二子山中央稜クライミング(会員山行)

メンバー:Y内さん(L)ーA木さん、I村さん(SL)-I澤(記録)
日程:2025年6月8日(日)
天気:曇天

入会させて頂いてからクライミングの一里塚として意識してきた二子山中央稜。
今回、挑戦させて頂けることになりました。
Y内さん、I村さん、A木さん、ありがとうございました🙇

Y内さん、A木さんは『埼玉山のグレーディング』山行として坂本登山口から入山し、股峠を経由し、東岳と西岳に登頂したのち、また股峠に引き返して、I村さん、入澤(倉尾登山口から入山)と合流しました。
股峠から祠エリアを通って、中央稜取付きへ。
先行パーティーは2人組の1パーティのみ。自分たちの後に4名程中央稜を登られていましたが、先行する2人組パーティのお仲間である様子。
なんでも安曇野の山岳会だとか。
「昨日は善光寺の近くの岩場を登った。」「前穂の北尾根はいつ行こうか。7月かね。」など会話していました。羨ましい😙

パーティ分けはY内さんーA木さん、I村さん-I澤です。私I澤を後ろからバックアップできるように、Y内さんーA木さんパーティが後続します。

【1P目】リード:I村さん
凹状壁から登り始め、クラック?ピナクル?みたいな岩を使いながら右上し、テラスに出る短いピッチ。
I村さんは安定のリードで、私も比較的スムーズに登ることができました。

【2P目】リード:I澤
今度は私の番。テラスから左上し、一度フェイス面に出て直上する。
フェイス面に出るときは露出感があって緊張しました…😅
最後、丸い大岩を登って小さなテラスに上がるのが正規ルートであるようですが、最初、左隣にある少し被っている?岩の所に行ってしまったので苦労しました。
結局、正規ルートに引き返してビレイポイントへ。

【3P目】リード:I村さん
中央稜の核心ピッチ。凹角を直上した後、やや右上、岩溝地形を直上すると大テラスに出ます。下部~中部までの凹角+コーナークラックが核心で、ビレイ点から見上げると傾斜が寝ている様に見え登れそうに見えたのですが、実際取付いてみると、凹角直上後、角度が変わってやや右上する部分が、自分には激難でもう必死でした😭
結局、カムエイドしながら抜けました…。
が…、エイドで使っていたカムが抜けて、危うく、すぐ下まで登ってきていたA木さんにぶつかるところでした。A木さん、すみませんでした😭

丁度取り付いている三角錐の岩を抜けると右上することになるのだが、そこが私には激ムズだった。

兎に角、自分にリードなんて全然無理。セカンドでも死に物狂いといった感じでした😭まだまだ練習不足です!
I村さんは大変そうではありましたが、いつも通り、危なげなく堅実に一手一手登っておられました。流石です!
後続するY内さん-A木さんパーティは、A木さんがリードして、Y内さんも、危なげなく大テラスへ。
大テラスはとても広いです。

A木さん。ビレイポイント近くにて。

【4P目】リード:I澤
大テラス正面の岩を右側から取付き左上し、左上の被った岩を乗り越す。
一見少し怖いですが、掴みやすいガバがあるので安心して乗り越せます。

【5P目】リード:I村さん
すみません、このピッチは全く記憶に残っておらず…

3P目が大変過ぎてとても疲れている私

【6P目】リード:I澤
実質、最終ピッチ。
上部でフェイス気味の所に出るのか、凹角気味の所を登るのか迷って、時間が掛かってしまいました。結局、フェイス気味の所を登りました。

【7P目】
7P目は15m程の草付の凹状斜面で、I村さんを先頭に同時登攀しました。
無事、トップアウト!

終了点にてギアを外し、しばし休憩

しばし休憩した後、Y内さんとA木さんはグレーディング調査の続きをやる為、一度お別れ。
I村さんと私は股峠経由で下山し、『道の駅 両神温泉薬師の湯』で時間を潰し、調査を終えたお二人と合流した後、『焼肉レストラン 東大門』で腹ごしらえ。
精肉店が経営するレストランで、『THEクライマーズ飯』(わらじかつ丼:1枚はソース、もう1枚はおろしポン酢でさっぱり食べられる)、またぎ豚ぶり(豚バラ味噌漬け)、味噌もっちゃん(豚ホルモン)を食べましたが、どれも美味しかった!ご馳走様です👏

A木さんが食べたまたぎ豚ぶり

【まとめ】
まず、目標にしていた二子山中央稜に挑戦させて頂いたことに感謝したいです。ありがとうございました🙇
3P目がズタボロでしたので、トレーニングを積んで、秋に再挑戦できたらいいなと思ってます💪
Y内さん、I村さん、A木さん、緊急連絡先をお引き受け頂いたU田さん、今回もありがとうございました!

山のグレーディング調査 雲取山(会山行)

メンバー:I村さん(L)、Ⅰ澤(記)
日程:2025年6月7日(土)
天候:曇り⇒晴れ(梅雨入り前の貴重な好天でした)
5:50三峰神社駐車場-7:30霧藻ケ峰-11:05雲取山山頂11:30-14:20霧藻ケ峰休憩舎15:00-16:00三峯神社駐車場

SMSCA創立70周年記念事業『埼玉山のグレーディング』調査に三峯神社駐車場⇔雲取山を歩いてきました。
私自身、雲取山は2回目ですが、三峰神社から歩いたことはなく楽しみな山行でした。
また、後世への遺物たるグレーディング調査に参加できたことは大変貴重な経験であり、また責任を感じての山行でした。

午前3時に集合し、I村さんの運転で三峰神社駐車場へ。
I村さん、運転本当にありがとうございました!
登山者用駐車場には既に何台か車がありました。皆さん早いです。
歩き始めは曇り。ひんやりと感じられる体感でした。
歩き始めると薄っすら汗ばんできて、すぐに半袖に。
炭焼平~霧藻ケ峰~お清平~旧白岩小屋~雲取山荘~雲取山山頂とアップダウンを繰り返しながら徐々に標高を上げていくコース。
標高1,049mの三峰神社駐車場から標高2,017mの雲取山の標高差約1,000mを、片道約10kmかけて登っていきますので、急登はほとんどなかった印象です。

登山中、2頭の鹿と出会った。
山頂はすぐそこ。

【注意を要する箇所】
➀随所にあるトラバース道
 山の斜面に作られたトラバース道。幅は狭い所で60cm程でしょうか。
 余程不注意でなければ踏み外すことはないように思います。
 ただし、すれ違い時や、降雨等により地面が緩んでいる場合には注意して歩きたいです。

➁お清平~前白岩山間の鎖場
 今回のルートで唯一の鎖場。
 鎖は使わずとも登下降可能ですが、雨で濡れている場合などは注意が必要です。

下山はクリーン登山(ゴミ拾い)を実施しながらでした。
廃小屋である『雲取ヒュッテ』と『白岩小屋』にはかつての残置物がありますが、登山道沿いには殆どゴミが落ちておらず非常に綺麗でした。
埼玉県屈指の人気ルートが綺麗だというのは誇らしいです!

