岩魚と焚き火の訓練山行

2023年5月27−28日 参加:nkym、fkoj、yni、skn、mtmr(記)

昨年から話題になっていて、日程調整、釣り道具の準備と仕掛けの作り方など諸々準備を整えようやく実現した。

爽やかな5月の風が心地よい、最高の天気だった。

焚き火に岩魚がいる至福の時が流れた。

山の神様が微笑み、全員、自分が釣りあげた岩魚の塩焼きにありつけた。

一ノ倉沢烏帽子沢奥壁南稜

メンバー I(L)、A、T(記)  

天候 曇

5:10インフォセンタ出発 6:40テールリッジ 南稜テラス8:30登攀開始 11:00終了11:30懸垂開始 12:45登り返し 13:50懸垂再開 17:00出合い着

憧れのアルパインルート、谷川岳一ノ倉に行ってきました。私とAさんはお初。Iさんは4回目なので、お初2人にリード譲ってくれました。全7Pの前半4P Aさん、後半3PをTが担当しました。

前日は雨が降っていたので、少し遅めの上里PAに4時集合。関越を走行中も雨は降り続けるが、水上につくと道路は乾いていて不安が期待に変わる。谷川岳インフォメーションセンターに車を停めて準備開始。テールリッジが濡れていたら撤退だと話しながら林道を一ノ倉沢出合いに向かう。

カエルさんに無事に帰るを誓う

テールリッジを上がり、中央領取り付きに着くと1パーティー登っていた。南稜に1組入っているが、時間差があるので待ちはないだろうと情報をもらう。ラッキーだ。

テールリッジの末端。雪渓はそんなに離れてなかった。

少し濡れてる悪いトラバースの後、南稜テラスに到着。奇跡的に誰もいないテラスで、「いやー来ちゃいましたねー。」「ドキドキしますねー」などと言い合いながら、ウキウキと準備を行い登攀開始する。

トラバース中。ここは帰りはとても悪かった。

1P目はチムニーが核心。やっぱり中はびしょびしょだったが、Aさん安定した登りで抜けていく。その後はサクサクと登り、4P終了点でリード交代。

チムニーにとりつくAさん
2P目テラスで一ノ倉沢を振り返ってあーだこーだ。
4P目は左から回り込んでテラスに上がる

5P目はリッジ手前で切るところを6P目をそのままつないで登ってしまい、最終Pの少し手前でピッチを切る。ロープ50mギリギリだった。最後の7P目は垂壁で乾いていれば、気持ちよく登れそうなフェイスだが、足も手も濡れていて心が縮みそうになった。支点がたくさんあったので、ヌンチャクをかけまくって心の安寧を保つことができた。

6P終了点からの一ノ倉沢
最終P。ヌルヌル壁に心が縮み上がっているところ。
最終Pフォローで登るIリーダー

ハプニングは下降でおきた。懸垂1P目は6ルンゼをペツルの支点があるところまで50mほぼいっぱいで切った。2P目は途中のトラバースせず、そのままルンゼをひたすら降りてしまった。途中、支点があったので下降を止めたが、それはボロボロのリングとハーケンだった。呑気な自分はどこか支点がとれれば、このまま降りれるんじゃないかと思っていたが、雪渓は歩行できない可能性が高く危険であることをリーダーIさんに淡々と諭される。

6ルンゼを懸垂開始。ひたすらルンゼを降りると思い込んでいたたた。
懸垂1P切ったところの支点。ここまでは順調。
間違えて降りてきた場所。暗く湿っていた

リーダーIさんが最初にブルージックで登り返しを行い、上でロープを固定しAさん、私の順に登り返した。私はブルージックがうまく効かなかったり、効きすぎたりして何度もセットしなおしてなんとか無事に南稜4P目終了点にもどることができた。

登り返すリーダー。やっぱり登り返し技術は必要だとしみじみ思う。

南稜を下降しテールリッジまでもどってからはロープは出さなかったが、気の抜けない下降がつづいた。すぐ横の雪渓では大きな音を立ててブロックが崩れていく。テレビサイズのブロックが当たったら・・と怯えながら雪渓を足早に降り、無事に出合いまで戻ることができた。

大きなブロック。こんなのが飛んできたら…
雪渓崩落が怖すぎて登攀のことも登り返しもすべて忘れそうになる。

初めての谷川岳一ノ倉沢は少し大変で盛りだくさんな充実アルパインを楽しめた。帰りは群馬の名店あおぞらにも初入店し、お肉でお腹を満たして帰路についた。

Iさん、 Aさんありがとうございました。

5/3-4 春合宿:甲斐駒ヶ岳

春合宿C隊 Nリーダー、I

GWの渋滞に巻き込まれ、登山口の尾白川渓谷駐車場をスタートしたのは11:00。18時くらいまでに七丈小屋につけるだろうと予想していたが、リーダーの体調不良と自分も足が靴に当たって痛みがあり、ゆっくり目のペース、着いたら20:30。小屋番の花谷さんに呆れられる。予定では翌日は鋸方面に進むことになっていたが、体調などを鑑み、急遽、甲斐駒ヶ岳ピストンに切り替え。

余裕のリーダー

翌日は5時起床、6時過ぎに出発。9時に山頂着、風もなく完璧な天気の下、360度の展望を望む。テン場に戻り、11:30に下山開始。やはりペースが落ちてしまい、下山は18:30。
ひさびさにゆっくり登山を楽しんだが、「山は逃げていく」という言葉が刺さる山行でした。

