北筑波 加波山・足尾山縦走(会員山行)

メンバー:I澤(L)
日程:2024年5月18日(土)
7:50JR岩瀬駅-8:15入山口-9:00雨引山-10:35燕山-11:10加波山-12:50足尾山-14:45桜井バス停(JR岩瀬駅へ)

登山初心者の私は、自分自身のレベルアップを図るべく、
今回は、小学生の頃から、遠足やプライベートで何度も登っている筑波山の、北部に連なる山々を縦走しようという計画です。
目的は以下の通りです。
①自分自身で山行計画を立てられるようになること(ルート決め、工程(距離、時間)、装備、他)
②自分がどのくらいの距離なら歩けるか知ること

①については、
・地理院地図を参考に計画を立てたのですが、岩瀬駅から入山口へ向かう道が、地図上は歩道になっていても、実際はあまり使われていない道のため、藪のようになっていました。
・コースタイムについて、今回は、山と自然ネットワーク「コンパス」の参考コースタイム×0.8の(全行程8時間30分)で計画していましたが、
結果、7時間で工程を終えられたので、参考コースタイム×0.7くらいで計算しても良かったのかもしれないと思いました。

②については、駅からバス停まで約19kmでしたが、今回の工程、装備、気候であれば、いくらか余裕を残して下山できましたので、今後は少しずつ距離を伸ばしていきたいです。
いつか、体力をつけて、岩瀬駅から加波山・足尾山を経由して、筑波山まで歩いてみたいです。

山行当日は、天気が良く、筑波山は登山者で賑わっていたかと思われますが、北部の山々は人が少なく、静かな山歩きを楽しむことができました。
静かなお陰で、嬉しいことに、アナグマ、ヤマカガシ、アオダイショウに出会うことができました。
基本的には整備された登山道を歩いていきますが、所々、粘土質の滑りやすい道があったり、藪のようになっていてわかりにくい道もありましたので、とても勉強になりました。
引き続き、自分の山を増やしていけるよう、精進します。
ありがとうございました!

JR岩瀬駅
御岳山、雨引山の登りでは、コアジサイが咲いていた。
雨引山山頂からの眺望。筑波山と広大な田園地帯。
セミの抜け殻が落ちていた。ハルゼミか?
テンナンショウが堂々と咲いていた。
加波山山頂。大きな岩がゴロゴロと。
足尾山へ向かう道中。風力発電機と石切り場。
アナグマは視力が弱い。距離にして3m程まで接近。夢中で餌を探していた。
足尾山山頂から筑波山を望む。
パラグライダー離陸場。10機以上飛んでいた。
下山しバス停に向かう道中。筑波山と田園風景がよく合う。

春合宿後半 A隊 奥穂高岳南陵~前穂高沢下降

後半組の岳沢入りや最終日5日のAB合同山行は、U田さんの記録を参照。

A隊の山行記録 日程:2024/5/4 A隊メンバー:I村さん(L) T橋(記)

岳沢小屋3:30₋取付き3:50₋ルンゼ分岐5:00₋トリコニ―1峰6:45₋2峰7:30₋南陵ノ頭8:30₋奥穂高岳8:45₋南陵ノ頭9:30₋前穂高沢分岐11:35₋南陵取付き12:50₋岳沢小屋13:05

前半組から奥穂南陵の状況について事前に情報をもらっていましたが、数日で融雪はかなり進んだようでした。岳沢入り直後に、ビールを飲むB隊を恨めしく思いながら取りつきを偵察。下部は雪が割れて乗り移れない状況でした。取付く場所を決めてロープをデポして明日に備えてビールを求めて小屋に戻ります。

雪が融雪で割れている。写真奥に向かってトラバースして草つきにロープをデポした。

取付きまでは後ろにたくさんのパーティがいましたが、取付いてからはあっけにとられるほど後続はいなくなりました。ルンゼ分岐を過ぎたところで2人組の強そうなメンバーに抜かされましたが、その後は誰も来ることはありませんでした。南陵の頭でヘリが飛んできていましたが、南陵の下2600mあたりで滑落があったようでした。