距離にして10kmの下山路。ゴミはこれだけしか落ちていなかった。

下山途中、最近改修完了したばかりの霧藻ケ峰休憩舎のご主人にお声掛け頂き、休ませて頂きました。

霧藻ケ峰休憩舎

無知な私が小屋の中で「この香りは何でしょう。ススの匂いですか。」と聞くと、ご主人が「これは檜の匂いだよ」と教えて下さいました。今回の改修でも良い檜材を使っているそう。
皆さんも檜小屋の匂いを嗅ぎに行ってはいかがでしょうか😙
また、ご主人から「三峰神社⇔雲取山ルートは登り一辺倒ではなく、何度もアップダウンを繰り返すから、アルプスに入る前の良いトレーニングになるんだよ。」
「昔は霧藻ケ峰の辺りもスズ竹が生い茂っていたんだけど、何十年かの周期の中で数年前に全て枯れてしまってね。今は雲取山荘の辺りで背の低いやつが生えてきている。あと数年かで霧藻ケ峰の辺りにも復活してくるだろうね。私は若いころは奥秩父の沢登りをやっていたんだけど、どの沢を登っても、最後の詰めはスズ竹の藪漕ぎで大変だったんだ。」
「この辺りにも勿論、熊はいてね。この休憩舎に歩荷するときには熊に『来たぞ~!』って大きな声で知らせながら歩いているんだよ。そうすると、熊の唸り声が聞こえてね。」
「一度、熊と鉢合わせてしまったことがあってね。仲間をかばって熊と睨み合いになって。熊が去った後には、腰を抜かしてしまったよ。」
などなど、大先輩の貴重なお話を聞くことができました。
休憩舎を去る際にゴミ袋を提げている私達を見て、ご主人が「ゴミ拾いをしてくれたのか。ありがとうね。言ってくれればコーヒーの一杯でもご馳走したのに。今度来たときはご馳走するから声掛けてね。」と、気さくでお優しいご主人でした。ありがとうございました🙇

霧藻ケ峰から1時間ほどで三峯神社駐車場に帰着。
「長かった~」と一息。

充実した『山のグレーディング山行』&『クリーン登山』を完遂することができました。
『グレーディング』という貴重な経験をさせて頂いたこと、安全で綺麗な登山道・休憩所を維持して頂いていることに感謝。
I村さん今回もありがとうございました!

榛名山黒岩クライミング(会員山行)

日程:2025年6月1日(日)
メンバー:I村、A木、I澤

雨後の黒岩に行って参りました。
前日夕方まで降雨がありましたが、なんとか乾いているだろうと目論んでの計画でした。
結果的には、東面、北面は濡れていて登れるルートはない様子。
南面も午前中早いうちはそれなりに濡れていて登れるルートは限定的でした。
加えて、雨後にも関わらず岩場にはたくさんのクライマーで満員御礼でした。
聞こえてくる会話を聞いていると、山岳会が多いよう。
時間が経つにつれ雲の切れ間から日が差すこともあって、徐々に乾いてきました。

【オケラ(5.8)】
黒岩に到着すると、広場の目の前のピラミッドフェイスや練習岩は既に満員で、他に登れる岩がないかI村さん、A木さんが探してくださって、左に回り込んだ『オケラ』が空いていましたのでそちらに取付きました。
取付いた時にはまだかなり濡れていましたが、A木さんが持参した雑巾で水分を拭き取りながら極めて慎重に登られて、トップロープを張って頂きました。
本当にありがたいことです。
自分もそういう役割を担えるようにならなくてはと思いました。

次に自分が登らせて頂いて、何とか落ちることなくトップアウト。
前回は上部の核心でテンションしてしまいましたので、ノーテンで登れてほんの少しは成長しているのかなと嬉しくなりました。

I村さんはいつも通り、危なげない抜群の安定感でトップアウト。流石です!

A木さんトップロープを張って下さった。白く見える部分は濡れている。

【大スラブ右ルート(1P目のみ/5.10a)&トッツィー(1P目のみ/5.10c)】
次に、少しグレードの高いルートを登ってみようということで、『オケラ』の右隣にある『大スラブ右ルート』をA木さんがリードしてトップロープを張って下さいました。
流石の青木さんも濡れ濡れだったので、『大スラブ中央クラック』を一部利用しながら、カムを使用しながら、慎重に慎重を重ねてロープを伸ばしておられました。
そういった慎重な姿勢は大いに参考にしなければならないと、日頃から感じております。
そういった先輩方の後ろ姿を見れるのが、当会の素晴らしい所だと感じます。

I村さんはA木さんの張ったトップロープを利用して、もう一つ右隣の『トッツィー』にトライされていました。
濡れていたせいもあって苦戦されていましたが、丁寧にムーブを検討されていました。

A木さんが『大スラブ右ルート』にロープを伸ばす。

私には両ルートともレベルが高そうでしたので、今回は登りませんでした。
また近い将来、挑戦できると信じてます!

