【冬合宿】剱岳・早月尾根

・日程 2024年12月28日〜31日 4日間

・山域 剱岳・早月尾根

・メンバー Y(L)、U 2名

今年度の年末年始の日の並びは滅多にない、最大で9連休である。

そんなこともあり、前々からぼんやりと厳冬期の剱岳に登頂できるチャンスではないかと考えていた。

自分が厳冬期の剱岳に入ったのも、かれこれ6年前の話しだ。

その時は登頂できず、いつかはリベンジしたいと思い続け、購入する装備品などはどこか剱岳で使うことを意識していた気がする。

11月の後半、日程的に行くことのできるメンバーを募り、剱岳に入ることを決断。

なぜなら富山県の条例で20日前には登山届を提出しないといけないからだ。

それだけ厳しい山域だということを思い知らされる。

前回もそうだったが、新幹線で富山に入ることにし早めに新幹線のチケットは予約をした。

剱岳は天候次第なので、直前の天気予報を考慮して日程の変更も視野に入れておく。

12月の後半、新幹線のキャンセル料が発生する前にメンバーで日程の最終的な話し合いをし、後半になるにつれて気象条件がより厳しくなると判断。

行けるメンバーが減ってしまうが、新幹線の予約をキャンセルし、日程を前倒しすることにした。

年末なので再度チケットを取ることはできず、車で移動することに。

しかしその時、Nさんからその日程だと参加できなくなってしまったとの連絡が入る。

2名で剱岳に入るか、当初の日程で4名で他の山域に変更するか、迷いに迷ったが、Uさんが行くことに前向きな回答だったので、無理せず行けるところまで行ってみようという判断をした。

この時点で26日、ここからは時間も無いので軽量化を考えた共同装備の見直しを2人で綿密にしていく。

こういうときほど、重要な装備品を忘れがちなので、不備が無いかを入念にチェックした。

【1日目】

Uさんをピックし、埼玉を5:00に出発。

遠回りだが関越道経由で移動しSAで朝食、高速の雪道で3、4台の単独事故車に遭遇したので、気を引き締めて運転を続ける。

昼頃に富山に着いて食事処で昼食を済ませ、気温が高く雨だったのでそのまま伊折に向かう。

途中のSAで朝食 ずっと雪が降り続いている

伊折に着くとすでに車が7、8台は駐車してあったので、自分たちもそこに駐車することにし、剱岳へ向かう準備を始める。

入口には山岳警備員が待機 除雪車はここまで

軽量化に特化したが、共同装備を2人で分担してもお互いのザックはパンパン。

地味に遠い距離と地味な登りが続く林道を馬場島荘に向けて歩き出す。

雪は積もっているが、雪上車が通った後なので比較的歩きやすく、早めに歩いて3時間ほどで馬場島に到着。

雪上車が途中でガス欠!

山荘に入る前に隣の山岳警備隊の方々に暖かく迎えられ、日程とメンバーの変更を確認し合う。

山岳警備隊が待機している入口 登山者を温かく向かい受けてくれる

出していただいた温かいお茶が身に染みた。

以前ならここでヤマタンという発信機を渡されていたのだが、現在はそのようなことは無く、ココヘリの所持を確認することとなる。

馬場荘に入り、ご主人に挨拶をして乾燥室に濡れた装備品を置き、そそくさと部屋に飛び込む。

雪が降り積もり入口が鎌倉のように

部屋には立派なベッドがあり、テレビまで付いていて2人でテンションが上がる!

山荘とは思えない立派なベッド!

埼玉から長時間運転してきた我々にとっては、ありがたい限りである。

食事をいただきに食堂へ行き、温かい鍋と氷見のブリ、ご主人自慢の蕎麦をいただいて英気を養う。

最高の食事で心も身体も温まる ビールもご馳走に♪

馬場島荘に宿泊しているのは、我々の他に有名ガイドさんの3人パーティーのみ。

そこでお互い明日の予定を話し合い、ラッセルになるだろうから行くなら一緒に行ったほうが良いとアドバイスをいただく。

馬場島荘にはお風呂もあるので、冷えた身体を温めて寝る準備は万端。

明日からの登山に向けて、高揚と不安が入り混じる中、お互い眠りにつく。

【2日目】

ガイドさんたちの出発に合わせ3:00に起床。

自分たちの用意した物で朝食をサクッと済ませ、用意してあったお湯をありがたくいただく。

想像以上に入っているパーティーが少なかったので、ここでも極力荷物をデポし、行動力を上げるための軽量化を実施。

それでも重いザックを背負いながら、4:00をちょっと過ぎたころにワカンを付けてスタート。

緩まないようにワカンをしっかり装着

1000mくらいまでは順調に進み、1日で早月小屋まで行けるんじゃない!?と思っていたが、そんなに甘くはなかった…

前日にそこまで高度を上げていた2人パーティーのトレースのおかげであり、2人に追いついたところからフルラッセルの祭りが始まる。

そんな中でも剱岳を知り尽くしたガイドさんのラッセルの早さが尋常じゃない!