暗い中草付きの壁にとりつく
私らはリッジにいるけど、何やらルンゼをすごい勢いで来る2人組
雪稜を登ったり
草付きを登ったり
岩を登ったり(ハイマツの切れ目の岩から登り始める。悪かったのでここだけロープを出した)
アイゼンをきかせて登る
トリコニー1峰を登りはじめ
気持ちの良いクライミング
7時の定例報告。前穂高山頂にB隊がある様子
たぶん2峰の上。ここは下からまいた。
急な雪稜をテクテク歩いて南稜の頭
山頂からの景色最高!

吊り尾根はトラバース祭りでヤバイと情報をもらっていましたが、雪はほとんどなく、アイゼンを外して歩けるほどでした。

夏道がでていた。
快調にくだる
前穂沢の降り始めは急なのでクライムダウン
景色を見ながらずんずん下降するが長い…

沢を降りきった所で雪が切れてしまい、前半組が、懸垂したというポイントを探すが見つからず。少し登り返して取り付きで使った草つきに上がって、朝上がったルートに戻りました。あとは、小屋での生ビールを目指すだけです。

岩陵と雪稜のミックスで楽しく、良い景色も堪能できて最高でした。I村リーダーありがとうございました。

ランチの生パスタを求めて小屋に戻りましたが、荷物を整理してからオーダーに行くと13時30分までと言われてしまいました。まだ、25分でしたが…。そのため、翌日、下山前の宿題となりました。(無事に達成!Bチームの記事に写真あり。)

春合宿後半 B隊奥明神沢~前穂高岳、A・B隊合同 西穂高沢~西穂高岳

日程:2024年5月3日~5日

春合宿後半組は、岳沢小屋をベースに2日目にA隊が奥穂南陵、B隊が奥明神沢~ダイレクトルンゼ経由で前穂高岳。3日目にAB隊合同で西穂沢経由で西穂高岳へと登る計画となりました。

【1日目】上高地9:40 ~ 岳沢小屋12:00

この日は岳沢小屋まで約3時間登るだけの予定でしたが、出だしから早速トラブル発生。駐車場から沢渡バスターミナルに移動しようとした瞬間、N村さんのザックのショルダーハーネスがぶちっと千切れる。取り急ぎ腰ベルトに縛り付けて応急処置をしましたが、バスに乗り込む寸前に今度は上部が千切れてしまいました。

上高地に到着早々、N村さんがシュリンゲとカラビナを利用してさくさくと利用できる状態に補修。以降は岳沢まで問題なく背負えていたようで、応用力の高さにびっくりしました。

上の方はベルトのヒモ通しにスリングをインクノット、下は腰ベルトにカラビナを通してスリングを折り返して長さ調整出来るようにしてフレンチノット、とのこと。

観光の方で賑わう上高地を(主にN山さんが)超高速で抜け、岳沢小屋に到着してテント設営後は奥穂南陵チームが偵察に向かうのをお見送りし、(奥明神沢の取りつきは小屋からまる見えだったため)前穂チームは翌日に備えて体力温存します。

乗鞍、霞沢岳、焼岳が一望できる岳沢小屋のテラス
山座同定しながら

【2日目】B隊メンバー:N山さん(L)、N村さん(副L)、U田。

岳沢小屋3:30 ~ ノド5:40 ~ 前穂高岳 6:30 ~ 岳沢小屋10:10(U田の立木を利用した懸垂支点構築練習1時間を含む)

雪崩や落石の危険を避けるため、2時起床し3時半には小屋を出発。山肌では既にちらほらとヘッデンの明かりが光っており、みなさん早出なのが伺えます。

奥明神沢の斜面はかっちかちに凍っていましたが、人気ルートのようで比較的トレースがしっかりしており、ふくらはぎ耐久勝負にはならずにちょっと安心しながら登ります。(とはいえ、うっかり後ろを振り向くととんでもない傾斜が目に入るので極力下は見ません。)