I村さんの登攀中、お知り合いの方から声掛け頂きました。
そのお二人は最近、カナダはスコーミッシュにクライミングに行っていたそう。
その情熱に感嘆しましたし、山の世界は広いぞと改めて感じさせて頂いて励まされました。

【ヤンキー稜】
『オケラ』エリアから更に右に回り込んで、次は『ヤンキー稜』にA木さんと私の2人で登りました。
I村さんは登らずにお待ち頂いてしまいました。ありがとうございました🙇
4月にI村さんと登った際は、1P目下部で時間がかかってしまった上、2P目ではエイドしていたので、今回はそのリベンジです。

今回は1P目はセカンドで比較的スムーズに登れました。
2P目はなんと!リードさせて頂きまして、それなりに時間は掛かってしまいましたが、ランナウトする部分にはカムを決めるなど、安全確保にも意識を使って無事トップアウトすることができ、収穫のあった登攀をすることができたと感じております。

1P目下部

【西18番ルート(5.11a)】
ルンゼを挟んで『ヤンキー稜』の左隣にある『西18番ルート』にI村さんとA木さんがトライされていました。
まずはI村さんがリード。
核心の少し張り出した部分をフレークを使って越える部分に苦戦されていましたが、見事、トップアウト!

次にA木さんはトップロープでトライ。
I村さんと同様の部分で苦戦されていましたが、A木さんも見事トップアウト。
お二人とも流石でした😙

I村さん
A木さん

【まとめ】
今回は雨後の山行でした。
登山、クライミングは自然を相手にするもの。
いつも万全のコンディションで向き合いたいものですがそうもいきません。
「これくらい雨が降って、止んでから〇〇時間くらい経過すると、これくらいの状態なんだな」というような経験を積んでいくことも、非常に重要なことだと改めて思いますので、今回の山行もまた一つ貴重な経験をさせて頂きました。
I村さん、A木さん、緊急連絡先をお引受け頂いたU田さん、今回もありがとうございました!

榛名山黒岩クライミング(会員山行)

日程:2025年4月26日(土)
メンバー:I村、I澤

I村さんと榛名山黒岩に行ってきました。
清々しい気候(風が吹くと少し寒かった)で充実したクライミングを楽しむことができました。

≪登ったルート≫
➀ピラミッドフェイスで3本
➁練習岩で1本
①②は皆さん初心者の練習・アップとして利用していました。
私にとっては丁度良いグレードで安心してトップアウトできました。

③岳友会ルート(I村さんも私もリード)
ピラミッドフェイスと練習岩の間に伸びるルート。I村さんがリードでトップロープを張って下さったのですが、私が誤ってロープダウンさせてしまい、私もリードで登ることに。すみませんでした🙇
後半の核心がどうしても攻略できず、そこはA0でなんとか登りました。

最高の天気で多くの方で賑わっていました。

➃オケラ(私はトップロープ)
練習岩、岳友会ルートのある面から左に回り込んだスラブ壁。
1カ所、ホールドが小さい・少ない所があり落ちてしまいました。そこの一手がとても難しかった。
I村さんにロープを引っ張ってもらってトップアウトはできました。

『オケラ』下から見ると登れそうに見えるのに、実際に取付いたら核心を越えられなかった。

⑤西稜(私はトップロープ)
『オケラ』のある面から更に左に回り込んだ稜角を登る。
グラグラしている岩がたまにあるので、緊張感がありました。
一ノ倉沢とか滝谷とか、本チャンはもっと浮石あるんだろうなと。
カンテならではの露出感があって緊張しましたが、難しいムーブはなく、自分のレベルでも比較的安心して登れました。

『西稜』

⑥ヤンキー稜(I村さんがリード)
結構疲れてきていて、恐怖感もあって後半は2回くらいA0してしまいました。
またの機会の課題となりました。
トップアウトすると30m以上あるので、60mロープだとロワーダウンはできません。
セカンドは引き上げてもらい、懸垂下降2Pで下ります。

『ヤンキー稜』取付きの目印
『ヤンキー稜』頂上からの眺め

夢中で登っていると気付いたら夕方。
最後まで登っていたのは私達と地元のクライマー2人組だけでした。
本チャンデビューを目指して、クライミング頑張っていきたいです。
I村さん、今回もありがとうございました!

越沢バットレス クライミング(会員山行)

日程:2025年4月19日(土)
メンバー:I村(L)、A木、I澤

I村さん、A木さんと越沢バットレスに行ってきました。
私は越沢バットレスはお初。

林道終点に駐車して、アプローチは20~30分程。
展望台を目印に林道を外れて、斜面を下っていくと小川が流れている。
小川を渡ると現在は営業していないキャンプ場。
キャンプ場内を通過して、小川沿いに進むと越沢バットレスがある。
小川には何カ所か木製の橋が掛けられていたが、ほとんど壊れていて使えない。
飛び石を使って渡りました。

林道終点から展望台までは林道歩き。展望台からは越沢バットレスが見える。
キャンプ場跡地を通過する。何度か小川を渡るが、木製の橋は壊れていて使えない。

岩場に到着。東屋付近に荷物を置いて、取付きへ向かう。
まずは一番左にある『第2スラブルート』。私は全てセカンドでした。
3ピッチ目辺りで、7~8m右へトラバースしてから直上するセクションがあったが、右へ行き過ぎて難しいルートに入り込んでしまったようで、私はとても苦戦しました。
右へトラバースする部分は簡単すぎず難しすぎず、足運びを考えながら登れて、とっても楽しかった。

次は一番右にある『一般(右)ルート』を登った。1ピッチ目(Ⅲ級)だけリードさせて頂いた。
途中からチムニーのような所に入り込んでしまい、支点を取れず結構ランナウトしてしまったのは反省だ。
最終ピッチの最後は『滑り台』と名前の付いたスラブを登る。
私にとっては手・足がかりが少なく、足をプルプルさせながら、ほとんど青木さんに引き上げてもらうようにして何とか登り切った。

最後に、『一般(右)ルート』の左隣にあるⅤー?のルートを1ピッチ目だけ登って締めました。
ここは後半に小さいですが1カ所逆層?ハング?しているように感じられるところがあり、私は暫く固まってしまいましたが、何とか乗り越えることができました。

私がリードしたのは『一般(右)ルート』の1ピッチ目だけでI村さん、A木さんに頼り切りでしたが、お二人のお陰で、とても楽しく登らせて頂きました。
心強い先輩方がいてとても恵まれていると感じます。
ありがとうございました!

