南八ヶ岳縦走(会員山行)

メンバー:I澤(L)
日程:2024年7月13日(土)-15日(月)
1日目:11:00観音平-14;30編笠山-15:00青年小屋
2日目:5:00青年小屋-6:15権現小屋付近-7:35キレット小屋-9:40赤岳-12:35硫黄岳-14:50東天狗岳-16:30黒百合ヒュッテ
3日目:6:20黒百合ヒュッテ-8:45稲子湯

2泊3日で南八ヶ岳を縦走してきました。本当は北八ヶ岳まで入りたかったのですが、次の日は仕事ですし、無理なく帰宅しようと思い、今回の計画になりました。
八ヶ岳は、初めて上高地に行って"岳沢小屋までしか登れなかった旅"の帰りの電車内で、八ヶ岳に向かう2人組の登山者を見て、いつか行ってみたいと思い憧れていた山でした。
話は変わりますが、電車に揺られて山に向かって、そして帰ってくるっていいですよね。家を出た瞬間から旅が始まる感覚というか、電車の時刻表に自分を合わせなければいけない。電車に乗るところから旅が始まっている感覚があって、これから3日間独りなんだぞって、そういう制約と孤独が心地いいです。(大袈裟ですね。)

【1日目】穏やかな天気
11:00観音平-14;30編笠山-15:00青年小屋

自宅の最寄り駅の始発に乗って、小淵沢駅で降りて、タクシーで観音平へ。タクシーは4,000円くらい。2日目以降天気が崩れる予報だったことから、3連休にもかかわらず、(タクシーのドライバーさんによると)観音平の車は少ないらしい。盛期には駐車場から溢れて、車道の両端に路駐されているそう。
さらっとした穏やかな天気の中、観音平を出発し、ゆっくりと歩いていく。

歩きだしてすぐ、大好きなタマゴタケがお出迎え。幸先が良い。他にも様々なキノコに出会えた。
編笠山の最後の登り。写真以上に急に感じた。均整の取れた美しい等高線の重なりを持つ。美しさの裏には激しさがあるということ。
オオタカネバラか?編笠山頂の岩場に独り咲いていた。蜂が蜜を集めている。
ゴゼンタチバナが見ごろを迎えていた。
青年小屋と権現岳

青年小屋に着いてテントを張る。初日の夕飯はタラコスパゲッティ。19時頃から雨がぱらつき始めた。

【2日目】曇り→晴天→雨
5:00青年小屋-6:15権現小屋付近-7:35キレット小屋-9:40赤岳-12:35硫黄岳-14:50東天狗岳-16:20黒百合ヒュッテ

昨夜の雨でテントはぐっしょり濡れている。朝食を済ませて、撤収。徐々に天気が良くなり晴れてきた。嬉しい。

チシマギキョウ
赤岳へ向かう岩登り。キレット小屋あたりから天気が崩れだした。
赤岳頂上山荘でコーヒーを一杯注文。
イブキジャコウソウ

東天狗岳から黒百合ヒュッテへの道のり"天狗の奥庭"が辛かった。この時点で雨が強まり、稜線を吹き抜ける強い西風で、雨合羽はぐっしょり。その上、(天狗のように)濡れた岩を飛び移っていく。予定では1時間でしたが、1時間半かかってしまいました。

黒百合ヒュッテに着く頃にはとても疲れていました。小屋の中はストーブが焚かれて暖かい。小屋泊りの方達の雨合羽が干されている。楽しそうな笑い声。びしょ濡れで疲れ切った私。小屋の中では(捨て犬のような)私だけが異質。なんだか思い返すとシュールで面白いです。笑
テン場に用意されているパレットの上にテントを張り、バーナーを焚いて暖を取り、疲れを癒しました。

【3日目】雨→穏やかな曇り
6:20黒百合ヒュッテ-8:45稲子湯

朝起きるとまだ雨が降っており、風も強かったが、出発する頃には雨は止んでいた。中山峠からの最初の下りは、急峻で道も悪かったが、それ以外は安全に下れた。
下山口直結の稲子湯で汗を流して(本当にありがたいです)、小海町営バスで小海駅へ。
小海駅ロータリーにある「御食事処月華」さんでカツ丼ラーメンセットを食べて、帰路につきました。(駅舎内にあったセブンティーンアイスも食べちゃいました!)