荷物を背負っていると、セカンドでも追いつけないくらいだ。

我々もセカンドで入るときはザックを降ろし、空荷で足場を踏み固めていく作戦に変更。

7人でじわじわと高度を上げていったが、天候は雪が降り続け、風も強くなってきた。

ラッセルも大変だがトップはルーファイのセンスも重要

10:30頃、高度は1500mくらいだっただろうか、ガイドさんの3人パーティーはここで撤退するとのこと。

ここまで一緒にラッセルできたことに感謝をしつつ、このまま進むのかの判断を迷う。

空荷でデポしたザック 取りに戻るときにはこのくらい雪が積もっている

Uさんにとっては初めての剱岳、長時間のラッセル、ウェアの濡れ具合も気になるところ。

1600mくらいまで行けば良いテント場はありそうだが、ここは高度を少し下げてでも幕営地を探したほうが良いと決断する。

1350m辺りまで高度を下げ、時間は早かったが適地で整地し始めてゆっくりテン泊準備を始める。

テントが2人用なので狭い 大きいザックなどはツェルトで外へ

そうしているうちに、馬場島荘の外でテン泊していた4人パーティーが上がってきた。

そのパーティーも我々のテントのすぐ横に幕営するようだ。

人が近くにいるだけで、安心感を感じてしまう。

明日は8人でラッセルかと思いつつ、ヘッデン無しでゆっくり出発しようと2人で話し合って眠りにつく。

【3日目】

30日、この日だけ天候的に頂上にアタックできるチャンスだと思っていたが、このラッセルでは早月小屋まで行くのが精一杯だと判断。

なのでロープやガチャ類などの登攀道具などはテントにデポしていき、アタックザックで行動することにした。

5:00に起床し、だらだらと準備を始め、テントが飛ばされないように入念にチェックをしておく。

隣の4人パーティーが出発した後、我々も7:30くらいに出発。

タイムリミットを15:00と決めて行動を開始する。

雪は止んで準備は万端!

ザックがめっちゃ軽い!昨日降りてきたトレースもありサクサク進む。

1600m辺りに来るとテントが張ってあり、先行のパーティーはここまで高度を上げたようだ。

テントが置いてあるということは、我々と同じく目標は小屋までなのかなと察した。

1700m辺りで先行パーティーに追いつき、8人でラッセルすることに。

順調に高度は上げてはいたが、2000m辺りで4人組は撤退。

どうやら12:30にタイムリミットを決めていたようだ。

富山の街並みと富山湾がきれいに見渡せる

4人で小屋まで残り200m、リミットは2時間ほど。

ギリギリ行けるんじゃないかと思い、2人パーティーと協力して雪庇に気をつけながらラッセルをしていく。

急斜面での雪が降り積もったラッセル 身長より遥かに高い

なんとか小屋が見渡せる2224mのピークに4人で立ち、どんよりとした曇り空の中でお互いの健闘を称え合う。

寒い中なのにせっかくなので2人パーティーに写真を撮ってもらう

時間は14:40 タイムリミット内に到着できて一安心。

目の前には早月小屋がっ! この先はトレースが無く、この時点では先に入っている者は誰もいなかったようだ

下りはめちゃめちゃ早く、テント場までの標高差900mを飛ばしまくって1:30で下山。

途中で大阪から来た6人組のパーティーとすれ違い、今夜は小屋まで行って泊まるとのこと。

天候次第でアタックチャンスがあるのかと思うと、うーん…ちょっと羨ましい(笑)

明るい内にテントに戻ってくることができてホッと一息。

より良い眠りにつくために少し整地し直し、食事を食べて今日は就寝。

【4日目】

今日は予定通り、長い道のりの下山のみ。

ビチャビチャになったテントなどを丁寧にパッキングしていく。

昨日軽かった分、重たいザックが肩に突き刺さる。

荷物が重いので、急な斜面はゆっくり慎重に下山。

ザックが重いので下りに難儀する 雨が降り続いているのでレンズが曇りがち

無事に馬場島荘に着き、山岳警備隊に下山の報告をする。

馬場島荘の前にて 他のパーティーも安堵の表情が伺える

お世話になった馬場島荘の方々にも挨拶しにいくと、大晦日なのでつきたてのお餅を振る舞ってくださったのが最高にうまい!

長い林道歩きの前にありがたいエネルギーチャージだ。

年末年始らしい光景 木製の杵と臼でつきたてを食べられるのは今となっては貴重なのかも

打ち立ての蕎麦の誘惑に引かれつつ、デポした物を回収して林道歩きを開始。

あぁ、打ちたての年越しそばを食べたいーーーぃ

ここまで来ると、頭の中は温泉と富山で食べる寿司のことで頭がいっぱいだ。

それでもやっぱり長かった林道歩きを終え、大して雪も積もってない車を確認して安心した。

4日ぶりに車に戻ってくる 積雪量はこんな感じ

雨でビショビショになったあらゆる物を車に詰め込み、こんなところからはさっさと抜け出そうと伊折を脱出!

大晦日なので営業しているか心配だったが、Uさんのリサーチ能力で日帰り温泉、きときと寿司にありつけて大満足。

蕎麦を我慢してのきときと寿司 テイクアウトの人がほとんどだったが店内飲食できた!

帰りも車だが上りなので渋滞もなく、無事に帰宅しお互いの健闘を称え合う。

【総括】

今回は2人パーティーになってしまい、行けるところまでと決めていたが、早月小屋まで行けたのでお互いかなり頑張ったと思う。

もちろん、他のパーティーの協力なくしてはここまで行くことはできなかったのは言うまでも無い。

予想外だったのは、現在は山岳警備隊が早月小屋に入っていないこと。

14パーティーの届出予定があったらしいが、辞退するチームが非常に多かったこと。

そんな中でも一つ一つの判断が良い方向に導いてくれたと思う。

前回よりも明らかに自分の中では成長したんだなと実感した。

辛かっただろうがUさんにも厳冬期の剱岳を経験させることができて本当によかった。

次回の剱岳の挑戦は何年後になるのか、もっと精進しようと思った2024年だった。

八ヶ岳 アイス練/赤岳・文三郎道(冬合宿)

メンバー:Ⅰ村(L)、A木(SL)、H島、Ⅰ澤(記録)
日程:2024年12月28日(土)-29日(日)
1日目:9:40赤岳山荘駐車場-11:40赤岳鉱泉テン場-アイスキャンディにてアイス練
2日目:5:55赤岳鉱泉テン場-6:25行者小屋-8:15赤岳山頂-9:45赤岳鉱泉テン場-昼食・撤収-13:15赤岳山荘駐車場