越沢バットレスを東屋辺りから見上げる

帰りは『マウンガ 御岳本店』にお邪魔しました。
お買い物上手のI村さんは格安のスノーバーを仕入れていました。
山道具はお値段が張りますので、お買い物力というのも一人前の山屋には必要だなと思いました。
それから、I村さんおススメの洋食屋さんに寄ったのですが、ボリューム凄いのに味は本格的で最高でした。流石I村さん、良いお店を知ってます。
お疲れ様でした!

もちろんノンアルです!

雪訓(会山行)

メンバー:F寺、Y内、A木、I村、U田、Y代、H島、I澤(L)
日程:2025年4月12日(土)
場所:湯檜曽川を挟んで白毛門駐車場の対岸の斜面(湯檜曽川右岸側)

4月会山行は2月SMSCA講習会の内容共有と、春合宿前の技術確認を目的として雪訓を実施しました。
私I澤は初めて訓練山行の進行役?講師役?を務めさせていただきました。
説明が分かり辛かったり未熟な部分があったかと思いますが、経験を積み重ねて、より良い訓練山行を実施・完遂できるように精進します。
ご参加いただいた皆様、緊急連絡先をお引受け頂いたT橋さん、今回もありがとうございました🙇

【内容】
➀スタンディングアックスビレイにおける自己脱出
➁ボディビレイ
③支点構築(スノーバー、土嚢、スノーボラード)
➃梱包・搬送

【スタンディングアックスビレイにおける自己脱出】
まずは、2月SMSCA講習会の内容共有としてスタンディングアックスビレイにおける自己脱出をやりました。
手順はこちらを参照して頂きたいのですが、
特に、≪肩絡みで確保した後、ビレイループに掛けたカラビナにムンターヒッチを掛けて、両手を自由にする≫までの工程に苦慮している様子でした。

重要なのは、“手順”そのものではなく、“手順”の持つ意味。
その意味を理解したうえで、“手順”に固執するのではなく、自分自身が確実にやれる方法を身に着けることが重要。
そして、例えば後輩への指導方法の一つの類型として“手順”とその“意味”を伝授する。
そうすれば、“手順”自体が改良・変更されても、対応できるのだと思います。

まずは平らな場所で手順を確認しました。
斜面に移動して確保から自己脱出の練習をしました。

【ボディビレイ】
そもそもボディビレイがちゃんとできていないのではないかという話になり、併せて、ボディビレイの練習も行いました。腰絡みと肩絡みです。
実際の山行でもよく使うので、自信をもって確保できるようになっておきたいです!

腰絡みを練習するY代さん

【支点構築】
スノーバー、スノーボラードで支点構築を行いました。
一部の参加者の方々には土嚢での支点構築も学習しました。
現場の状況に合わせて持ち合わせているもので支点構築するためには、なるべく多くの方法を知っている方が有利です。
その時の雪質や天候、気温などの条件によっても、最適な支点構築は変わると思います。

スノーボラード。この日は気温も高く雪がしっかり固まった。

【梱包・搬送】
訓練の最後に梱包・搬送を行いました。
山行中の事故で要救助者が行動不能に陥った時、風雪を凌げる場所に移動させたり、救助ヘリが近付ける場所まで移動させる必要があります。
今回は雪上で使える梱包・搬送技術でしたが、今後機会を見つけて、無雪期の梱包・搬送技術も勉強・訓練したいと思いました。

スノーバーと同様にT字の溝に埋める。スリングの巻き付け方にすっぽ抜けを防ぐ工夫がある。
要救助者役はY内さん。搬送中に足が広がらないように膝、足首を固定する。
ツエルトに雪玉やカラビナなどを入れて、クローブヒッチでロープとツエルトを接続する。
斜面を下ろす練習。搬送中は要救助者の表情・様子を確認する係を設けたい。ツエルトが顔に覆いかぶさって呼吸できないなど注意。
F寺さん私物の簡易担架。洗濯ネットなどで製作したとのことです。軽量・コンパクトでとても便利。

当会の掲げる安全登山、遭難対策を実現するためには、今回の雪訓内容も含め、講習会への参加⇒最新の技術習得⇒会内での共有(訓練山行など)のPDCA サイクルを回していくことは有効な手段の一つです。遭難対策の技術・仕組みがベースにあって、”より高く、より困難”な山行にトライできる。自分自身、まだまだ先輩方に頼り放しですので、引き続き、技術の習得⇒会への還元に努めて参ります。改めまして、皆様、今回もありがとうございました!

古賀志山 クライミング(会員山行)

メンバー:Ⅰ村(L)、A木、Ⅰ澤
日程:2025年3月20日(木)
9:30古賀志山駐車場-猪落とし-マラ岩-16:50古賀志山駐車場

古賀志山にクライミングに行ってきました。
Ⅰ村さん、A木さん、緊急連絡先をお引受け頂いたF寺さん、ありがとうございました!
しばらくクライミングを怠けていた私Ⅰ澤にとっては試練の山行?となった。

インターを降りて街中を走っていると、「あれ、古賀志山、なんか白くない?」
「気のせい、気のせい」と心を落ち着かせ、更に近づいていくと...
「うん。白いね!雪、積もってるね👍」と確信。
前日の積雪がうっすら残っている様子。

不動滝エリアに着くと、壁は乾ききっていない。
予定変更して、太陽の良く当たる『猪落とし』へ。
『猪落とし』へのアプローチは雪が乗っていたせいか、一部少し悪かったです。
不動滝エリアを素通りして道なり。『聖観音』の辺りで尾根を一つ越える。
到着すると、太陽がガンガン当たっていて岩も乾いている。
こちらに来て正解でした!

