木賊山を経てひたすら降るのみ。近丸新道を経由して西沢渓谷へ。

近丸新道では膝ラッセル状態。この時期は誰も歩いていないんだなと。


バスまでまだ時間があることから、道の駅で腹ごしらえ・・と向かったが年末休業中だった。
仕方なく下山後お決まりのドクターペッパーをがぶ飲みして空腹をごまかしつつ、これまた時間があるので近くの集落まで降りて停留所でバスを待つ。
待つ
待つ
アレ?バス来ない・・

しばらくすると近所のお姉さまがわざわざ家から出てきて教えてくれた。
「あー、今日は山梨交通は休みよ。今日は市営バスだけ。次は2時間後よ。」

見ると、1本前の市営バスは、もう少し早く下山すれば乗ることができた時間だ。荒川源流点に行かなければ十分間に合った・・自らのリサーチ不足を呪いながら、仕方なく近所をブラブラとして時間をつぶす。

これが、かの有名な笛吹権三郎像。笛吹川には親子の悲しい物語があった!
市営バスが営業していて本当に助かりました

ようやく市営バスに乗ることができ、無事に山梨駅に到着。今回の長旅は終わりを告げた。
歩行距離54km、累計標高差8,300m。久しぶりによく歩きました。

■ログ
<DAY1>
09:30 鴨沢西バス停
09:45 お祭バス停(登山口)
12:00 三条の湯
14:50 北天のタル
16:00 BP(大ダル付近)
<DAY2>
05:30 大ダル
07:25 竜喰山
08:00 将監峠
10:30 水干(多摩川源頭)
11:45 雁峠
14:00 雁坂峠
16:30 破風山避難小屋
<DAY3>
06:00 破風山避難小屋
07:15 甲武信小屋
07:30 甲武信岳
08:00 荒川源流点
11:45 西沢渓谷駐車場(下山)

全行程概観


会員山行 八ヶ岳

1日目:赤岳山荘9:35ー行者小屋12:30-阿弥陀岳14:40ー行者小屋16:00

2日目:行者小屋6:30-地蔵の頭7:20-石尊峰手前8:10-赤岳9:40-行者小屋11:10ー赤岳山荘14:10

メンバー:Nさん、Kさん、U

雪山初心者のU向けに、王道の行者小屋をベースにして阿弥陀岳、赤岳へ。

1日目:赤岳山荘までの悪路をNさんの華麗な運転で登りあげ、赤岳山荘よりスタート。例年よりもやはり雪は少なく、地面が露出している道を歩きながら行者小屋まで。テントを設営後、阿弥陀岳へ。途中からトレースがなくなった道をトラバースし、岩が露出している登山道を登り、阿弥陀山頂へ。(あいにくガスってしまい眺望は望めませんでしたが、初の阿弥陀岳に冬に登れたことにUは大興奮)下山は中岳沢を利用し、あっという間に行者小屋まで戻ります。

初日は生憎の曇天
行者小屋にてテントを設営後、阿弥陀岳まで
途中からトレースがなくなりましたが、Nさんがさくさくとルーファイしながら登っていきます
山頂は貸し切りです
中岳沢からの下りはあっという間
登山あるある、下山すると晴れる山頂。夕日に照らされ、山並みが輝いていました

2日目:地蔵尾根から地蔵ノ頭まで登り、予想よりも風が弱かったため横岳方面へ。横岳を目指すも、ベルグラ稜線になっているためUの技術では難しいと判断し、石尊峰手前で引き返します。そのまま赤岳に向かい、無事登頂後に文三郎尾根より行者小屋まで下山。テント撤収後赤岳山荘まで下山し、赤岳山荘名物の肉うどんをいただき岐路につきました。

2日目、地蔵尾根より稜線まで
地蔵ノ頭
横岳方面へ進むも、ベルグラ稜線に撤退
赤岳方面へ引き返します
富士山から北アルプスまでよく見えていました
この日は天候もよく、たくさんの登山者で賑わっていました

会員山行 表妙義縦走

道の駅みょうぎ7:45-大の字8:30-11:15相馬岳(妙技山)-14:25道の駅みょうぎ

メンバー:Tさん、Fさん、U

当初日帰りで雪山を予定していましたが、天候が思わしくなく急遽予定を変更し、まだTさんとUが登ったことのないまだ登ったこと表妙義へ。

妙義神社の参拝からはじまり、開放感あふれる大の字の裏に出て、表妙義縦走コースへ。22個あるという鎖を次々と楽しく登り(途中、長すぎる鎖に少々お腹いっぱいになったりもしながら)相馬岳まで。奥武蔵エリアの山々の景観を眺めながらの休憩後、バラ尾根から下山。中道コースに戻り、途中で落ち葉ラッセル(!?)をしたりしながら、表妙義縦走コースを楽しんできました。

道の駅みょうぎよりスタート
妙義神社で参拝し
落ち葉でずるずるの急登を登りきると、間もなく大の字の裏へ
さっそく大の字になってくれるTさん
風は強かったですが、気持ちのいい日でした

大の字から表妙義の縦走コースに入ります

鎖が次々とでてきます
ビビり岩はビビッて写真が取れません
絶景を前にタイタニックごっこをしたり
メタボチェックを受けたり
妙義山らしい景色!
長すぎる8番9番の鎖にうんざりしてきた頃に
相馬岳に到着
下山は時々落ち葉ラッセルをしながら、中道コースに合流し下山します
下山後は道の駅で、定番らしい巨大しいたけと下仁田を購入