かつ丼のどんぶりのデカさが伝わりますでしょうか!白米がずっしり。若いお兄ちゃんだから、白米大盛サービスしてくれたのかもしれません。野沢菜漬けも付いていました。コーヒーはサービスで頂きました。ご馳走さまでした!おいしかったです!

【感想】
南八ヶ岳の主稜線を十二分に楽しむことができました。爽やかな樹林帯から始まり、網笠山の急登、変化に富んだ稜線、赤岳への岩登り、可憐な高山植物、キノコたち。
このような充実した山行に取り組めたのは、ご指導頂いている浦渓の皆様のおかげです。本当にありがとうございます!
技術面では、本山行では極力、GPSを使わないようにしました。スマホの地図アプリは便利ですが、紙の地図とコンパスだけでルート選択できることは重要ですし、何より登山の楽しみが増えると思います。
引き続き、浦渓会員として一人前になれるよう精進します。ありがとうございました!

矢沢水系 軍刀利沢登り(会山行)

メンバー
統括:N村さん
A班:A木さん(L)、Y下さん、K村さん、I澤
B班:T橋さん(L)、H寺さん、Y内さん
日程:2024年7月6日(土)
9:00矢沢林道落合橋前-9:50軍刀利沢入渓点-15:10三国峠-17:30矢沢林道落合橋前

ルート概念図

7月の会山行は6月と同様、沢登り訓練をご企画頂き、奥多摩は軍刀利沢に行ってまいりました。
今回の目的は、沢登り技術の確認に加え、夏合宿で予定されている沢泊山行の事前準備として、タープ張りと焚火技術の確認です。
私以外は皆様、熟練者でしたので、完全に初心者である私の為の山行になってしまったような気がしております…
皆様、いつもありがとうございます!
沢登りは、ルートの自由度(創造性)、岩登りの要素、沢を詰め上がって山頂を踏む冒険性などの点において、魅力を感じております。

【訓練内容】
・タープ張りの練習
・焚火のシミュレーション
・直登or高巻、ルート選択の判断
・沢登りにおける基本ロープワークの確認
・リードとフォローの連携の確認

【個人的な収穫】
✓今回の山行では、なるべくスマホの地図アプリを使わずに、地図とコンパスでルーファイする練習をさせて頂きました。
特に下山時は終始、先導させて頂き、ルート選択をさせて頂きました。下山ルートは単純な尾根歩きだと油断していましたが、何カ所か分かり辛いルートがあり、改めてルーファイ技術の重要性を認識できました。
沢遡行においても、支流が現れた際にどちらに進めばよいのか、現在地の同定とルート選択が必要になります。当たり前のことですが、「川幅が広いからきっとこっちだろう」などと、安易に進まないことを徹底する必要があります。
次回山行では、あえて(なるべく)スマホの地図アプリは使わずに、地図とコンパスで歩く練習をしたいと思います。
✓土壁の登攀。軍刀利沢を詰め切って稜線に抜ける最後のフカフカの土の急斜面。登るのにとても苦労しました。A木さんからは「綺麗に登ろうとし過ぎると進まないよ。」と、N村さんからは「(ラッセルのように)膝を使って土を固めて、そこに足を乗せるやり方もあるよね。」とアドバイスを頂きました。土壁の登攀は次回以降の課題です。

以下、山行写真を掲載させて頂きますので、ご覧下さい。

入渓点まで林道歩き
入渓点
タープ張り練習
B班の登攀
A班の登攀
大滝。ここは左岸を巻いた。
下山の様子。雨が降り滑りやすかった為、慎重に下りた。下山ルートの一部は急峻で、痩せた尾根もあった。

【SMSCA主催】読図・アクシデント対応講習・研修会

日程 2024年6月29日(土)-30日(日)
場所 東吾野 虎秀アルパイン入門道場
主催 (一社)埼玉県山岳・スポーツクライミング協会(SMSCA) 遭難対策委員会
参加 H島、Ⅰ澤(記録)

SMSCA主催の「読図・アクシデント対応講習・研修会」に参加させて頂きました。
施設をご提供いただきました虎秀アルパイン入門道場様、SMSCA講師様、ご一緒させて頂いた皆様、各所ご関係の皆様、本当にありがとうございました!
こういった講習会をご提供頂けるのは、関係者様のボランティア精神、先人たちの情熱によって成り立っていることを改めて認識いたしました。
私もいつか、与えられる側から与える側へなれるよう、できることから取り組みます。

