山のグレーディング調査山行 妙法ヶ岳(会山行)

メンバー T橋、H島、S木

8:30大輪バス停-10:00見晴台-11:00妙法ヶ岳(三峰神社奥宮)-12:10ビジターセンター(いちご削り)-13:40大輪バス停

 6月の会山行はSMSCA70周年記念事業である埼玉県山のグレーディング作成のためのルート調査とクリーン登山になりました。当会の担当ルートは6ルート(担当数最多)で、それぞれにメンバーを割り振り、私達は大輪バス停から妙法ヶ岳へ至るルートの担当になりました。

 いつもの会山行とは違い、ゆるふわ登山…とはならず、私は三峰神社までふくらはぎがヒーヒーでした。ですが、今回初参加で新メンバーのS木さんは余裕の表情!さすが、かなり登り込まれている様子。今日は湿度90%以上で汗が吹き出ます。足攣り注意でH島さんオススメのカリカリ梅で塩分を補給をします。

ここから表参道の山道へ。橋の上からは大血川渓流がきれいです
橋の崩落箇所。木が滑りやすいので注意です。
清浄の滝。この先からつづら折の道になり、高度をどんどん上げていきます。ふくらはぎヒーヒー。
三峰神社が近づいてきたあたり(40丁目と48丁目あたり)に立派な家が2軒ほどあり。今は誰も住んでいなさそう。
山頂直下(奥宮)の鎖。一般の人が多く、なかなか盛り上がっていた。

ルートは一部崩落箇所がある程度で歩きやすく、三峰神社まで人も少なく静かな山歩きが楽しめます。神社を過ぎると家族連れも多くなり、だいぶ賑わっていました。特に奥宮の直下の短い鎖場は、なかなか盛り上がっていました。

山頂は狭く、親指くらいの大きさの蜂にブンブンされたので、手を合わすことも忘れて、さっさと降りました。

瓶やら缶やら大量に回収。

途中、クリーン活動として廃屋に散らばっている空き缶や瓶を回収しながら下山。登山口近くにある滝は寄り道し、無事バス停に戻りました。たくさん汗をかいたので大滝温泉でさっぱりして、S木さんの沢道具を物色しにららぽーとへ〜^_^。H島さん、S木さんおつかれ様でした。

番外編、今回は買食いが充実していました。その中でも三峰ビジターセンターのいちご🍓削りがサイコーでした。ホイップクリームおかわり有りです。渓稜の皆様オススメです。

山のグレーディング調査 二子山

日時 2025年6月8日
メンバー Y内(L)、A木(記録)

埼玉県山岳・スポーツクライミング協会(SMSCA)設立70周年の記念事業として所属する各山岳会が協力して行う「埼玉山のグレーディング」の実地調査に訪問しました。
我々パーティの担当は二子山。クライミングには何度か行ったことのある場所でしたが、普段とは異なる道を歩くことで、知らなかったこの山の魅力をさらに感じることができました。
ご一緒いただいたみなさん、連絡先のU田さんありがとうございました。

<ルート>
坂本登山口→股峠→東岳→西岳→魚尾道峠→魚尾道峠登山口→車道→坂本登山口
(途中、I村さん&I澤さんパーティと合流して中央稜を登攀しました。詳細はI澤さんが記事にしてくれています)

坂本登山口 バイオトイレ。とてもきれい。みんなで大切に使いましょう。(こちらもSMSCA山のトイレ調査にて報告。)



渡渉箇所あり。たまに不明瞭なところがあるので注意
稜線は岩稜帯が続く。
下山はクリーン登山活動を実施。あまりゴミは見つからなかった。

二子山中央稜クライミング(会員山行)

メンバー:Y内さん(L)ーA木さん、I村さん(SL)-I澤(記録)
日程:2025年6月8日(日)
天気:曇天

入会させて頂いてからクライミングの一里塚として意識してきた二子山中央稜。
今回、挑戦させて頂けることになりました。
Y内さん、I村さん、A木さん、ありがとうございました🙇