【1日目】
9:40赤岳山荘駐車場-11:40赤岳鉱泉テン場-アイスキャンディにてアイス練

中央自動車道・大月あたりで通行止め発生。少々遠回りですが、上信越道経由で八ヶ岳へ向かう。佐久の雪化粧した田園風景を眺めながら南下し、北八ヶ岳を経由し美濃戸口へ。赤岳山荘までの凸凹道を同乗者の声援を受け、ビビりまくりながら運転し赤岳山荘に到着。
鉱泉へ向かう。堰堤より先は凍っている所もあったので、チェーンスパイクがあると安心でした。

鉱泉に到着すると、目の前にデデン!とアイスキャンディが現れる。中央自動車道の通行止めがあって到着時間が遅れていたので、初日はアイスキャンディでアイス練。
H島さんは初アイス、Ⅰ澤は2回目(2月の三ツ峠・金ヶ窪沢、以来)です。
アイスキャンディ大盛況で、残枠2ラインの所でギリギリ入場することができました。入口から見て裏側の初心者向け壁で練習開始。垂壁は始めの2m程で、その後は緩傾斜になります。
流石、Ⅰ村さんとA木さんは卒なくこなします。

オレンジ:Ⅰ村さん 赤:A木さん

Ⅰ村さん、A木さんと来て、私Ⅰ澤の番。
上手くアックスが刺さらない…。あっ。2月の金ヶ窪沢でN山さんが氷をぶっ叩いていたのを思い出して…。おりゃ!コンチクショー!と…。アックスを叩きこんで、力任せにノボリ。「ココハスイヘキナンダ。ケッシテオチラレナイノダ。」と想像し、全握力を使い果して終了点へ。その後は握力なくなり、まともに登れず…
続いて、H島さん。初アイスでアックスを決めるのに苦労されていましたが、流石のバランス感覚で力みなく壁に向き合っていました。

オレンジ:Ⅰ村さん 黒:H島さん

Ⅰ村さんとA木さんにご指導頂いて、ほんの少しコツを掴めました。
✓アックスを打ち込む際、ダーツのように体を少し斜めにすると力が入りやすい
✓アックスが決まったら、アックスと対角線の足から決めていく。両足が決まったら、腰を壁に近づけるようにして体を引き上げる。両足でしっかり立つ。
クライミングと同じで、足で登る感覚が大事だとわかりました。でないと、握力が持たない!
営業終了間際までアイスキャンディで練習させて頂きました。赤岳鉱泉スタッフの皆様、ありがとうございました!

(左から)A木さん、I村さん、H島さん

夕食はI村さんの親子丼と、H島さんのタンでした。ご馳走様でした!
夕食からT橋さん合流予定でしたが、体調不良で来れないことに。残念…

【2日目】
5:55赤岳鉱泉テン場-6:25行者小屋-8:15赤岳山頂-9:45赤岳鉱泉テン場-撤収-13:15赤岳山荘駐車場

2日目は風の状況を見て、行ければ赤岳西壁・南峰リッジ、難しければ文三郎道を辿ると決まっていた。
4時起床、5:55ヘッデン点けて出発。

行者小屋

行者小屋から樹林帯を進むと次第に傾斜が強くなり、尾根に上がる為の急登になる。鎖や階段が雪に埋もれ切らず残っていた。息を切らせながら、アイゼンとピッケルを効かせて登る。
尾根に上がっていくらも進まないうちに強風が吹きつけるようになった。Ⅰ村さんとA木さんの判断で南峰リッジは断念し、文三郎道になった。

2,440m地点。丁度、尾根に上がった所。

九折に尾根を詰めていくと、顕著な岩稜帯に入る。岩稜帯のアイゼンワーク。距離は短いが、岩肌に沿うように崩れかけた斜面のトラバースは緊張した。前週の谷川岳雪訓・ダイヤモンド歩行が役に立つ。アイゼンワークを意識しながら歩くと楽しいルートでした。
私Ⅰ澤はゴーグルを持参しなかった為、サングラスで挑んだが、痛い目にあった。サングラスの両面が凍って何も見えない…。外して歩くが、強風で弾丸のようになった雪がバシバシと当たって痛い。教訓にしなければならない。
パーティー全員強風に耐えながら、8:15登頂。
展望はなかったが、曇天&強風もまた良し!

赤岳山頂(左から、A木さん、I村さん、H島さん)

下山はより慎重に、丁寧なアイゼンワークを意識して。無事下山することができました。
それにしても、強風と氷の世界で見た主稜はなんだか威圧感というか迫力がありました。いつか挑戦できると良いのですが。

今回の冬合宿では、岩稜帯でのピッケル・アイゼンワーク、強風への対応、アイスクライミングと、また一つ経験を積むことができました。一つひとつの山行を大切に、今後の活動に活かしたいです。
緊急連絡先をお引き受け頂いたY下さん、ご一緒させて頂いたI村さん、A木さん、H島さん、今回もありがとうございました!