当山岳会の命題たる遭難対策において、読図とアクシデント対応は非常に重要です。
特に、私のような初心者には、本来、山に登る以前に学ばなければならないことなのかもしれません。
自分の山行を省みて今後に活かす、良い機会にさせて頂きました。

【1日目】
1日目のカリキュラムは以下の通りです。
・"遭難"への理解を深める(発生原因分析、原因第一位は道迷い)
・消防へ通報時の応対
・救急セット中身の確認、共有
・応急処置(負傷者の発見と初動、状況判断/包帯、三角巾などの使い方/出血対応)
・ツエルトの使い方、設営方法のバリエーション
・簡易ハーネスの作り方
・負傷者の搬送/スリングを使った背負い方
・基本ロープワーク(フリクションヒッチ、懸垂下降時のバックアップ)
・読図机上講習(読図に必要な地図の種類、縮尺/コンパスの使い方)
・ナイトハイク(読図の実践)(18時過ぎ~20時過ぎまで山を歩きました。)

捻挫の応急処置
フリクションヒッチ

【2日目】
2日目のカリキュラムは以下の通りです。
・読図の実践(実際に山を歩きました。)
・山中でのツエルト設営実践

雲取山縦走(会員山行)

メンバー:I澤(L)
日程:2024年6月22日-23日
1日目:9:20秩父鉄道三峰口駅-11:30大血川渓流観光釣場-12:40大陽寺-14:50お清平-16:25白岩小屋跡地-16:55芋ノ木ドッケ-17:35大ダワ-18:00雲取山荘
2日目:4:55雲取山荘-5:30雲取山山頂-6:55ブナ坂-7:20七ツ石山-10:25鷹ノ巣山-14:10奥多摩駅付近

平年より2週間遅れて梅雨入り。雲取山を縦走してきました。
私は単独テント泊山行の経験がない為、その練習を兼ねています。新品のエアライズを担いで行ってきました!
ルートは以下の通りです。折角なら、バスは使わず三峰口駅から歩いて奥多摩駅に繋げてみようという目論見です。

【1日目】
初日は天候に恵まれ快適でした。秩父鉄道三峰口駅からスタート。⑤大血川渓流観光釣場までは2時間の車道歩きです。

秩父鉄道三峰口駅

出発早々、①-②の区間が土砂崩落によって通行止めになっていたので、橋を渡って対岸の道を歩くことに。
2匹のお猿さんに監視?されながら、⑤大血川渓流観光釣場に到着。やっと登山道に入れると思ったら、釣場の方から「⑤-⑥大陽寺の区間も土砂崩落で通行止めだよ。このまま車道を歩いて行ってね!」とお声掛け。車道歩きが続きます。
途中で、大陽寺への近道があったので利用しましたが、現在はあまり使われていない様子で荒れていました。

奥秩父の苔むした世界
ギンリョウソウ

大陽寺付近の登山道から入山。ここから山歩きになりました。
そのまま、大陽寺~お清平~白岩山~芋ノ木ドッケ~大ダワと経由して、18:00雲取山荘到着。(大陽寺から霧藻ヶ峰を経由する計画でしたが、工程に遅れがあった為、巻き道を利用しました。)
翌日は悪天予報でしたが、小屋泊まりのお客さんもそれなりにいて、テントは6張程ありました。
雨が降る前に、テント設営完了。天気予報通り、21時過ぎから雨が降り出し、徐々に風も強くなっていきました。持参したビールを流し込んで、就寝。明日は雨の中で撤収か…

(写真中央テント)もちろん練習しましたが、初めてにしては上手く張れたと自画自賛。

【2日目】
2:30起床し、外に出ると、濃霧で視界がほとんどない。トイレまでの道もおぼつかない程だったので、日の出後の出発に変更しました。雨は強弱を気まぐれに繰り返している。

雲取山荘

4:55雲取山荘を出発し、5:30雲取山登頂。天気がすぐれず眺望はありませんでしたが、自分で計画して踏んだ山頂は喜びもひとしおです。

雲取山山頂

ここから東京都に入り、進路を東に変えて石尾根を下山します。東京都側は南向き斜面である為、北側の埼玉県側よりも明るく、植生はシダやフキの群生があったりと、明るく開けた印象を受けました。