Y内さん、A木さんは『埼玉山のグレーディング』山行として坂本登山口から入山し、股峠を経由し、東岳と西岳に登頂したのち、また股峠に引き返して、I村さん、入澤(倉尾登山口から入山)と合流しました。
股峠から祠エリアを通って、中央稜取付きへ。
先行パーティーは2人組の1パーティのみ。自分たちの後に4名程中央稜を登られていましたが、先行する2人組パーティのお仲間である様子。
なんでも安曇野の山岳会だとか。
「昨日は善光寺の近くの岩場を登った。」「前穂の北尾根はいつ行こうか。7月かね。」など会話していました。羨ましい😙

パーティ分けはY内さんーA木さん、I村さん-I澤です。私I澤を後ろからバックアップできるように、Y内さんーA木さんパーティが後続します。

【1P目】リード:I村さん
凹状壁から登り始め、クラック?ピナクル?みたいな岩を使いながら右上し、テラスに出る短いピッチ。
I村さんは安定のリードで、私も比較的スムーズに登ることができました。

【2P目】リード:I澤
今度は私の番。テラスから左上し、一度フェイス面に出て直上する。
フェイス面に出るときは露出感があって緊張しました…😅
最後、丸い大岩を登って小さなテラスに上がるのが正規ルートであるようですが、最初、左隣にある少し被っている?岩の所に行ってしまったので苦労しました。
結局、正規ルートに引き返してビレイポイントへ。

【3P目】リード:I村さん
中央稜の核心ピッチ。凹角を直上した後、やや右上、岩溝地形を直上すると大テラスに出ます。下部~中部までの凹角+コーナークラックが核心で、ビレイ点から見上げると傾斜が寝ている様に見え登れそうに見えたのですが、実際取付いてみると、凹角直上後、角度が変わってやや右上する部分が、自分には激難でもう必死でした😭
結局、カムエイドしながら抜けました…。
が…、エイドで使っていたカムが抜けて、危うく、すぐ下まで登ってきていたA木さんにぶつかるところでした。A木さん、すみませんでした😭

丁度取り付いている三角錐の岩を抜けると右上することになるのだが、そこが私には激ムズだった。

兎に角、自分にリードなんて全然無理。セカンドでも死に物狂いといった感じでした😭まだまだ練習不足です!
I村さんは大変そうではありましたが、いつも通り、危なげなく堅実に一手一手登っておられました。流石です!
後続するY内さん-A木さんパーティは、A木さんがリードして、Y内さんも、危なげなく大テラスへ。
大テラスはとても広いです。

A木さん。ビレイポイント近くにて。

【4P目】リード:I澤
大テラス正面の岩を右側から取付き左上し、左上の被った岩を乗り越す。
一見少し怖いですが、掴みやすいガバがあるので安心して乗り越せます。

【5P目】リード:I村さん
すみません、このピッチは全く記憶に残っておらず…

3P目が大変過ぎてとても疲れている私

【6P目】リード:I澤
実質、最終ピッチ。
上部でフェイス気味の所に出るのか、凹角気味の所を登るのか迷って、時間が掛かってしまいました。結局、フェイス気味の所を登りました。

【7P目】
7P目は15m程の草付の凹状斜面で、I村さんを先頭に同時登攀しました。
無事、トップアウト!

終了点にてギアを外し、しばし休憩

しばし休憩した後、Y内さんとA木さんはグレーディング調査の続きをやる為、一度お別れ。
I村さんと私は股峠経由で下山し、『道の駅 両神温泉薬師の湯』で時間を潰し、調査を終えたお二人と合流した後、『焼肉レストラン 東大門』で腹ごしらえ。
精肉店が経営するレストランで、『THEクライマーズ飯』(わらじかつ丼:1枚はソース、もう1枚はおろしポン酢でさっぱり食べられる)、またぎ豚ぶり(豚バラ味噌漬け)、味噌もっちゃん(豚ホルモン)を食べましたが、どれも美味しかった!ご馳走様です👏

A木さんが食べたまたぎ豚ぶり

【まとめ】
まず、目標にしていた二子山中央稜に挑戦させて頂いたことに感謝したいです。ありがとうございました🙇
3P目がズタボロでしたので、トレーニングを積んで、秋に再挑戦できたらいいなと思ってます💪
Y内さん、I村さん、A木さん、緊急連絡先をお引き受け頂いたU田さん、今回もありがとうございました!