この聖観音の所を右巻きして尾根を越える

【猪落とし】11:10登攀開始-13:20?山頂-13:50取付きに帰還
洞窟の前で準備をして登攀開始。
装備は50mロープ×2、キャメロット0.5~2番。

写真中央が『猪落とし』。写真中央下部の洞窟が目印だ。

【1P目】リード:Ⅰ村さん
カンテの末端から登り始め、左上にある木が生えたテラスでピッチを切った。

1P目

【2P目】リード:A木さん
左カンテから右カンテに移る工程で、このピッチは短かった。

2P目終了点。左下の青い服がⅠ村さん。

【3P目】リード:Ⅰ村さん
露出間がある。
出だし、左フェイスにやっと届くところに支点があり、そこにヌンチャク・ロープ掛けて、一旦少しクライムダウンしてから、右フェイスへ移って登っていく。
途中、手の置き場が見つからず、クライミング初心者の私にとってはとても難しい所があり、近くのヌンチャク掴む+セルフビレイでエイドでなんとか登ったが必死だった。
あまりに進まない私を見かねて、A木さんが肩車しようとして下さった。
A木さん、Ⅰ村さん、寒い所お待たせしました...
ここを越えるとすぐに山頂。

3P目登りだし

【下山】
山頂から下山道が右奥に続いているので、そこを辿ると取付きに戻ることができる。

山頂で声が聞こえると思ったら、2月のSMSCA講習会でご一緒したⅠ上さんでした。
当会Ⅰ村さんも他の講習会でご一緒したことがあるようです。
山の世界は狭いとはこのことですね!

【マラ岩】
その後はマラ岩へ。『マライワ・キャリー』などある一番右のラインに1家族入っていたので、私たちは一番左の優しそうな所へ。
短いスラブのルートでしたが、私は必死!お二人は余裕でした。
一部、明確な足の置き場のない場所があり、スメアリングの練習になるそうです。

その後、一番右のラインが空いたので、移動。
『マライワ・キャリー』の左隣にあるルートをトップロープで登らせて頂きました。
最後の一本で、少しだけ足で登る感覚、足の置き場を探す・考えてから登る感覚が分かった気がして収穫でした!
A木さんは最後『マライワ・キャリー』を登って締めとなりました。一部、逆層になっており、難しそうでした。

帰りは『宇都宮みんみん 鹿沼店』さんで餃子を食べて帰路につきました。

【山行を振り返って】
今までは「“足で登る”とは何ぞや」と全く分かりませんでしたが、それにほんの少しだけ気付けたことは収穫でした。
自分なりに、今回の山行のテーマは「足で登る感覚を得よう」と事前に決めていました。
というのも、今シーズン何度かやったアイスクライミングで足で登ることの重要さを知り、方法を学んでいたから。
「これって岩のクライミングでも同じなんじゃない」「アイスクライミングと同じように、足で登る方法を覚えたら、もっと楽に、楽しく登れるんじゃない」と感じたからでした。
よく「点と点が線で繋がる」とか「無駄な経験はない」なんて言いますけど、今回の気付きもそのうちに入るのでしょうか(笑)
いずれにしても、更に難しい山に挑戦するためには、クライミング力を向上させる必要があります。
二子山中央稜リードを目標に、ジム練も頑張れればと思います!
改めまして、Ⅰ村さん、A木さん、緊急連絡先をお引受け頂いたF寺さん、ありがとうございました!

雪洞泊訓練 in 東谷山(会山行)

パーティ➀:N山、F寺、Ⅰ村(L)、T橋、A木(SL)、U田、Y代、Ⅰ澤
パーティ➁:N村、S方(3/9(日)のみ参加)
日程:2025年3月8日(土)-9日(日)
1日目:10:50二居パーキング-11:05東谷山入山口-11:45東屋-雪洞適地に移動し訓練
2日目:8:00訓練スタートー11:40下山開始

3月会山行は「雪洞に泊まってみよう!」ということで、昨年できなかった雪洞泊をやることに。
「雪洞に泊まってみよう!」と思ったら、ご指導頂ける先輩がいる。
とってもありがたいことです。
これも当会約70年の歴史で技術が伝授されている証。

【1日目】
「雪洞泊なんだから楽しまなくっちゃ❤️」ということで、居酒屋さながらの仕入れツアーを敢行。
まず、『永井食堂』さん。お目当てはもちろんモツ煮。自販機でサクッと購入できるので、日夜問わず働く仕入れ担当にはありがたい。
「モツ煮にはやっぱりネギだねよ❤️」ということで、コンビニの地場野菜コーナーで激安・極太ネギを入手。
これで終わりかと思ったら、そこに別車両から「いい酒屋があるよ❤️」と情報あり。
そう...離れていても思いはひとつ。それが浦和渓稜山岳会だ(笑)
『一桝屋』さんで、にごり酒(一升瓶)を購入。
開店準備が整ったので、集合場所の二居パーキングへ向かう。

初日は天気が良かったので、『宿場の湯』前の駐車場は満車で、二居パーキングに駐車する。
しばらく舗装された道を進み、東谷山入山口に到着。そこから40分程で途中にある東屋に着いた。

東屋下の斜面に雪洞を掘れないかとプローブで積雪量を測るが、8人が泊まるには足りなそう。
N山さんから「もう少し登ったところに吹き溜まりができている適地があるよ」とご助言頂き、T橋隊長、U田さん、私の3人で適地を探す旅に出た。
登山道から逸れて斜面をラッセルしてトラバースしたところに、尾根上に積もった雪で形成された雪壁があったので、ここでも出来るなと思って東屋に戻ろうとしたら、、、

最初に見つけた雪壁

N山さんから「もう少し行った所にもいい所があるよ」とご助言頂き、5~10分くらい登山道上を進むと、明確な吹き溜まりができていて、プローブで測ると十分雪があったので、そこが良さそうでした!

このような斜面にできた吹き溜まりが良さそう

こちらの方が積雪量が多かったですし、雪壁になっていないので、尾根上の登山道から吹き溜まり下にアプローチできました。
最初に見つけた雪壁は登山道から逸れて、ラッセルしてアプローチする必要がありましたし、雪壁になっていたので、雪が締まって硬く、掘るのに苦労したかもしれないです🤔
これも試してみないとわからいですね~。何事も経験!