谷川岳 雪上訓練

日程 2024年12月21日~22日
場所 谷川岳 天神平
メンバー
 泊組  Y下(SL)、N山(SL)、I村(SL)、U田、I澤、H島、A木(記録)
 日帰り Y内、N村(L)、S方

今年も雪のシーズンがやってきました。
とはいえど、雪は少なく。富士山にしようかという計画もありましたが、直前の天気予報でまとまった降雪が期待できる谷川岳天神平付近で今年も雪訓練です。

<DAY1>
初日は日帰り組も含めて基礎的な歩行とロープワーク、支点確保を行いました。

当日の訓練メニューは以下のとおり
・用具確認(アイゼン、ワカン)
・歩行訓練(ダイヤモンド歩行、アイゼン、ワカン)
・ラッセル訓練
・滑落停止
・ロープを使用した基本的な確保(腰がらみ、肩がらみ、スタンディングアックス)
・支点構築(スノーバーの特性と使用方法)

結構盛り沢山でしたので、きがつけばもう夕方。宿泊組はそのままスキー場沿いから尾根を上がって、適地に幕営。

2組に分かれてテントを構築。そこでトラブル発生。
あれ?うちのテントにバーナーない??
装備の振分けの際にどうやら麓に置いてきてしまった様子。
訓練なので笑い話で済みましたが、装備の確認はしっかりとやりましょう、ということで今回の反省点でした。

とはいえ予定通り?1つのテントで合同宴会。
風を伴った雪はどんどんと降り続く。明日はどうなるか・・・といいつつ持参した酒はすべて飲み切りました。

<DAY2>
朝。積もった雪でテントが狭い・・。
外に出てみると結構な降雪で、どうやら一晩で40~50センチは積もった様子。
さらに風も雪もまだまだやむ気配はない。
今日はピークまで行こうという話もあったが、ロープウェイが止まらないうちに下山することに決定。
当日の行動食を朝食とし、そそくさと撤収。
下山はルーファイとラッセル練習のため若手メンバーが先頭を担当。たまに転ぶところもありましたが、よい訓練になった様子でした。

下ること少々。あっというまにロープウェイ駅に到着。
運休が心配される天候でしたが、係員の方によれば朝は運行してくれそうな様子で一安心。

始発までしばらく時間があったので、ビーコン訓練を行いました。
ビーコン探索練習では、H島さんが雪上を楽しそうに走り回る姿が印象的でした。
若いって、ほんとうに素晴らしいですね・・

適度にビーコンになれたところで練習終了。
始発のロープウェイに全員で乗り込みます。
風の影響で低速運転&停止を繰り返しつつ、いつもの倍程度の時間をかけてロープウェイは無事にベースプラザに到着。訓練終了となりました。
以上、雪訓練の報告でした。

塩見岳(会員山行)

日時:2024年12月14日(土)~2024年12月15日(日)

メンバー:Y内さん(L)、N山さん(装備)、U田(SL・記録)

1日目:9:50 鳥倉第三駐車場 - 14:00三伏峠小屋 -15:30 本谷山 - 16:00 TS(P2,600)

2日目:6:00 TS - 7:15 塩見小屋 - 8:45 塩見岳 - 10:00 塩見小屋 - 14:15三伏峠小屋 - 17:30 鳥倉第三駐車場

合宿に向けた訓練山行として、岩稜歩きもできる塩見岳へ一泊二日で行ってきました。

9時過ぎに鳥倉第三駐車場に到着。駐車場には結構な台数の車が止まっていて、皆物好きだね~と感心しながらスタートします。(我々もでは……?)

しばらく林道歩きをして鳥倉登山口から入山。久しぶりの冬山テント泊装備の重みが背中にずしっときますが、それよりも半年ぶりの雪にわくわくして初日の足取りは軽かったです。

午後13時頃、三伏峠小屋に到着。気温ががくっと下がってきて、動きを止めるとあっという間に指先が痛くなる寒さ。防寒対策をしていなかった携帯はこの辺りで逝ってしまいました。

バッテリーを取り出すことも億劫になるような寒さの中、三伏山を超え、本谷山まで。本谷山山頂は広くてテント張りやすそう!と思いましたが、風が通るとのことで不可。

結局そこから少しおりて、2,600mあたりの少し尾根が広くなっているところで幕営しました。

テントを設営した後は、樹林の間からちらちら見える塩見岳が気になっていたため、視界が開けたところを探して散歩へ出かけます。初めて全容が見えた塩見岳の立派な山体に感嘆しました!

夕日に照らされて輝いている塩見岳。
反対側には真っ白になった仙丈と甲斐駒。
満月で月明りがきれいな夜でした

2日目、朝起きると小雪が舞っていましたが、予定通り6時前にテントを出発。進むにつれ雪はどんどん深くなり、もふもふの新雪を楽しみながらまずは塩見小屋を目指します。

塩見小屋にはテントが数張り、意外と風もなく快適そうでした。ここで装備を最終状態に整えて、いよいよ山頂アタックです。(この時点で風の音がそこまで聞こえなかったため、甘めの防寒で出発してしまい後ほど大後悔します……。)

ガスったり晴れたりを繰り返す塩見山頂。

久しぶりのアイゼンでの岩稜帯、歩き方忘れていたらどうしようと内心心配していましたが、先を歩くN山さんの足元をよく見ながら、前爪を引っかけ引っかけクリア。昨シーズンに皆さんにたくさん歩き方を教えていただいておかげで、体が覚えていました。

岩稜帯を終え遮る物がなくなると、すごい風!ビシビシ飛んでくる雪が顔に当たって、とにかく痛い。久しぶりの厳冬期の洗礼を受けながらなんとか登頂。

強風で集合写真などは撮れるはずもなく、少しだけ山頂からの景色を満喫した後は、そそくさと下山しました。

テントまで戻り、あとは下りるだけと思いましたが、ここからが大変。小ピーク(と言いつつ標高2,600mもある)2つを挟むため、登り返しが多い!最後まで淡々と歩くN山さんにペースを引っ張ってもらい、ふらふらになって駐車場まで戻りました。入会して1年ちょい経ちますが、会の山行では過去一体力的につらい山行でした……(なお半月後の剱で過去一つらいはあっという間に更新されました)。

最後の林道歩きは最終的にヘッデンゴールになりました。

冷えきった身体を温めるために、下山後は松川IC近くのまつかわ温泉清流苑に直行。

脱衣所の鏡で顔をみてびっくり、頬が茶色くなっている……。軽度でしたが初の顔面凍傷です。落ち込みながらお風呂から上がると、N山さんもY内さんも黒いシミを拵えていたのでちょっと安心しました。次回からはきちんとバラクラバ着用します、反省。

久しぶりの雪山はじめがテント泊で3,000m峰となかなかに過酷でしたが、鈍った身体をたたき起こすことができ、また懸念していたアイゼン歩行の確認もでき、よいシーズンインを迎えることができました。N山さんY内さん、ありがとうございました!!