開けた縦走路が続く
鷹ノ巣山頂より

石尾根は七ツ石山~高丸山~日蔭名栗山~鷹ノ巣山~城山~と西から東へアップダウンを繰り返しながら、徐々に標高を下げていきます。綺麗な尾根歩きで、奥多摩駅から上りでも歩いてみたいと思いました。
昨日の疲れもあって、前半はなかなかペースが上がらない…のそのそ…
城山を下りたあたりで、中学生7名くらいと引率の先生のグループに抜かされたので、くっついて行くことに。
何やら三角点や地形の話をしていたので、地理の先生のようでした。先生、お疲れ様でございます。
中学生グループのお陰で後半はペースが上がり、前半の遅れを取り戻すことができました。
無事、14:10奥多摩駅近くに下山。奥多摩温泉もえぎの湯で汗を流してから、帰路につきました。

【山行を終えて】
自分が理想とするラインを計画し自分の足で歩き切る。そういった縦走の魅力を感じることができたと思います。
まだまだ、知識・経験・体力が不足しており、行ける山は限られていますが、少しずつ自分の山を増やしていきます。
ありがとうございました!

尾瀬 小淵沢登り(会山行)

メンバー
A班:A木さん(L)、N山さん、I澤
B班:N村さん(L)、U田さん、Y代さん
日程:2024年6月9日(日)
7:50大清水-9:30小渕沢入渓点-13:40小渕沢終了点-17:10大清水

6月の会山行は沢登り訓練をご企画頂き、尾瀬は小渕沢に行ってまいりました。
私自身、沢登りデビューとあって、前日から不安と楽しみがグルグル。昨年秋から入会させて頂き、岩登り、雪山と様々ご指導頂いていた中で、今までの成果を発揮できるか自分自身への期待と不安…
最高に楽しかったです!皆様ありがとうございました!
次はどんな(素敵な)滝が現れるのか、ワクワク。迫力のある滝が現れた時の高揚と緊張。デビュー戦で早速、沢登りの醍醐味を味わわせて頂きました。
(当日は寒かったです。曇り時々…晴れ。これも経験として今後に活かしたいです。)

技術的な面でも、大変ありがたいことに、リードさせて頂いたり、支点構築させて頂いたり、ルート選択させて頂いたりと、貴重な経験をさせて頂きました。とても勉強になりました。
個人的な課題は山程ありますが、ルート選択、地図とコンパスの使い方が未熟ですので、まずはこれらを重点的に取り組みます。

【A班取組み】
・直登or高巻、ルート選択の判断
・沢登りにおける基本ロープワークの確認
・沢登りにおける支点構築
・リードとフォローの連携の確認
・藪漕ぎ

【B班取組み】(A班取組みに加えて)
・お助け紐の使い方、活用法

以下、山行写真を掲載させて頂きますので、ご覧ください。

いざ参らん。大清水を出発。
小淵沢入渓点
U田さんの登攀
ヤシオツツジと滝
最後の滝。A木さんが全身に水流を受けながら果敢に。
沢をつめると”平和”が広がる。
水芭蕉が咲き誇る
燧ケ岳

北筑波 加波山・足尾山縦走(会員山行)

メンバー:I澤(L)
日程:2024年5月18日(土)
7:50JR岩瀬駅-8:15入山口-9:00雨引山-10:35燕山-11:10加波山-12:50足尾山-14:45桜井バス停(JR岩瀬駅へ)

登山初心者の私は、自分自身のレベルアップを図るべく、
今回は、小学生の頃から、遠足やプライベートで何度も登っている筑波山の、北部に連なる山々を縦走しようという計画です。
目的は以下の通りです。
①自分自身で山行計画を立てられるようになること(ルート決め、行程(距離、時間)、装備、他)
②自分がどのくらいの距離なら歩けるか知ること

①については、
・地理院地図を参考に計画を立てたのですが、岩瀬駅から入山口へ向かう道が、地図上は歩道になっていても、実際はあまり使われていない道のため、藪のようになっていました。
・コースタイムについて、今回は、山と自然ネットワーク「コンパス」の参考コースタイム×0.8の(全行程8時間30分)で計画していましたが、
結果、7時間で行程を終えられたので、参考コースタイム×0.7くらいで計算しても良かったのかもしれないと思いました。