早速、適地に移動し雪洞作りスタート。
今回は8人用の巨大雪洞である為、2カ所から掘っていき、雪洞内で繋げる作戦だ。
入口はしゃがんで入れるほどの大きさにして、中の空間を広げることで、外気の流入を最低限にすることができる。

ブルーシートに掘り出した雪を載せて運び出す
中の人は濡れるので対策が必要

雪洞作りに必ず必要なのはスコップ、スノーソー。
あると便利なのは、雨合羽、レジャーシート、ノコギリ、文房具の下敷き。
雪が解けて濡れるので、雨合羽があると便利。
レジャーシートは掘り出した雪を運び出すのに使う。自分の下に敷いて作業すれば、濡れ防止にもなる。
ノコギリは邪魔な木や根を取り除くのに使う。スノーソーの代りにもなる優れものだ。
下敷きは最後の仕上げの工程で使う。プラスティックの下敷きを使って天井の凹凸を滑らかにすることで、天井からの水垂れを減らすことができる。

雪洞作りだけではない。
T橋さんは外でキッチン兼食卓作り。立派な特設会場が出来上がった。
F寺さんは、私が作った微妙なトイレを熟練の技で手直し。
トイレへと続くウィニングロードも施工頂いた。

全員一丸となって取り組むこと3時間。やっと雪洞が完成。
お楽しみの宴会へ!

まずは、T橋さん制作の特設ダイニングでお食事。
肉が旨いのなんの。寒いのなんて気にならない旨さ。
あれだけの食材買い出しするの大変だったと思います。
T橋さん、食事担当の皆様、ありがとうございました!!

雪洞に潜り込んでからは、水作り後、宴会再開。
今朝、仕入れたモツ煮とにごり酒、F寺さん特製のホットワインなど最高の夜でした!!
ちなみに、雪洞内にはロウソクを灯すことを忘れず。
理由はひ・み・つ...ではなく、酸欠に気付くためですね~

料理をすると煙が立ち込め怪しい雰囲気に。暖かく快適でした。

【2日目】
初日の夜、雪洞内で煮炊きしたので、寝る頃には結構天井が落ちてきていて、大丈夫かなと心配していましたが、朝起きてみるとそれ程落ちておらず、ほっとしました。
こればっかりは外気温や雪質などによって変わるのでしょうから、読み切れません。

2日目のメインはイグルー作り。
その前に、Y代さんと私は、N山さんとF寺さんのご指導の下、ツエルト・ビーコン・プローブの使い方を学習しました。
N山さんがビーコンを埋めて、それを3人で探したのですが、ビーコンが小さいこともあり全然プローブがヒットせず苦労しました。
プローブは隊列を組み、「左、真ん中、右」などの掛け声に合わせて、足元の雪面にプローブを差して、ヒットしなければ一歩前進を繰り返しながら埋没者を探していく。

最初に作ったイグルーは大きすぎて、完成までたどり着きませんでしたが、大きくて立派でした!
2つ目に作った小さめのイグルーはなんとか完成させることができましたよ~

大きい方のイグルー

➀雪面に円を描いて大きさを決める。
➁円内の足元の雪をスノーソーで切り出して、ブロックを積み上げる。
✓この時、出来るだけブロックを内側にずらしながら積み上げていく。
✓複数人いる場合、内側と外側に分かれて、助け合いながら積み上げると効率よい。
③ある程度積み上がったら、、、
✓イグルー内底面の外周を三角柱形に切り出して、天井を作る段階に入る。
✓三角柱は強度を保てる範囲でなるべく長いものを切り出し利用すると効率が良い。
✓外周をえぐるように切り出すことで空間が広くなる。
✓円周を一周切り出し終えてしまったら、足元の雪を同様に三角柱形に切り出し利用する。
★この段階では頭上からブロックが崩れてくることがあるので、内側の人はヘルメットがあると安心。
➃全体が完成したら、内側・外側からブロックの隙間を埋めたり、補強したりして完成。

雪洞同様、制作には時間・労力かかりますが、中は風が遮られ暖か。
貴重な経験をさせて頂きました!

途中から三角柱形のブロックを積んでいく

イグルー作りが終わった頃にN村さん、S方さんが到着。
時間の都合上、泊り組は先に下山。
一緒に訓練はできませんでしたが、以下に訓練内容・S方さんの感想を載せさせて頂きます。

下山後は、F寺さんがたまたま持っていた割引券を使って『雪ささの湯』さんで入浴。
赤城高原SAで食事をして帰路につきました。

【S方さんの感想】
訓練内容は、半雪洞、雪庇越え、ビーコン、コンパスの使い方でした。
半雪洞は怪我人が出たときのことを想定して15分以内に作れるようにタイムをはかって練習しました。
シートの隙間から風が入らないように想定しながら作るのが難しかったです。
半雪洞で命が助かった人がたくさんいると聞いて、大切な技術だなと思いました!
すぐに作れるように、頻繁に練習してみようとおもいます。

ビーコンは思っていたより見つけるのが難しくて、でも教えてもらったようにふりふり探すと見つけることができました。
これは使う機会はそんなに無いそうですが、忘れずに覚えておこうと思いました。

雪庇越えも難しくて、ラッセルと少し似ているけどもっと難しいなぁと、、
いつか実践で使ってみたいです!

道中も、木は生きていて温かいからまわりに雪が無いんだよとか、興味深いお山の話をしてくださいました。
マンツーマンで教えていただきありがとうございました!

【訓練を振り返って】(Ⅰ澤)
私にとっては初めての雪洞泊、イグルー作りでした。
山に精通した先輩方のお陰で、貴重な経験をさせて頂きました。
ありがとうございました!
「雪洞?もちろん作ったことあるよ。泊まったこともあるんだぜ!」
「イグルー?もちろん作ったことあるよ~」なんて自慢出来ちゃいますね(笑)
良い斜面もない、積雪量も少ないなんて時の為に、今度はスノーマウントやってみたいです。

遭難対策の観点で言えば、もちろん、雪洞もイグルーも重要な技術です。
テント、ツエルトが破損して使えない。風で飛ばされ、喪失してしまった。
でも、スコップはある。スノーソーはある。
こういう状況、あり得ますよね。
何事も経験。当会は“オールラウンド”に活動する山岳会。
あらゆる状況に対応できる一人前の山屋を目指して、訓練を重ねていきたいです。

谷川岳 西黒尾根(会員山行)

メンバー:N山さん、F寺さん、Ⅰ澤(L/記)
日程:2025年3月2日(日)
天候:曇天(時間が経つにつれ風が強くなった)
7:55ベースプラザ-8:05西黒尾根登山口-10:40ラクダのコル-12:00トマノ耳-西黒尾根にて下山-14:45ベースプラザ