広河原右俣本流→右俣左ルンゼ迷入(会員山行)

N山(L)、K村、T橋  曇りのち雪

7:30舟山十字路〜8:20二俣−9:25大岩右俣分岐〜10:25クリスマスルンゼ〜11:40ルート変更決定〜14:20大岩右俣分岐〜15:55駐車場

今年1月、右俣本流を詰めて南稜に上がる予定がラッセル敗退。そのリベンジ山行にNさんから声をかけてもらい、前回と同じメンバーでのリベンジチャレンジ。結果は、今回も予定ルートには行けなかった。

今年1月、右俣本流を詰めて南稜に上がる予定がラッセル敗退。そのリベンジ山行にNさんから声をかけてもらい、前回と同じメンバーでのリベンジチャレンジ。結果は、今回も予定ルートには行けなかった。

アルパインルート(廣瀬氏著)より引用。オレンジのラインのとこがおそらく前回のルート。

前回はクリスマスルンゼからの二俣を右に行き過ぎてしまった。おそらく雪で埋まっていて行けそうもなかったのだと思われる。右ルンゼなるところを抜けたらしい。

前回と今回のルートの間にある本流に行きたかったの。

今回はそれを教訓に全員が「クリスマスルンゼを過ぎたら左」と思っていた。その思い込みが災いした。ガイド本にはナメ滝登りが存分に楽しめるとあるが、行けば行くほど急峻な草付きになり、氷も無くなった。

クリスマスルンゼ。上部は薄いが登った後あり。
わかりづらいが登ってきたルンゼ。氷はない。ここからルート変更。手前の雪のところは上がりきったところでロープの左でK村さんがビレイをしている。

登攀中止を決めたが、ルンゼ内は支点が届く範囲になく懸垂で降りることはできない。地図とGPSを見ながら抜けられそうな所を探す。2261m地点がある尾根にあがって、右俣の分岐まで戻る作戦とした。だけど、なかなか目指す尾根に上がれない。2万5千の地図には載りきれていない支尾根が多く、登ってトラバースしてを繰り返す。やっと尾根に乗ったと思って、進むも気づくと尾根からずれて谷に向かっていたり。地形とGPSを見ながらなんとか行けそうな所を探す。途中、崖の上にある尾根に戻れなくなり、沢に降りたところが本谷であった。凍ってはいなかったため、岸沿いを進み予定していた分岐に戻ることができた。

尾根に向かって登るN山さん

本谷。この先に⚪︎ルンゼとかがある。ここを降りて無事に分岐に戻れた

来たルートを戻り、16時少し前に駐車場に到着。小淵沢の延命の湯で暖まり、食事をしながら反省会。思い出してみれば、クリスマスルンゼを右に見ながら、左支流に向かう時に右の支流にキレイなブルーアイスのナメ滝があったのを私は見ている。左という思い込みが、見たものすら打ち消してしまうことを改めて体感した。分岐での地図の確認は大切ということを再認識した。

なんだか、探検みたいな山行だったが、NさんとKさんはとても満足気だ。ダンディ世代の男性2人が少年のようにニコニコして「また宿題になっちゃったよ」とか言っている。まさか、来年も行くのか?しょうがない、来年もお付き合いします。

子持山獅子岩右ルート

日程  2024年11月30日
メンバー I村さん(L)、A木(SL/記録)

天気も良いし、マルチにでも行きますか!
ということで、近い&南向きの獅子岩に行ってきました。
前回登ったのはちょうど2年前、左右あるうちの左ルート。もはやすごい昔のような気もします。
すこしは成長できたのだろうか。

細い山道を進んで駐車場へ向かう途中、なにやら車を止めるように指示する男性が1名。
「今日はどこいくの?このルート知ってる?」
そう言いながらおもむろに地形図を示してくる。どうやらハイカー向けにお勧めルートを教えてくれる親切な方のようだ。
「いやーすみません、我々、獅子岩なんですよ」と申し訳なく伝えると
「あーー、クライミングね!
 じゃあこっちのルートをオススメ!獅子岩をバッチリ見ながらアプローチできるよ!」
と満面の笑みで地形図に赤く線を付けたルートを勧めてくる。
どうやら通常の沢沿いに詰めるルートではなく、途中から尾根筋を辿るルートが良いのだそう。

そんなやり取りのあと、装備を整えて出発。
例の男性が示してくれた分岐あたりに差し掛かると・・確かに尾根に向かう明瞭な踏み跡がある。
これ、変な道に誘い込む罠だったり・・と心配しつつも、素直にそのルートを辿ってみることとした。

行ってみたら、お勧めどおり。なかなかの獅子岩ビューぶり。
すでに岩には数パーティーが左ルートに取付いている模様も見える。「結構混んでるから、やっぱり右ルートで正解でしたね・・」などと話しながら取付きに至る。