山のグレーディング調査 武甲山(会山行)

遭難予防の観点から登山道を通過する登山者に求められる「体力度」および「技術的難易度」の二面から評価(グレード付け)するにあたり登山道を実地調査し、そこを通行する登山者に求められる技術・能力などの技術的難易度を評価した。また、同時に県岳連主催で毎年恒例のクリーン登山活動も行った。

調査日:2025年6月8日(日)

調査者:Y下(68)・N山(66)

天候:曇り、スタート時気温21℃(若干蒸し暑い)

行程:横瀬駅5:00ー一の鳥居6:30ー表参道ー武甲山8:30ー小持山ー大持山ー妻坂峠ー一の鳥居12:00ー横瀬駅13:30

武甲山にはかつて裏参道と途中から分岐する西参道と屏風道が存在し、屏風岩なる岩登りの対象となった200m位の大きな岩場があり当会からも参加して県北や秩父の岳人達による開拓が行われた時代があった。今は削られてしまい当時の面影はないが、あのあたりにあったよな~と当時に思いを馳せながら汗をかく。また西武鉄道が開通する前は熊谷経由で秩父駅から歩くから一の鳥居下の宿屋が連ねたところまでが1日目で、翌日登頂後に裏参道や橋立道など西側に下山していった。

昔の面影など一切ない面白くないアスファルトの車道の往復は、もうすぐ50年になる盟友と武勇伝に花を咲かせて歩くが、どうしてもいつのまにか年齢的にシモ話に脱線してしまうのも仕方なし。

グレード付けと言えば、昭和40年には当会は遭難防止の観点から独自に岩場のグレード付けを行い、提出された山行計画書を評価し、組織としての承認責任を果たしていた。昔の会報に記載があるので興味が湧いたら探して読んでみても良いかもしれない。現在のグレード付けと比較しても遜色ないので先輩たちの先見性・独自性といった発想力の凄さには脱帽である。

長い前置きはこのくらいにして本題に移ろう。

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踏査した結果は次の通りである。

①ルートは全般的に明瞭

②反時計回り(武甲山→大持)で踏査したが小さな岩場の下りで不安定な姿勢を強いられることから反対方向(時計回り)のほうがつまずいた際の転落距離が短くなるのでより安全と思われる。現地案内図も妻坂峠→大持→武甲山周回で表示されていることから現地と同じにするのがルート設定として整合性が高く、このコースで歩く登山者がほとんどであった。実情に合わせたほうが良い。

③足の置き場が狭い部分もあり時に慎重な足捌きが必要。

④道標が古く苔むしており文字の判別が難しい。

⑤分岐点での道標の矢印が必ずしも実際の方向と合致していないため一旦立ち止まって地図等で進行方向を確認する必要がある。

⑥電波状況:一ノ鳥居以降すべて「圏外」

⑦橋立口通行止め

横瀬駅から武甲山を周回して戻るルートはヤマレコの計画作成機能「らくルート」で標準倍率でも10時間47分、距離して21.4kmと公共交通機関を使った日帰り山行としては始発駅出発時刻や駅帰着時刻に多分の無理があり、途中に避難小屋や幕営地点もないことから事前に必要な準備(リスク管理)を行った上で実施されるのが良い。

クリーン登山の結果は、僅かだがゴミを回収した。

山のグレーディング調査山行 笠取山(会山行)

日時:2025年6月7日(土)

メンバー:F王寺さん、U田(L、記録)

7:00 作場平登山口 - 8:40笠取小屋 - 9:30 笠取山 - 10:20 水干 - 11:40 中島川口 - 12:20 作場平登山口

6月の会山行はSMSCA創立70周年記念事業、埼玉山のグレーディング』調査のために笠取山へ。笠取山という名前は聞いたことがありましたが、登ったことはなかった山のため、楽しみにしながら当日を迎えました。

早朝埼玉を出発し、国道411号にあるおいらん橋を渡り、左折して作場平登山口へ……と思ったら、土砂崩れのためまさかの通行止め! 細い山道で転回できず後続車も迫っており、道を調べようにも電波がない!