②については、駅からバス停まで約19kmでしたが、今回の工程、装備、気候であれば、いくらか余裕を残して下山できましたので、今後は少しずつ距離を伸ばしていきたいです。
いつか、体力をつけて、岩瀬駅から加波山・足尾山を経由して、筑波山まで歩いてみたいです。

山行当日は、天気が良く、筑波山は登山者で賑わっていたかと思われますが、北部の山々は人が少なく、静かな山歩きを楽しむことができました。
静かなお陰で、嬉しいことに、アナグマ、ヤマカガシ、アオダイショウに出会うことができました。
基本的には整備された登山道を歩いていきますが、所々、粘土質の滑りやすい道があったり、藪のようになっていてわかりにくい道もありましたので、とても勉強になりました。
引き続き、自分の山を増やしていけるよう、精進します。
ありがとうございました!

JR岩瀬駅
御岳山、雨引山の登りでは、コアジサイが咲いていた。
雨引山山頂からの眺望。筑波山と広大な田園地帯。
セミの抜け殻が落ちていた。ハルゼミか?
テンナンショウが堂々と咲いていた。
加波山山頂。大きな岩がゴロゴロと。
足尾山へ向かう道中。風力発電機と石切り場。
アナグマは視力が弱い。距離にして3m程まで接近。夢中で餌を探していた。
足尾山山頂から筑波山を望む。
パラグライダー離陸場。10機以上飛んでいた。
下山しバス停に向かう道中。筑波山と田園風景がよく合う。

谷川岳西黒尾根(会員山行)

メンバー:N山さん(L)、K村さん、I澤

日程:2024年3月24日(日)
ベースプラザ7:50-ラクダのコル10:50-ザンゲ岩11:50-トマノ耳13:05-(西黒尾根にて下山)ベースプラザ16:30

元々、3/23-24で戸隠山・高妻山を計画していましたが、23日(土)は天気が悪そうとのことで、私I澤のトレーニング山行として谷川岳西黒尾根をご企画頂きました。N山さん、K村さん、ご指導いただきありがとうございました!

水上ICを下りてすぐのセブンイレブンから谷川岳を見上げると、雪がべったり付いているように見えました。店員さんの話だと、明け方まで降雪があったそう。期待が高まります。
山行日当日は曇天予報でしたが、歩き出す頃には青空が広がっていました。気温も上がる予報。ベースプラザから西黒尾根登山口へ向かう車道には雪はほとんどなく、アスファルトが露出していますが、山肌にはしっかり雪が残っています。

ベースプラザから登山口へ向かう車道

西黒尾根登山口から、まずは尾根に上がります。出発が遅かったため、トレースはしっかりついていましたが、雪は緩くグズグズで歩きにくかったです。
尾根に上がると、既に熱い。汗をかきながら歩きます。「これが春山か」と、登山初心者の私には新鮮に感じました。今月の会山行(雪訓)でラッセル訓練をした斜面を通過します。
さらに進むと、谷川岳が見えてきます。12月の雪訓では天神尾根から登りましたが、西黒尾根から見上げる谷川岳は、また別の表情で格好良かったです。振り返ると白毛門も見えます。

樹林帯を進む。正面にはラクダのコブと谷川岳が。

暫く歩くと、ラクダのコブの取付きに到着。ここで、いつでもロープを使えるようアイゼン・ハーネスを装着し、ストックをピッケルに持ち替えました。山行日は雪が緩く比較的登りやすかったですが、凍っていたらもっと怖かっただろうと思います。
途中、急傾斜の岩とグズグズ雪のミックス・セクションがありました。私は岩の乗り越え方が分からず、かなりの時間がかかってしまい、N山さんとK村さんをお待たせしてしまいました(下山時も同様に時間がかかりました)。足・アイゼンの置き方をご指導いただきながら、何とか通過することができましたが、アイゼンを使った岩の昇り降りに大きな課題を感じました。
痩せた尾根を上り下りしながら前進します。10m程、急雪面の下りがあったため、私だけはロープを繋いで、K村さんにボディビレイして頂きながら後ろ向きで下りました。私はアイゼンを正しく効かせることができていない為、このような急雪面ではロープが必須です。

ラクダのコブ取付き付近(実際は写真よりも急に見えました)
痩せた尾根を歩く

この後、コルまで一旦下って、登り返します。なかなかの急登で疲れました。途中、何度も、「ごおぉー」と雪崩の音が聞こえてきました。雪崩自体は目視できなかったので、一ノ倉沢方面だったのかもしれません。雪崩の音を聞いたのも初めてで、少し興奮しました。