尾根上の展望スポットから。立派な獅子ぶりですな

今回は奇数ピッチをI村さん、偶数をA木が担当。
やはり初見ということもあって、お互いそれなりに苦労する場面がありましたが、何とか完登。
最終のおまけピッチは通常のルートの右側、フェイスに走ったクラックを利用するルートにトライ。前回来たときは「こんなとこ無理!」と思っていましたが、何とかリードでクリア。
ちょびっとだけ2年間の成長を感じることができました。

たしか4ピッチ目。この後、スタンスのないトラバースがこのピッチのアクセントになっている

下山後は・・・
全国のモツ煮ファンにとっての聖地巡礼。
群馬のソウルフード「永井食堂」でモツ煮定食を満喫。
小ライスのとんでもないボリュームに驚きつつもバッチリ完食してきました。

聖地巡礼する信者の列。もちろん我々もこの後に続きます。(ちなみに肝心のモツ煮定食の写真は撮り忘れました。) #モツ煮は飲み物

以上、初冬のクライミングレポートでした。I村リーダー、ありがとうございました!!
=おわり=

立山三山・龍王岳東尾根(会員山行)

メンバー:Yさん(L)、Kさん(SL)Nさん(装備)、H(記録)
日程:2024年11月24日(日)~25日(月)

【1日目】
 ターミナル8:00~室堂10:00~雄山12:20~雷鳥荘16:20

富士山は最も遅い初冠雪。立山も雪が降ったという情報は入っていたが、軽アイゼンでも登れるくらいかもしれない・・・?!富山県の条例に適合させるために、登山届や装備(ビーコン、スコップ、プローブ)を持ち、扇沢に向かう。

大町に到着すると山々の間から真っ白に雪が積もった山がちらり👀✨

うわぁああ~~雪山だ!と心が躍りながら立山黒部アルペンルートへ。(2024.11.30まで)電気バス、ケーブルカー、ロープウェイ、トロリーバスを乗り継いで室堂へ。往復チケットなので無くさないようにどこにしまったか何回も確認(笑)

室堂に到着するとそこはもう・・・白銀の冬山

テンション爆上がり!『俺たちの季節が来た~~~!!!』と血が騒ぎます。

一ノ越まで行ってから、1日目に龍王岳に登るか周回にするか判断するということで歩き出し。にしても本当に綺麗。雲海も見れ、雲の間から見える真っ白な鹿島槍はかっこよく、エベレストのよう(笑)

雪のギュっギュっと締まる音。

見渡せば360度山。

年末合宿で行きたいと考えている剣岳や八ヶ岳も。Yさんが登ろうと考えていた剣岳の早月尾根も見え、下見バッチリです!早くも次はどこにいこうか~とワクワク。

ベテランのNさんもKさんもカメラのシャッターが止まりませんでした!

雄山頂上

周回コースの道はなかなか歩きずらくハード。雪はあるものの、締まってないためズボズボと抜け、雪の下には岩があり、ガリっとアイゼンがあたり、バランスが崩れる。そんな中でもNさんはハイペースでどんどん進んでいきます。経験値の違いを身に染みて感じます。Nさんの身体の組織はどうなっているのだろう・・・

動物の足跡を参考にするとルートが見えてくるよ!と教えていただき少しだけHも先頭へ。晴れているからできることで、これが雪が降っていたり風があると厳しいな…と。そしてすぐ先頭をKさんへバトンタッチ。バックカントリーの滑った後がありますが、トレースはあるようなないような・・・あまりにも景色がきれいで歩くのに夢中になり、軽食をあまりとらずに進んだため少しバテぎみ。

ようやく野営場のテントが見え、近くの川を渡り、雷鳥荘が見えてきました!あと少し~~!!の雷鳥荘までの登り返しがキツイ💦前に進んでいるのか?と心配になるくらい足が重い。途中でのエネルギーをとる大切さを感じました。

小屋は温かく快適。天然温泉付きで夜ご飯はお代わり自由。この快適さに慣れてしまうとテント泊には戻れなさそう。明日が小屋締め。最後に美味しいご飯をごちそうさまでした。

【2日目】
 雷鳥荘7:10~8:10~取付9:00~龍王岳13:15~デポ14:10~ターミナル15:00

6:30からの朝食に間に合うように起床。コーヒーを飲みながら早朝MT。朝食はバイキング形式だったため、昨日の反省を生かし、たくさん食べてシャリバテにならないよう準備万端👍

今日の天気も最高!

荷物が重かったため、立山室堂山荘の近くにデポ。

雪を少し掘って、ツェルトの中に荷物を入れて、少し埋める。なるほど…こうやって置けばよいのか💡荷物がと~~~っても軽くなりました!!

一ノ越を越えると見えてきました龍王岳。

これを登るのか、登れるのか!?私。

オンタイムで取付。

大きな岩壁の手前でロープを結び、登攀開始。

事前にネットで見てはいたものの、実際に見るとドキドキ。アイゼンを付けたまま登れるか!

Hに最初の難関。アドレナリン全開😃

一度ヒヤッとするところもありましたが徐々に足をかけてからの重心のもっていきかたを感覚でつかみ、楽しさ全開👍

雪があるので右にトラバースすると簡単に登れそうでしたが、そっちだとつまらなさそうだから左側からいこう!ということで難しい道へ。

途中、簡単そうなところでリードもやらせていただき、こんな経験させていただけるなんて…光栄すぎます。

先輩方に見守られながら腰がらみでビレイ。

首のところだと何かあった時におさえられなく、首ごといってしまう。安定したところに座ってやると〇

夢中になって登りましたが、10ピッチぐらい。ロープを使って安全に登りました。私がいなかったらみなさんスタスタと時間をかけずに登り切ってしまうのだろうな・・・時間をとってくださって感謝です。

支点をとるときに岩の間に入れたり、雪に埋まっているハイマツを使ったり、リードで登ってビレイをするときに時間がかかりすぎてしまうので、安全環付きカラビナにロープを通して引き上げるなど実践でしか学べないことがたくさんありました。ランニングをとらなかったため、ロープが岩に絡まってしまい、Kさんに降りてもらい迷惑をおかけしました。今回は、降りることができましたが、厳しいところだったら?1ミスが命取りになることもあるということも考えてもっと知識も経験を積んでいきたいと思います。

ロープワークも復習していましたが、いざとなるとあれ?とやり直しをしたりしていたので、正確にスピードよくできるようにたくさんロープに触っていきます!!