N山さんのお声掛けで、F寺さんと3人で谷川岳の西黒尾根を登ってきました。
いつもありがとうございます!
今シーズンは積雪量が多いようなので、2024年3月下旬に登った時とどう違うのか楽しみでした。

元々、この日はSMSCA講習会が予定されていて、谷川岳の天気予報は気にしていた。(SMSCA講習会は中止)
1週間程前までまとまった降雪があり、その後何日か晴天が続いたよう。
「晴天で溶けて、それが夜凍って、斜面がツルツルのアイスバーンになっているのかな」など想像を巡らせた。
先輩からは「雪結構降ったし、途中までしか踏み跡付いてないかもね。ラクダ辺りからラッセルだったら大変だ。」と脅かされていた。

結論から言うと、降雪後、それなりに入山者はいたようでしっかり道ができていた。
しかし、入山口から程なくして現れる鉄塔は昨年よりも埋まっており、今年の積雪量の多さを感じた。
次週に東谷山で雪洞訓練を予定していたので、それは嬉しいことだった。

鉄塔のすぐ上で、大学山岳部?らしき団体が訓練中。何かで支点構築して、皆で引っ張って強度テストをしているよう。

少し進むと、わかりやすい尾根を歩いていくことになるが、ここが危険地帯。
樹木より左側は雪庇となっており、迂闊に歩くと雪庇ごと崩壊して滑落する。
私も歩きやすいので雪庇の上の踏み跡を辿ろうとしましたが、N山さんとF寺さんから注意されて右側の樹林帯を歩きました。
幅広の歩きやすい尾根で油断してしまいますが、基本は忠実に。

歩きやすい尾根に見えるが油断はできない。樹林帯より左側は雪庇だと考えるべき。

ラクダの背の取付き手前でアイゼン、ハーネスを装着。ピッケルを出しました。
ラクダの背に取付いて1つ目の雪壁を越えると、目の前の景色に愕然。
昨年は岩と雪の壁を上り下りした記憶があるのですが、その部分には雪がどっさりと乗っていて登られていない様子。
今回は踏み跡のあった右斜面をトラバースしました。

2024年3月下旬の“ラクダの背”付近の様子。
今回の山行

道中、所々に巨大な雪の割れ目があり、自然のダイナミズムを感じました。
クレバス帯を進んでいるようで、なんだか冒険感があって良かったです。

そして、マチガ沢から続く谷川岳東面を見上げると無数の亀裂が。
ひぇ~、恐ろしい…いつ雪崩れてもおかしくないように見えました。

谷川岳東面。よく見ると無数の亀裂がある。

ラクダの背からしばらく進むとホワイトアウト。
すっかり特濃ガスに覆われて、風も強く吹くようになってきた。
10m先の先行者も霞む中、N山さんが先頭を進みます。

12:00トマノ耳到着。オキノ耳はあまりのホワイトアウトに断念。

ホワイトアウト練習の為に、下山は私が先頭を歩かせてもらいました。
山頂から続く緩斜面を下っていくと、短いですが一カ所、急斜面を降りる所があるのですが、あまりのホワイトアウトで一瞬、崖に出てしまったかと思い、立ち止まっておろおろしてしまいました。
後ろのF寺さんとN山さんは「何で直立して動かないのだろう」と不思議に思っていたことでしょう…

そんなこんなで何とかトレースを辿り、“ラクダの背”取付きまで戻ってきました。
ラクダのコル辺りまで降りてくれば、視界はある程度回復しました。

2024年3月の雪訓で下山ルートを間違えたので、今回はそのポイントも再確認。(最後の最後。尾根から外れて斜面を降りる所。)
やはり少しわかりにくいと感じました。観察力が大切ですね。

それから、登りで見かけた雪訓中の大学生?チームですが、梱包・搬送訓練をしながら下山していました。
腰まで埋まる深雪の中、頑張っておられました。

無事下山。
帰りは、『上牧温泉 風和の湯』さんで入浴して帰路につきました。
600円とお安い。(残念ながら3月末で閉店するそうです。)

【山行を振り返って】
2024年3月にN山さん、K村さんに西黒尾根に連れてきてもらって、その後9月に馬蹄形縦走の下山道として西黒尾根を使い、今回3回目の西黒尾根。
同じ西黒尾根でも積雪量などコンディションによってここまで違うのかと。
ルートでも技術でも、形式的に覚えるのではなく、理解して応用できるようになりたいものです。

また、1年前と同じ山に来て自分自身何が成長できたのかを考えると、安全登山の為の選択肢が増えたことだと思います。
今回は持参しただけで使いませんでしたが、必要があればロープを出せたと思いますし、
ホワイトアウトしていても、地図とコンパスで進むべき方向を見出すことができたと思います。
そういった安全登山の選択肢を増やせたことはこの1年間の成果だと思います。
これからも学べる環境・先輩方に感謝して、一つひとつの山行を大切に活動していきたいです。
N山さん、F寺さん、緊急連絡先をお引受け頂いたY下さん、今回もありがとうございました!

【SMSCA主催】積雪期登山講習会

主 催 SMSCA 指導委員会・遭難対策委員会
日 程 2025年2月15日(土)-16日(日)
場 所 県営大丸駐車場から那須ロープウェイ山麓駅方面へ進んだ途中の斜面
宿 泊 那須湯本温泉 雲海閣
参 加 N山、H島、Ⅰ澤(記録)

SMSCA主催の積雪期登山講習会に参加させて頂きました。
講師の皆様、ご一緒させて頂いた皆様、雲海閣様、大変お世話になりました🙇
H島さんは中級クラス、N山さんと私Ⅰ澤は上級クラスでの受講となりました。

【1日目】快晴
駅集合でN山さん車で那須へ。
毎度、車出し・運転ありがとうございます!
渋滞はなく順調に那須入り。
早く着いたので、途中にある『ペニーレイン』さんで優雅に朝食。

集合場所の『雲海閣』さんへ。H島さんは今年2回目。なかなか歴史を感じるお宿でしたよ~。
大広間で開講式、段取りを確認してから講習会へ。
車で県営大丸駐車場へ移動し、そこから那須ロープウェイ山麓駅方面へ進んだ途中の斜面で講習会を実施しました。