途中、N山さんから「これ、ザンゲ岩だよ」と教えて頂きました。急斜面を下を向きながら、(まるで懺悔しているかのように)登っていきます。
この辺りで後ろを振り返ると、K村さんがかなり後方を歩いている為、しばらく待機していると、今度は座り込んで足をマッサージしていたので、足攣りだとわかりました。ザンゲ岩の辺りで、バケツを掘ってザックを下ろし、待機します。

待機中、N山さんから、私のアイゼンの前爪が短いというご指摘を頂きました。急雪面を登るときは、もう少し前爪が出ていた方がアイゼンが効いて良いとのことです。一方で、平地を歩くときは、アイゼンの前爪が長いと、岩や木の根に引っかけてバランスを崩すことが増えますので、想定される状況によって使い分ける必要があるとのことでした。勉強になります。
K村さんと合流して話を伺うと、両足を攣ったとのこと。序盤、かなり汗をかきましたので、それが原因だったのかもしれません。私も気を付けないといけません。

急斜面を登る
ザンゲ岩
東尾根と白毛門

急斜面を終えると、美しいなだらかな雪稜が現れます。山頂を目指します。13:05トマノ耳登頂。K村さんは足の回復を優先して、肩ノ小屋までとなりました。山頂付近は天神平からの登山者で賑わっています。

このまま空まで続いているような雪稜
山頂にて

肩ノ小屋付近で少し休憩し、西黒尾根にて下山。雪の状態が悪かったため、西黒尾根で下山する方は殆どいなかったです。
登りより下山の方が高度感があって怖かったです。急斜面については、後ろ向きで下ります。ここでも私だけはロープを繋いで、3ピッチ(150m)、ボディビレイして頂きました。上りと同様に、私がアイゼンを正しく効かせられていないためです。次来るときはロープなしで下りられるよう、経験を積みます。

瘦せ尾根を下りる際、脆い雪面に足を置いてしまい、足を取られることがありました。雪質を判断してから足を置くという基本的なことができておらず、今回の反省点です。
また、気温上昇に伴い、下山時の方が雪が緩くなっていた為、踏み抜くことが多く疲れました。N山さんとK村さんの方が踏み抜きが少なかったことから、私は疲れてくると足の置き方や重心の置き方が雑になっているのだと思います。これも次回以降の課題です。

下山は高度感があって怖かった
急斜面は後ろ向きで下りる
西日に照らされる谷川岳

16:30ベースプラザ到着。帰りは、湯テルメ・谷川で汗を流してから、上毛高原駅近くの蕎麦屋・天丸さんで夕食をとりました。天丸さん、上毛高原駅近くに飲食店がほとんどない為か、新幹線利用客や地元の方で満席。そば・丼セット定食はボリューム満点で大満足。ご馳走様でした。
帰りも最後まで、中山さんに運転して頂きました。いつも、ありがとうございます。

山行を通して、天候に恵まれ、春を感じさせる谷川岳を満喫できました。岩の昇り降りや急雪面の下り方を勉強させて頂きました。次回は、後輩を連れて来れるように、引き続き経験を積ませていただきます。
N山さん、K村さん、今回は、私I澤のレベルアップ山行をご企画頂き、ありがとうございました!また、宜しくお願い致します!

磐梯山(会員山行)

メンバー:Y下さん、K村さん、H子さん(L)、I澤

日程:2024年3月16日(土)
裏磐梯スキー場登山口8:30-スキー場上部入山口9:05-磐梯山火口壁コル10:35-弘法清水小屋11:20-磐梯山山頂12:00-イエローフォール13:50-裏磐梯スキー場登山口14:45

桜の開花が待たれる3月中旬、磐梯山に行ってきました。強風の予報もありましたが、天候に恵まれ、気持ちの良い山行になりました。ご一緒させていただき、ありがとうございました!