辺りを見渡せば絶景✨🏔

無事に登頂

ベテランの先輩方に連れて行っていただき、天気も味方をしてくれ、楽しいアルパインデビューをさせていただきました。ラッセルできる体力、ルーファイ、天気について、クライミング技術、自己管理能力と学ぶべきことはたくさんありますが、実力をつけていろんなところに安心して挑戦できるようにしたい!と思います。

こんな山行をしてしまったら、もう沼です。(笑)

帰りたくない・・・徐々に明日仕事・・・?という現実に戻されながら最後の最後まで最高の天気で最高の山行ができたことに感謝してロープウェイへ。

次はどこに登ろうかな・・・

薬師の湯で温泉に入り、近くのお蕎麦屋さんでお蕎麦と馬刺しと鮎の塩焼きセットをペロリ。

とても学びのある超~超~超~最高の山行、予約から申請等もありがとうございました。

(※どの写真も良すぎて載せきれませんでした)

戸隠山 (会員山行)

日程:2024年11月17日
場所:戸隠山
メンバー:N山(L) Y代

【行程】
8:30 キャンプ場前駐車場→9:00 戸隠神社奥社入口→9:30 奥社参拝→9:50 登山口→12:00 八方睨→ 戸隠山→12:40 九頭龍山→13:35 一不動避難小屋→15:20 キャンプ場前駐車場

積雪期の戸隠山を登るために今回下見に同行させていただきました。戸隠山は初めて「蟻の塔渡り」は有名でバリエショーンに富んでいて来てみたかった山です。

キャンプ場前駐車場(無料)に車を停めて、戸隠神社奥社入口まで歩きます。

戸隠神社は霊山戸隠山のふもとにあり、奥社・中社・宝光社・九頭龍社・火之御子社の五社からなっているようです。

大きな杉並木の参道を歩いて奥社へ向かいます。樹齢どのくらいなんだろう?

奥社の先には戸隠山が見えます。うーん楽しみ♪参拝の方達も沢山いらっしゃいました。山に登る格好の方は見当たらない。しっかり参拝してからいざ出発。

午後から天気が悪くなる予報だったので厚手の服をチョイスしたが、登り初めは晴天であつい、あつい

綺麗な青空

飯縄山 写真だとわかりにくいですが、紅葉が綺麗でした。調度良い時期でした。

蟻の塔渡り 何人かの登山者いらっしゃいましたが、皆さん引き返していました。

写真だと迫力が伝わらず残念な感じに…

下るところが少し気持ち悪いね。ってことで折角持ってきたロープを使おうとなりました。

蟻の塔渡り 上からみるとこんな感じです。なかなかのナイフリッジ

蟻の塔渡りを越えると八方睨に到着

戸隠山 1,904M

上からでも奥社の杉並木がしっかりわかります。

九頭龍山 1,883M

空が少しづつ怪しい感じ ポツポツし始まってきました。ここからは完全に下り。ヤバい…ただでさえスベる女なのに…と内心焦り

一不動避難小屋

N山さんは過去に何回か宿泊したことあるそうです。私はちょっと怖いなー(–;)

氷清水

帯岩のトラバース 落ち葉で滑りそうで怖い

鎖場 下りは苦手…

何回か渡渉がありました。

戸隠牧場 牛さんの姿はなく残念。終わりだ~って思ってたのに牧場内広い…なかなか駐車場に着かず

やっとこ駐車場に着いて支度し乗り込むとギリギリセーフ、雨が本格的に降ってきました。レイン使わずに済みました。

高速道路は真っ赤な渋滞。戸隠神告げ温泉で温まった後、老舗の北野家で天ざる蕎麦をとても美味しくいただきました。渋滞も解消されてラッキー

N山さんに無雪期の状態を知ることで積雪期にいかせる知識や雲の見方など教えていただきました。とても学びが多かったです。ありがとうございました。

二子山縦走(渓稜祭/会山行)

メンバー:Y下、N山、K村(SL)、U田、S方、I澤(L/記)
日程:2024年11月10日(日)
10:00二子山登山口-10:35東岳山頂-11:55西岳山頂-13:20二子山登山口

A木さんの山行記録2024年11月10日『スーパーたこやん』にあったように、渓稜祭2日目は豪快な寝坊から始まった。K村さんの指示で、二子山に向かっているであろうY内さんとS方さんに電話をかけると、Y内さんから「大丈夫。想定済みです。」と、先輩の心強い?お言葉。すみませんでした…

渓稜祭2日目は縦走組とマルチ組に分かれましたが、私達は前者として二子山を登りました。
二子山は縦走コースでも岩登り要素強めの山。計画段階でY下さんの助け舟もあり、今回はヘルメット、25mロープとハーネス、アルヌンなどを持参しました。

駐車場でハーネスを装着して、10:00山行開始。

準備中
入山

登山口から10分程で股峠に到着。左に行くと東岳。右に行くと西岳です。まずは、東岳へ。
いきなり、粘土質の滑りやすい急斜面を登ります。転ばないよう慎重に…
それが終わると、岩々してきますが、急斜面である為、落石が怖いと思い、斜面の途中でヘルメットを装着。
急斜面を登りきると、左側へトラバースします。