写真だとあまり伝わらない急登感
標高をあげると、乗鞍に隠れていた御嶽が!
ノドの様子、しっかり雪がついていると思いきや。

核心部のノドに到着します。思ったより雪がしっかり残っており安心したのも束の間、N村さんより「下が空洞になっているためそっと登るように」との指示が。空洞??と思いましたが、アイゼンを指すと音が全然違う! ここを崩したら大変だと、おそるおそるアイゼンとピッケルをやさしく刺して慎重に通過しました。

ノドを通過すると間もなく山頂です。

山頂看板はまだ雪の下のようです
少し進むと、奥穂が大迫力!
槍や裏、立山エリアまでしっかり見えていました
奥穂をバックに。写真を撮ってくださったパーティーとは、翌日も西穂でお会いしました。
南陵を攻めているT橋さんI村さんと思われる人影

下山はあの傾斜を下るんだと緊張しながら慎重に。登りでは上がらなかった息がぜえぜえになりながら下山します。

どこまで細い木でいけるか、実践しながら

時間に余裕があったため、立木を利用する懸垂の練習を4ピッチ200mして小屋まで戻りました。横では奥穂南陵ルートでヘリが救助活動をしており、改めて危険なエリアであることを肌で感じます。

小屋に戻ったあとは、祝杯の生ビールとパスタランチを楽しみながらA隊の帰りを待ちます。

【3日目】メンバー:N山さん(L)、T橋さん、I村さん、U田。

岳沢小屋4:20 ~ 西穂高沢取り付き4:50 ~ 西穂高岳 7:40 ~ 岳沢小屋 10:00

この日は前日に奥穂南陵を踏破されたA隊も一緒に、西穂高沢経由で西穂高岳へ。(N村さんは足を痛めてしまい、残念ながらお留守番)

小屋からは取り付きまでが長く、デブリ帯や木々の間を抜けながら西穂高沢へ向かいます。取り付きに到着したらあとは登るだけ!と思いましたが、これが中々につらい登りとなりました。日の出直後から光があたる斜面だったため、あっという間に雪が溶けてぐずぐずに緩んでいきます。

登っても登っても近づかない稜線

ぐったりしてきた頃に、ようやく西穂の稜線にでました。稜線上には全く雪がなかったため、アイゼン・ピッケルをデポして山頂に向かいます。(が、一カ所かちかちな雪渓が残っており、先輩方のフォローでどうにかなりましたが、U田はどっちか持って行った方が安全でした)

稜線に上がると、目のまえに笠!
明神岳をバックに
西穂も初のU田はこれが有名な西穂の稜線か~とこっそりテンション上がっていました。
セルフタイマーで記念撮影
コブ尾根方面、かっこいい

登りの苦労はなんだったんだろうというくらい下山はサクサクと進みますが、西穂高沢を終えてから小屋までは登りとなり、大変つらい道のりでした。

小屋に戻ったらパスタランチ会を開催。5名3日間で、果たしていくら小屋にお金を落としたのか…?
上高地まで戻り、(小ぎれいな方たちに大変頼みづらかったため)交代で記念撮影しました。

沢渡まで戻った後は、源泉かけ流しの「しもまき」さんで汗を流し、おいしいお蕎麦を食べ、渋滞に巻き込まれつつ帰路につきました。

3日間ともこんなに快晴でいいのかと不安に思うくらいお天気に恵まれ、終始絶景を楽しみながらの山行でした。

また個人的に、夏も含めて穂高の山々を登ったことがなかったのにまさか始めてが残雪期のバリエーションになるとは思ってもおらず、無事に登れてとても嬉しかったです!これも2月から4月までのアイスや岩場でのアイトレなど十分な訓練期間を経て今回の山行に臨むことができたおかげだなあと、ご指導くださった先輩方に感謝がつきません。ご一緒してくださった皆様ありがとうございました!