8:30裏磐梯スキー場からスタート。駐車場は雪が少なく、地面が見えていました。スキー場上部入山口までリフトを利用している方もいましたが、私たちは歩きます。スキー場の左端を歩きます。

裏磐梯スキー場駐車場
裏磐梯スキー場

30分程でスキー場上部の入山口に到着。樹林帯を進みます。雪が少ないことに加え、入山者が多くトレースがしっかりついていたため、ワカンは最後まで使いませんでした。

スキー場上部入山口

しばらく進むと、雪原と磐梯山の火口壁が眼前に広がります。美しい景色に思わず足を止めます。雪原を歩きます。

磐梯山火口壁。この壁の向こうに磐梯山があるが、ここからは見えない。
岩肌と雪のコントラストが美しい

雪原歩きの次は、火口壁を登り、コルを目指します。途中でアイゼンを装着。気温が高かった為、斜面は凍っておらず、ステップもついていて、安全に登ることができました。コルに上がると、桧原湖、飯豊連峰がくっきり。

コルへ上がる最後の斜面
左から飯豊連峰、桧原湖、西吾妻山(蝶々形のグランデコスキー場)
櫛ヶ峰

コルから稜線を辿ると、今まで山の端に隠れていた磐梯山が姿を現します。美しさに息を吞むます。

磐梯山

しばらく歩くと、弘法清水小屋に到着。磐梯山を見上げます。

弘法清水小屋と磐梯山

山頂を目指して、最後の登りです。所々、凍っていたため、アイゼンを効かせます。時折、風か強く吹き、寒かったです。

山頂を目指す。雪の造形が美しい。

12:00登頂。風は強く寒かったですが、天気は快晴で、猪苗代湖、安達太良山、飯豊連峰がよく見えます。存分に景色を堪能しました。地元の方とお話もできました。この方、ホームセンターで売っているような普通のスパイク付長靴で登ってました。地元民強し。周辺の山のことなら何でも知っていて、勉強になりました。

飯豊連峰をバックに山頂にて記念撮影
地元の方に色々教えて頂きました
猪苗代湖
飯豊連峰

下山時、H子さんからお借りした尻ソリを使わせて頂きました。私はまだまだ下手くそですが、上手くなれば下山が楽になるだろうなと思いました。H子さん、ありがとうございました。
途中、イエローフォールを見に行きました。例年であれば、岩壁に付いた氷が黄色く染まっているそうですが、今回はかなり融解が進んでいたため、またの機会にお預けです。

山行日当日のイエローフォール
H子さんからご提供頂いた別日のイエローフォール

帰りは、H子さんにお勧め頂いた中ノ沢温泉の朝日屋旅館で汗を流しました。硫黄系・乳白色の温泉で、湯の華がごっそり沈んでいました。入浴後も、しばらく身体がポカポカ。
入浴後、朝日屋旅館の道路向いにある日乃出屋さんで天ぷらまんじゅうを食べました。天ぷらまんじゅうとは、(そのままでも美味しい)お饅頭を(さらに)天ぷらにしたものです。注文してから揚げてくれるスタイルで、熱々を頬張りました。餡子のたっぷり入ったお饅頭に、サクサクの衣。美味しかったです。

山行を通して、天気は快晴で風も弱く、雄大な磐梯山を満喫できました。
今回も連れて行って頂きましたが、なるべく早く、自分で計画から山行まで出来るよう、経験を積みます。Y下さん、K村さん、H子さん、ありがとうございました!

爺ヶ岳東尾根・鹿島槍ヶ岳(会員山行)

メンバー:Y下さん、N山さん(L)、I村さん、A木さん、I澤

日程:2024年2月23日(金)-25日(日)
2/23(金):鹿島山荘登山口8:50-爺ヶ岳中峰直下尾根上2,360m地点TS15:10
2/24(土):爺ヶ岳中峰直下尾根上2,360m地点TS5:55-爺ヶ岳中峰2,669m6:40-冷池山荘8:00
-布引山9:20-鹿島槍ヶ岳南峰2,889m10:30-爺ヶ岳中峰直下尾根上2,360m地点TS14:30
2/25(日):爺ヶ岳中峰直下尾根上2,360m地点TS7:00-鹿島山荘登山口10:10