どうしようかと車内でわたわたしましたが、少し走ると若干電波が復活。どうやらその先にも作場平へ通じる道がありそうだと分かり、車を走らせてもらいます。その先にある落合橋で、無事に作場平登山口へ続く道を発見しました。

間違いなく今回の調査の核心でした。

登山口にあった案内

どうやら登山口につけそうだと安心するも束の間、今度は駐車場が満車に近いことに気づきます。F王寺さんの運転テクでどうにか端に車を止めることができ、今度こそ本当に一安心。車を降りると、どうやらそこは第1臨時駐車場とのことが分かり、既に正規の駐車場は満車の状態でした。時刻はまだ7時前。こんなに人気のある山なのかとびっくりしましたが、前に車を止めた方によるとシャクナゲが見ごろとのこと。 また、テント泊装備で出発支度をしている方も多く、テント泊初心者向けとは聞いていたけれどこんなに登山者が多い山だとは予想もしておりませんでした。

正規の駐車場は満車

久しぶりにシャクナゲが見れるかもしれない~とわくわくしながら出発します。登山道は驚くほど整備されており、歩きやすい道が続き、天気は快晴で久しぶりの新緑と青空に癒されます。

間もなくして一休坂分岐となりました。今回グレーディング調査として笠取山からの周回ルートとしましたが、笠取小屋まで登るルートに指定はありませんでした。そのため、どちらを歩いてもよかったのですが、相談して急で下山向きとされる一休坂ルートにします。

どれだけ急なんだろうと思いましたが、登山道自体は広々として歩きやすいまま。……と思いきや、意外とふくらはぎが疲れてきました。広さのせいで分かり辛かったですが、意外と急のようです。

意外と急

笠取小屋につくと、軽トラが止まっている!なんとここまで車両が入れるようです。テン場では小屋番さんがせっせと白線ライン引きをしていました。繁忙期には相当な数のテントが張られるとか。

一休みして再び歩き始めると早々に稜線にでました。開けていて奥多摩の山々の稜線が見え、気持ちがいいです。

ここまでひたすら緩やかな道が続いていましたが、笠取山山頂は方面を見るとやたら急。少し騙された気分になりながら黙々と山頂まで登ります。

山頂からは富士山がすっきりと見えました。しかし実はここは本当の山頂ではないらしく、先に進むます。山頂から先は少し細い尾根歩きが続き、しばらく進むと本当の山頂。

年季が入っている山頂看板
期待していたシャクナゲはほぼ終わっていましたが、周囲には異様なほどツツジが咲いていました。

せっかくなので寄り道をして、多摩川の最初の一滴と言われる水干まで足を延ばしてみました。が、残念ながら水が出ているとことは確認できず!

分岐まで戻り、下山を開始します。道は細くなりましたが、明瞭。今回はクリーン登山も兼ねていたため、落ちているゴミはないか目を光らせながら歩きましたが、驚くほどゴミが見つかりません。整備が行き届いた登山道であることが窺えます。せっかくなのでつづら折りの登山道の途中からショートカットルートを探しながら下りました。

中島台口まで戻ると、あとは舗装路。ここでようやく故意ではなさそうな落とし物やゴミを見つけたので、回収しながら駐車場まで戻りました。

帰りはのめこいの湯へ。お湯もよかったですが、浴室内に仮眠スペースがあったことにびっくり!前日の寝不足もあってかしばらくガチ寝したりしつつ、さっぱりとして帰路につくことができました。

今回グレーディング調査、及びクリーン登山としての笠取山として任務を背負った状態でのとざんでしたが、新緑はきれいで景色もよく、女子(?)2人で思いがけずきゃっきゃしながらのハイキングを楽しむことができました。F王寺さん今回もありがとうございました!

山のグレーディング調査 雲取山(会山行)

メンバー:I村さん(L)、Ⅰ澤(記)
日程:2025年6月7日(土)
天候:曇り⇒晴れ(梅雨入り前の貴重な好天でした)
5:50三峰神社駐車場-7:30霧藻ケ峰-11:05雲取山山頂11:30-14:20霧藻ケ峰休憩舎15:00-16:00三峯神社駐車場

SMSCA創立70周年記念事業『埼玉山のグレーディング』調査に三峯神社駐車場⇔雲取山を歩いてきました。
私自身、雲取山は2回目ですが、三峰神社から歩いたことはなく楽しみな山行でした。
また、後世への遺物たるグレーディング調査に参加できたことは大変貴重な経験であり、また責任を感じての山行でした。