甲斐駒ヶ岳 黒戸-八丁周回

日程:2023/5/5-6

メンバー:yni(L),mtmr

2泊三日の予定だったけど、三日目の雨予報で1泊2日に変更になった。

ほぼコースタイムで歩いた。標高2千メートルを超えると甲斐駒ヶ岳山頂までは残雪があり、山頂直下はスパイク足袋では少々無謀だったが、一応持参したアイスハンマーで難なく歩けた。山頂から六合岩室小屋ー八丁はルーファイが必要で楽しかった。

春合宿 甲斐駒ヶ岳(黒戸尾根ー日向八丁尾根)

春合宿B隊(T橋リーダー、N山さん、A木)
日程 2023年5月2日~4日
天気 はれ

■5月1日 埼玉→尾白川渓谷駐車場(前夜泊)
今年の合宿テーマは南アルプス。
まずは冬の偵察を兼ねて黒戸尾根→甲斐駒ヶ岳→鋸岳→日向八丁尾根→下山を2泊3日でこなす予定。当会からは日程を分けて3パーティーが入山することとなった。
この時期は甲斐駒ヶ岳から先の事前情報が少ない。先鋒として後続の2パーティーに情報をパスするのが我々の役目。
雪はどのくらいか、水場はあるのか??必然と重くなる荷物に体力はもつのか・・・いろいろと心配しながら中央道を走る。
途中コンビニなどによりつつ、25時頃に尾白川渓谷駐車場に到着。即就寝。

■5月2日 登山口→黒戸尾根→七丈小屋(テント泊)
今日は七丈小屋までということもあり、ゆっくり起床。朝ごはんを食べて出発。

晴れの登山口。こりゃ水が切れたら大変だ・・
神社にお参り。合宿の息災を祈願する。
美しい新緑の中をすすむ。

とてもきれいに整備された黒戸尾根はとても歩きやすい・・・と思ったのですがやはり5合目を過ぎると鎖とはしごの連続。それだけならよいのですが前夜の降雪の影響もあり、日陰は凍結してツルツルに。さすが日本三大急登!ただでは登らせてくれません。
実際足が滑ってヒヤリとする場面もありましたが、無事に小屋に到着できました。

本日のお宿。鳳凰三山ビューの好立地。
我々のテントの横には謎の松茸ごはん(ほのかに温かい)が。
テントの場所取りかな?と思ってましたが翌日になっても持ち主は現れず。

テンバの受付がてら小屋番さんから情報収集。「甲斐駒から先の水場(六合石室の直下)は期待薄。シーズン初めで踏み後も少なく、ルートファインディングで時間を要するだろう。」とのこと。明日は水も増えて荷物がもっと重くなることが確定しました。

■5月3日 七丈小屋→甲斐駒ヶ岳→六合石室→(できれば鋸岳往復)
昨日の情報収集の結果、水は持ち上がることに。
荷物の重さとルーファイの必要性も考えると、今日の内に鋸岳まで行くことは難しい。
今日は6合石室もしくは三ツ頭付近の適地で幕営するということを決めて、6時に出発。

小屋を出ると急登
急登で一息。かっこええ。
振り返ると富士山が見える。

晴天と景色の良さに励まされながら一気に?山頂へ。まさに360°の絶景。

山頂ではおのおの決めポーズで撮影しました。

山頂からは鋸岳方面を目指したのですが、おそらく直近の降雪後初めてこのルートを我々が通過した模様。ここからすでにルーファイ開始。
想定以上に時間を要したこともあり、今日は石室のテン場に幕営するとこに決定。期待薄だった水場はしっかりとした水量があり安心する。

石室テン場から下ること10分。冷たい水が豊富に流れています。ただちょっと薄暗い。

幕営地の設営後は空身で明日のルート偵察。
案の定、樹林の中にある巻道は積雪でルートがわかりにくく、さらに踏み抜きも多い。苦労しながら三ツ頭分岐までたどり着く。
この様子から、明日は八丁尾根の下山前に鋸岳を往復することは現実的ではないという結論に至る。後続パーティーへ水場情報を伝達したのちに就寝。


■5月3日 6合石室テント場→日向八丁尾根→尾白川駐車場
本日が最終日。下山するだけといっても、八丁尾根は三ツ頭・烏帽子岳・大岩山・日向山と続く長いルート。さらにルーファイによる時間ロスが想定される。朝4時にテント場出発。
昨日の偵察の甲斐もあり、順調に三ツ頭へ。

三ツ頭からの景色。まだ夜明け前。甲斐駒のシルエットと雲海に見とれる。
烏帽子岳にて。

その後、大岩山までの道は地形図からの予想どおり、積雪・ルーファイ。これに加えて個人的には踏み抜き多数。

なぜか私だけ踏み抜く。居酒屋における日々の訓練の成果だ。

そうこうするうちに大岩山へ。

大岩山の岩壁を望む。これはなかなか手ごたえがありそうだ・・
大岩山は鎖とワイヤーがかけてあったが、途中の倒木の処理と重い荷物が堪えた。
これを積雪期に下るのは大変だな・・

大岩山を越えると、あとはとても整備された登山道。快適に下山する。

今回のラストは「天空のビーチ」と呼ばれて最近人気の日向山。
沢山のハイカーで賑わう中、場違い?な大荷物をもった(しかも汗でドロドロの)我々が通過します。

日向山ピークへ最後の詰め。砂が滑って地味にきつい。
日向山ピーク!甲斐駒をバックに。

日向山を過ぎればあとは下るのみ。尾白川駐車場まで一気に下って山行終了。
麓の「尾白の湯」でサッパリした後・・

山梨といえば・・ここ七賢!向かいの金精軒で信玄餅もしっかりゲットしました

しっかりとアフター登山も楽しんで、埼玉に帰りました。(おわり)