今回は時間の関係で10番の鎖までとなりましたが、ぜひ次回は22番の鷹戻しまで歩いてみたいと思う楽しいルートでした。

谷川岳雪訓(会山行)

<宿泊組>12月9日~10日
メンバー N村(L)、N山、F子、I村、U田、I澤、A木(記)

DAY1(12/9)
朝8時過ぎ、水上ICを降りてすぐ、いつものセブンイレブンに集合。
ベースプラザ駐車場(ナント無料!)で身支度を整えてチケット売り場に向かう。
往復3,000円か・・ずいぶん高くなったなぁと思っていたら、係員からひとこと「10Kg以上のお荷物は別途700円頂戴しますー」。
一気に値上がりしちゃいましたが、天神平まで運んでくれるのだからありがたいことです。

その後はロープウェイで一気に天神平へ。心配した雪の具合も、なんとか訓練できそうな程度で一安心。
はじめての雪山となる新人さんを含め、全員の確認ということで以下のメニューを行いました。
・アバランチトレーニング(ビーコンを使用した捜索法と電波特性について)
・冬装備のチェック(アイゼン/ワカンの装着)
・雪山歩行の基礎(フラットフッティング、エッジング、キックステップ)
・ピッケルの使い方
ひととおり訓練メニューをこなした後は、幕営訓練。稜線付近の適地にて雪上テント設営法について確認しました。

その後はいつもの宴会モードで楽しいテント生活。新人さんには、Nリーダーが水づくりの実演やテント内の注意点を伝授されていました。

ロープウェイ駅にて。ふむふむ。ギリで雪はありそうだ。
このあと、チケット代のジャンプアップに驚愕
なんとか雪はある。しかし、日差しも強くて、とにかく暑い。
アバランチトレーニングの様子。
ゾンデを伸ばすにも流儀がある。
プロービングの訓練。伸ばす方法からしっかりと。
ワカンの装着も先輩がしっかりと確認してくれます
テントの設営完了。(いつもどおり)すでに脳内はビールに支配されている。


DAY2(12/10)
ピー、ピヨピヨピヨ・・ピー、ピヨ?
小鳥の声で目が覚める。いや、周りはまだ暗い。よく確認すると、N村さんの寝息でした。
爽やかな朝を迎える。

今日は谷川岳ピークの往復だ。朝食を流し込んで6時半に出発。
熊穴沢避難小屋でストックからピッケルに兵装転換。
先輩方から歩行やピッケルの使い方について随所で新人さんへの指導が入りながらも、あっさりとトマの耳に到着。せっかくなのでオキの耳もめぐって、肩の小屋付近で休憩。

付近の斜面で滑落停止訓練を行いながら、本日入山の「日帰り組」を待つ。
通じないだろうと思っていたデジタル簡易無線も良好に交信でき、ほどなく日帰り組3名の姿が見えた。
渓稜コールを送ると、手を振り返してくれる。
山岳会の山行で一番好きなシーンだ。

快晴!彼らのさす方角にうっすらと富士も見えたらしい。
滑落準備中ののU田さん
お、止まった!ナイスです。
全員集合でパシャリ!

日帰り組との合流後、歩行訓練を行って下山。その後はいつもの湯テルメで汗を流して解散となりました。

<日帰り組> 12月10日

メンバー: Y(L)、K、T(記)

8時55天神平 9時30熊穴沢避難小屋 10時45トマの耳 11時訓練合流 14時天神平ロープウェイ

8時半発の始発のロープウェイで天神平に到着し、お泊まり組とトランシーバーで連絡を取り、肩の小屋あたりで合流予定としました。

天神平の積雪は30センチくらいでしょうか。夏道がまだ行けるようだったので、トレーニングも兼ねて最初からアイゼンつけて行きます。この時期にしては、とても日差しも強く気温もぐんぐんあがり、脱いだり着たりしつつも、汗だくになりながら登ります。

避難小屋を超えてからは岩陵に雪解け水が流れて春のようです。

天狗の溜場まで来ると風が強く、上着を羽織っていると空から「渓稜‼︎」のコールが聞こえて上を見上げると、稜線のスカイラインに黄色や赤や青のウエアの人達が手を振っているのが見えます。肩の小屋近くで滑落停止などの雪上訓練をしているお泊まり組の面々です。嬉しくなってこちらも大きく手を振り渓稜コールを送ります。

日帰り組でトマの耳。使い回しの写真ではないですよ。ちゃんと今回のです。

トマの耳まで行き、肩の小屋で合流後は滑落停止とアイゼン装着でのダイヤモンド歩行に参加し、テントを撤収を手伝ってから下山しました。

会員山行 平標山

元橋P8:00-松手山9:00-平標山11:00-山の家12:00-元橋P13:30

メンバー F・N

新雪を求めてリハビリ山行第3弾ということで上越国境の入りやすい山に出かけた。寒気の影響でガスガス・曇りがちで湿った雪が舞い、靴やスパッツを雪団子にしながら歩いた。アイゼンを装着することなく中途半端に少ない雪に覆われた木道や露岩の凍結や隙間で滑ったりハマりながらも余裕を持って標準コースタイム以下で歩けて良いリハビリになった。

松手山
平標山頂上
山の家への下り
エビス大黒の頭 カッコイイ