1箇所、せり出した大きな岩を避けてトラバースする場所があり、左下が切れ落ちていて緊張しました。大岩に鎖が設置してあるので、それを使い通過できます。

この大岩のトラバースは緊張した。

振り返ると眼前に西岳の岩壁がドドンと。
25分程で山頂に。天気が良く、南側にある両神山が映えていました。

振り返ると二子山西岳の岩峰がそびえ立つ。
東岳山頂にて

同じルートを下山して、再び股峠に。今度は西岳を目指します。
暫く樹林帯を登ると岩壁が現れ、案内板が。ここで、上級者コースと一般コースに分かれます。私達は上級者コース。

写真右端が上級者コース取付き。右上する。

それまではK村さんに先頭を歩いて頂いていましたが、「ルーファイやロープ出しの練習をしてはどうか」と、先頭を交代して頂きました。
(折角、交代して頂いたのに、ロープは使いませんでした。が、とても良いルーファイの練習になりました。)
岩壁の右側に上級者コースの登り口があります。取り付きから稜線に抜けるまでがまさに岩登りで、ロープを出すならここでした。ピナクルか樹木に支点を取って、確保できたと思います。
手がかり、足がかりが丁度良くあり、グイグイ登れる気持ちの良いルートでした。

気持ちの良い岩登りができた

岩稜帯の稜線に抜けると、岩を登ったり、降りたり、間を縫ったりして行きます。

11:55西岳登頂。
山頂からは、中央稜が良く見えました。

西岳山頂にて

登頂後もしばらく岩稜帯の稜線歩きを楽しめます。
途中で、南側の斜面に降りて、股峠へ帰還するためにUターンします。

中学生サイズのマムシがいた。

途中、ゲレンデがあり、10名程がフリークライミングを楽しんでいました。ハングしたロングルートが、ずらりと並んでいました。

13:20駐車場に帰還。スーパーたこやん組はもう少し時間がかかるようでしたので、私達は一足先に『道の駅 龍勢会館』でおやつ+お買い物へ。丁度、出店が出ていて、ホットドッグや焼き芋に舌鼓。焼き芋は1本100円でした。
その後、マルチ組と合流し、無事、渓稜祭は打ち出しとなりました。

今回の山行はありがたいことに、リーダーをやらせて頂けることになりました。
安全確保をした上で、同行者に楽しんでもらえる気配りができるリーダー像を目指して、引き続き精進します。
改めて、ご企画頂いたT橋さん、山行メンバーの皆様、本当にありがとうございました!!

二子山 スーパーたこやん

日程 2024年11月10日
メンバー T橋(L)、Y内、I村、Y代、A木(記録)

渓稜祭2日目の朝。我々はすっかり寝坊した。
昨晩のお酒とニンニクの香りを纏った我々を載せ、Y内号が登山口に到着したのは午前10時。
途中の通行止め迂回もあってすでに2時間遅れだ。

(大幅に出遅れているが)キャンプ場で火器の点検にいそしむ一行。

登山口から又峠を通過して東岳方面へ。
途中の弓状エリアを登るツヨツヨなクライマー様を眺めながら「あっちじゃない?いや、こっちじゃない?」と若干迷いつつ、スーパーたこやんの取付きに到着。
ラッキーなことに他にパーティーはいない。先行からの落石リスクも後続から追われることもない。遅くなったことが幸いしたのかもしれない。

本日は1組目が(I村さん、Y代さん)、2組目が(T橋さん、Y内さん、A木)の組み合わせ。
かなり悪い足場に苦戦しながらも準備完了。登攀開始。

>1ピッチ目 26m、5.8(リード:Y代さん、A木)
簡単なフェースを登ってあっさりと終了点の「ひだまりテラス」に到着。名前の通りポカポカと気持ち良いのは数分。その後は猛烈な日差しで干物状態に。

>2ピッチ目 20m、5.8(リード:I村さん、Y内さん)
クラックも利用しながら広めのフェースを登る。ここから浮石が目立ち出して要注意。え?これが浮いてる?というようなサイズのモノもあり、慎重を要する。

>3ピッチ目 (徒歩)
ここは単純歩きルート。ロープを束ねて20mほど前進。ちょうど先行PのY代さんが離陸。

>4ピッチ目 32m、5.7(リード:Y代さん、T橋さん)
ここも簡単そうに見えて浮石だらけ。
しかも最近剥がれたであろうフレッシュな岩肌がところどころでムキ出しに。かなり気を遣いながら登る。

とはいえ、先行パーティのリード(Y代さん)、ずいぶんと時間がかかる。
あまりに時間がかかるので、ダイジョーブですか?と下からビレイヤーのI村さんが声を張る。何度声をかけてもかすかに声が聞こえるような、聞こえないような・・。

しばらくすると「虫になってまーす!」と返ってきた。
ほっと安心すると同時に、I村さんが「蝉のことでしょうね」と静かに突っ込む姿が印象的だった。

※後から聞くと、どうやらY代さんはすこし行き過ぎて5P目核心部に突入、ちょっと苦労されていたとのことでした。

>5ピッチ目 25m、5.10a(リード:I村さん、A木)
いよいよ最終ピッチ、このルートの核心部。
出だしのフェイスとその後のハングを乗り越すところが少し難しい。
そこさえ乗り越せばあとは簡単パート。
二子山東岳ピークに飛び出したら装備解除。
その後は元気よく急斜面を下って又峠に。無事下山となりました。

最後の岩峰をクリア。ここまでくれば、こんな感じになる余裕もある。
後続3人組。
下山の図。切り立った稜線は登攀より怖いかも。

以上、秋の気持ち良いクライミングのご報告でした。
企画のT橋さんはじめ、今回も皆さんありがとうございました!