午前3時に集合し、I村さんの運転で三峰神社駐車場へ。
I村さん、運転本当にありがとうございました!
登山者用駐車場には既に何台か車がありました。皆さん早いです。
歩き始めは曇り。ひんやりと感じられる体感でした。
歩き始めると薄っすら汗ばんできて、すぐに半袖に。
炭焼平~霧藻ケ峰~お清平~旧白岩小屋~雲取山荘~雲取山山頂とアップダウンを繰り返しながら徐々に標高を上げていくコース。
標高1,049mの三峰神社駐車場から標高2,017mの雲取山の標高差約1,000mを、片道約10kmかけて登っていきますので、急登はほとんどなかった印象です。

登山中、2頭の鹿と出会った。
山頂はすぐそこ。

【注意を要する箇所】
➀随所にあるトラバース道
 山の斜面に作られたトラバース道。幅は狭い所で60cm程でしょうか。
 余程不注意でなければ踏み外すことはないように思います。
 ただし、すれ違い時や、降雨等により地面が緩んでいる場合には注意して歩きたいです。

➁お清平~前白岩山間の鎖場
 今回のルートで唯一の鎖場。
 鎖は使わずとも登下降可能ですが、雨で濡れている場合などは注意が必要です。

下山はクリーン登山(ゴミ拾い)を実施しながらでした。
廃小屋である『雲取ヒュッテ』と『白岩小屋』にはかつての残置物がありますが、登山道沿いには殆どゴミが落ちておらず非常に綺麗でした。
埼玉県屈指の人気ルートが綺麗だというのは誇らしいです!

距離にして10kmの下山路。ゴミはこれだけしか落ちていなかった。

下山途中、最近改修完了したばかりの霧藻ケ峰休憩舎のご主人にお声掛け頂き、休ませて頂きました。

霧藻ケ峰休憩舎

無知な私が小屋の中で「この香りは何でしょう。ススの匂いですか。」と聞くと、ご主人が「これは檜の匂いだよ」と教えて下さいました。今回の改修でも良い檜材を使っているそう。
皆さんも檜小屋の匂いを嗅ぎに行ってはいかがでしょうか😙
また、ご主人から「三峰神社⇔雲取山ルートは登り一辺倒ではなく、何度もアップダウンを繰り返すから、アルプスに入る前の良いトレーニングになるんだよ。」
「昔は霧藻ケ峰の辺りもスズ竹が生い茂っていたんだけど、何十年かの周期の中で数年前に全て枯れてしまってね。今は雲取山荘の辺りで背の低いやつが生えてきている。あと数年かで霧藻ケ峰の辺りにも復活してくるだろうね。私は若いころは奥秩父の沢登りをやっていたんだけど、どの沢を登っても、最後の詰めはスズ竹の藪漕ぎで大変だったんだ。」
「この辺りにも勿論、熊はいてね。この休憩舎に歩荷するときには熊に『来たぞ~!』って大きな声で知らせながら歩いているんだよ。そうすると、熊の唸り声が聞こえてね。」
「一度、熊と鉢合わせてしまったことがあってね。仲間をかばって熊と睨み合いになって。熊が去った後には、腰を抜かしてしまったよ。」
などなど、大先輩の貴重なお話を聞くことができました。
休憩舎を去る際にゴミ袋を提げている私達を見て、ご主人が「ゴミ拾いをしてくれたのか。ありがとうね。言ってくれればコーヒーの一杯でもご馳走したのに。今度来たときはご馳走するから声掛けてね。」と、気さくでお優しいご主人でした。ありがとうございました🙇

霧藻ケ峰から1時間ほどで三峯神社駐車場に帰着。
「長かった~」と一息。

充実した『山のグレーディング山行』&『クリーン登山』を完遂することができました。
『グレーディング』という貴重な経験をさせて頂いたこと、安全で綺麗な登山道・休憩所を維持して頂いていることに感謝。
I村さん今回もありがとうございました!