爺ヶ岳東尾根・鹿島槍ヶ岳を2泊3日テン泊してきました。結果は、天候にも恵まれ、両山とも登頂することができました。

登山口に到着すると駐車場はほぼ満車。端の方になんとか停めることができました。
雪の降る中、8:50出発。数日前から降雪があって、ふかふかの雪を歩いていきます。

まずは尾根に上がる急登。息が切れます。斜面は雪がうっすらのっている程度で、地面が見えている所も。樹林帯を進みます。

尾根に上がる急登
樹林帯を進む

尾根に上がるとガスに覆われていました。風は弱かったです。尾根上を進みます。

尾根上はガスの中


嬉しいことに、徐々に天気は回復。時折、雲が切れます。爺ヶ岳中峰直下につながる最後の尾根は、痩せていて緊張感がありました。

痩せた尾根を行く

爺ヶ岳中峰直下の尾根に上がると、青空が覗きました。爺ヶ岳を見上げます。
2,360m地点で初日は終了。爺ヶ岳中峰直下の尾根上にテントを張りました。夕方になると、風が強まり寒かったです。
キャンプ地は眺望が素晴らしく、麓を見ると雲海に覆われていました。夜は雲がなくなり快晴。絶景です。

爺ヶ岳を見上げる
山麓は雲海に覆われていた
爺ヶ岳中峰

2日目は4時起床、5:55出発。天気は引き続き快晴で、朝焼けが美しかったです。歩き出して間もなく、テン場からそれほど離れていないハイマツ帯に2羽のライチョウがいました。A木さんとI澤で撮影を試みましたが、声を出したせいか、すぐに姿をくらましました。残念…。
爺ヶ岳中峰直下を登ります。程よく凍っていて歩き易かったです。

爺ヶ岳中峰を目指す
富士山がくっきり見えていた

6:40爺ヶ岳中峰登頂。

爺ヶ岳中峰山頂にて
爺ヶ岳中峰山頂からの眺望

鹿島槍ヶ岳を目指します。冷池山荘、布引山と経由。雪が少なく、ラッセルはありませんでした。布引山を越えたあたりで、N山さんのアイゼンの樹脂部分が破断してしまいましたが、シュリンゲを使い迅速に補修。さすがの対応力でした。10:30鹿島槍ヶ岳南峰登頂。

剣岳
冷池山荘、布引山、鹿島槍ヶ岳
鹿島槍ヶ岳を見上げる
鹿島槍ヶ岳山頂にて
五竜岳方面

爺ヶ岳中峰からテント場への下りが、景色が抜けているせいか、気温が高く雪が緩かったせいか、怖かったです。

爺ヶ岳からテント場への下り

2日目夜は宴会。泡盛にテキーラ、焼酎と、楽しい夜でした。

3日目はテント撤収して下山のみ。まずは痩せた尾根を降ります。念の為、ハーネスを装着。慎重に降りました。
1時間半程下山したところで、悲しい出来事が。ピッケルを仕舞い、ストックに変えようとした時、I澤は気付きました。ストックをテン場に忘れてきたことを。I村さんのストックを1本お借りして、下山。I村さんありがとうございました。忘れ物の確認はしっかりとしないといけないですね。反省です。
下山工程最後、尾根から登山口へ降りる急斜面。ここが辛かったです。体重と荷物、3日間の疲労が、大腿四頭筋にのしかかります。太ももがプルプルしました。まだまだ修行が必要です。

下山後、湯けむり屋敷・薬師の湯で汗を流しました。

(余談ですが、埼玉県に帰還して解散する際、I澤の車のバッテリーが上がっており、N山さんに助けていただきました。ルームランプの消し忘れが原因でしょうか。皆様、ご迷惑をおかけしました!)

白毛門(会員山行)

メンバー : I村(L)・I澤

日程 : 2024年1月27日(土)

登山口8:40-松ノ木沢ノ頭11:40-1,480m地点11:50-登山口13:50

I村さんにお誘い頂き、白毛門に行ってきました。雪が降る中、気持ちの良い山行でした。
谷川岳ドライブインに車を停めて、8:20頃歩き始めました。登山口から間もなく、尾根に上がる斜面を登ります。前日までの雪で、膝丈くらいの積雪。途中下山してきた二人組は、想定よりも雪が深く、松ノ木沢ノ頭で引き返してきたとのこと。
程なくして、ワカンを装着。途中2度、I澤のワカンがはずれて時間ロス。調整不足。反省です。
結局、最後までI村さんにラッセルして頂きました。時間的にも、I澤のワカン不調もあり、1,480m地点で引き返しました。また、リベンジしたいです。
帰りは、温泉センター諏訪ノ湯で汗を流しました。350円と安い。ケロリン、久々に使いました。

尾根に上がる斜面
ついていくI澤
松ノ木沢ノ頭付近
松ノ木沢ノ頭付近
松ノ木沢ノ頭を過ぎると風が強まった。