榛名山黒岩クライミング(会員山行)

日程:2025年6月1日(日)
メンバー:I村、A木、I澤

雨後の黒岩に行って参りました。
前日夕方まで降雨がありましたが、なんとか乾いているだろうと目論んでの計画でした。
結果的には、東面、北面は濡れていて登れるルートはない様子。
南面も午前中早いうちはそれなりに濡れていて登れるルートは限定的でした。
加えて、雨後にも関わらず岩場にはたくさんのクライマーで満員御礼でした。
聞こえてくる会話を聞いていると、山岳会が多いよう。
時間が経つにつれ雲の切れ間から日が差すこともあって、徐々に乾いてきました。

【オケラ(5.8)】
黒岩に到着すると、広場の目の前のピラミッドフェイスや練習岩は既に満員で、他に登れる岩がないかI村さん、A木さんが探してくださって、左に回り込んだ『オケラ』が空いていましたのでそちらに取付きました。
取付いた時にはまだかなり濡れていましたが、A木さんが持参した雑巾で水分を拭き取りながら極めて慎重に登られて、トップロープを張って頂きました。
本当にありがたいことです。
自分もそういう役割を担えるようにならなくてはと思いました。

次に自分が登らせて頂いて、何とか落ちることなくトップアウト。
前回は上部の核心でテンションしてしまいましたので、ノーテンで登れてほんの少しは成長しているのかなと嬉しくなりました。

I村さんはいつも通り、危なげない抜群の安定感でトップアウト。流石です!

A木さんトップロープを張って下さった。白く見える部分は濡れている。

【大スラブ右ルート(1P目のみ/5.10a)&トッツィー(1P目のみ/5.10c)】
次に、少しグレードの高いルートを登ってみようということで、『オケラ』の右隣にある『大スラブ右ルート』をA木さんがリードしてトップロープを張って下さいました。
流石の青木さんも濡れ濡れだったので、『大スラブ中央クラック』を一部利用しながら、カムを使用しながら、慎重に慎重を重ねてロープを伸ばしておられました。
そういった慎重な姿勢は大いに参考にしなければならないと、日頃から感じております。
そういった先輩方の後ろ姿を見れるのが、当会の素晴らしい所だと感じます。

I村さんはA木さんの張ったトップロープを利用して、もう一つ右隣の『トッツィー』にトライされていました。
濡れていたせいもあって苦戦されていましたが、丁寧にムーブを検討されていました。

A木さんが『大スラブ右ルート』にロープを伸ばす。

私には両ルートともレベルが高そうでしたので、今回は登りませんでした。
また近い将来、挑戦できると信じてます!

I村さんの登攀中、お知り合いの方から声掛け頂きました。
そのお二人は最近、カナダはスコーミッシュにクライミングに行っていたそう。
その情熱に感嘆しましたし、山の世界は広いぞと改めて感じさせて頂いて励まされました。

【ヤンキー稜】
『オケラ』エリアから更に右に回り込んで、次は『ヤンキー稜』にA木さんと私の2人で登りました。
I村さんは登らずにお待ち頂いてしまいました。ありがとうございました🙇
4月にI村さんと登った際は、1P目下部で時間がかかってしまった上、2P目ではエイドしていたので、今回はそのリベンジです。

今回は1P目はセカンドで比較的スムーズに登れました。
2P目はなんと!リードさせて頂きまして、それなりに時間は掛かってしまいましたが、ランナウトする部分にはカムを決めるなど、安全確保にも意識を使って無事トップアウトすることができ、収穫のあった登攀をすることができたと感じております。

1P目下部

【西18番ルート(5.11a)】
ルンゼを挟んで『ヤンキー稜』の左隣にある『西18番ルート』にI村さんとA木さんがトライされていました。
まずはI村さんがリード。
核心の少し張り出した部分をフレークを使って越える部分に苦戦されていましたが、見事、トップアウト!

次にA木さんはトップロープでトライ。
I村さんと同様の部分で苦戦されていましたが、A木さんも見事トップアウト。
お二人とも流石でした😙

I村さん
A木さん

【まとめ】
今回は雨後の山行でした。
登山、クライミングは自然を相手にするもの。
いつも万全のコンディションで向き合いたいものですがそうもいきません。
「これくらい雨が降って、止んでから〇〇時間くらい経過すると、これくらいの状態なんだな」というような経験を積んでいくことも、非常に重要なことだと改めて思いますので、今回の山行もまた一つ貴重な経験をさせて頂きました。
I村さん、A木さん、緊急連絡先をお引受け頂いたU田さん、今回もありがとうございました!