この快晴!県営大丸駐車場より茶臼岳。

【中級クラス】H島さん
【1日目】
・雪上歩行の基本(ステップ、カッティング、方向転換)
・耐風姿勢→教えるときのポイント
・滑落停止(雪崩のときも含め)
・支点の構築と強度(スノーバー強度・土嚢・ピッケル・笹)
・ツェルトでのビバークの仕方
【2日目】
・1日目の確認
・腰がらみから自己脱出

【上級クラス】N山さん、Ⅰ澤
➀滑落停止
➁雪上での支点構築(何で、どのように)
③スタンディングアックスビレイと自己脱出

《➀滑落停止》は当日は斜面が柔らかい雪で覆われていて実際的な滑落停止の訓練としてはコンディション△でしたが、このようなコンディションの中でも滑落停止のエッセンスをどのように講習するのか、教える側の視点を学ぶことができました。
滑落の仕方のパターンを考えてみる、など。

《➁支点構築》は、ピッケル、スノーバー、デッドマン、笹・草・細枝を使った支点構築について学ぶことができました。
✓スノーバーを雪面に対して垂直に差して使うときは、スノーバーの凹角側を圧力のかかる面(通常は斜面の谷側)にしない。→凹角側に強い圧力が加わると折れ曲がることがある。
✓デッドマンは決まると非常に信頼できる支点になるが、負荷をかける"力の方向"に気を遣う必要がある。
 デッドマンもスノーバーと同様に凹角側を圧力のかかる面(通常は斜面の谷側)にしない。

写真はブレブレだがこれがデッドマン。

✓笹・草・細枝で支点構築するには『イワシ結び』を使うべし。
 スリングのすっぽ抜けを防ぐことができる。

イワシ結び

《③スタンディングアックスビレイ》については、まずは基本的なビレイ方法について学習し、その後、スタンディングアックスビレイからの自己脱出について学びました。

《スタンディングアックスビレイの基本》
➀足元にアックスを埋め、シャフトにスリングを巻き、スリングの末端にカラビナを付ける。
 スリングの長さは、スリングの上に足を置ける程度で良い。
➁足元に埋めたピッケル・カラビナにロープを通して肩絡みでビレイする(間接確保)
➁スリング(またはピッケルヘッド)の上に山側の足を置き押さえつける。
③谷側は誘導手、山側の手で確保する(山側の肩に絡める)。
以前は逆で教えていたそうです。
谷側の手で確保すると、確保時のロープの体への巻き付きが強く、ビレイヤの負荷が大きく潰れてしまうことが少なくなかった為、現在の指導方法になったそうです。
どちらが正しいということではなく、自分自身が自信をもって確保・自己脱出できる技術を身に着けることが重要です。
➃ビレイヤの上体が潰れてしまうと確保できない為、上体を維持できる程度にロープを適度に流しながら確保する。
ビレイヤの上体が潰れてしまう≒ビレイの失敗となるので非常に重要

《自己脱出》(文章で表すのは難しいのですが...)
✓足元のピッケルで作った支点に滑落者の加重を移し、ビレイヤが自由に行動できるようになる為の作業。⇒救助を呼ぶ・向かうことができる
✓カラビナの向きに関わらず、片手でムンターヒッチできる必要がある。←苦労しました!

肩絡み確保している状態からスタート⇒
➀ハーネスのビレイループにカラビナを掛けて、加重がかかっている方のロープをカラビナに通す。
➁ロープを掛けたカラビナを起点にロープを折り返し、束ねるようにグリップビレイに移行する。
⇒片手が自由になる。グリップビレイに移行するには少しコツがいる。
③ビレイループのカラビナにムンターヒッチを掛けてから、スリップノット+止め結び。
⇒両手が自由になる。この工程でムンターヒッチ使う目的は?
➃ゆっくりしゃがんで、アックスよりも滑落者側にフリクションヒッチコードなどでクレイムハイスト(確実な確保)を作り、足元のアックス・カラビナに接続。
⑤ビレイループのカラビナに掛けたムンターヒッチをゆっくりと解除する。
 クレイムハイストがしっかり効いているか確かめながら、ゆっくりと。
⇒滑落者の加重をアックスに移す工程(➃、⑤)
 ③でムンターヒッチを使う目的は、⑤の工程でクレイムハイストが効いていなかった場合、
 ムンターヒッチがバックアップになるから。

⑥足元のアックス・カラビナにメインロープでムンターヒッチ+スリップノット+止め結びをし、クレイムハイストのバックアップを取る。
ビレイヤは完全に自由になる
 ムンターヒッチを使うことで、後の救助活動に移行し易い。
 岩登りの自己脱出も同様で、ムンターヒッチを使います。
⑦助けを呼ぶ、要救助者の救助に向かう

上級クラスはN山さんも含めてベテランが参加されていましたが、昔と変更された点もあり、もっと確実に楽にできる方法はないかと試行錯誤しているうちに夕方になり、撤収となりました。

本日の宿『雲海閣』さんに戻ってからは広間をお借りしてクラス分け関係なく講習会を実施。
お題はやはり苦労した《スタンディングアックスビレイからの自己脱出》《ムンターヒッチの練習》です。
N山さんは昔と変更された点もすぐにマスターしていましたし、
H島さんは初めてでしたが、流石の器用さで大方習得していました。
お二方、流石です!
「これは違う」「こうしたら出来るんじゃない」と皆でワイワイやるのは楽しかったです!

その後はお楽しみの夕食。
*大変楽しかったのですが、何故か写真を撮ってませんでした(泣)
雲海閣さんは自炊の宿なので、講師の方々を中心にご用意頂きました。ご馳走様でした!
夕食はしゃぶしゃぶ(豚肉、ほうれん草、豆腐)に、〆はうどん、カレーライス。
豚肉はブランド物?で脂が美味しかった。カレーライスはN村先生の拘りのスパイスカレーで最高でした!
それから皆さんで持ち寄ったお酒とつまみ。
山でも人生でも先輩である皆様のお話を聞けて、とても貴重な時間を過ごすことができました。ありがとうございました!

【2日目】快晴
2日目の朝はあまり冷え込まなかった。
講師の方々とH島さんを含め参加者の方々が用意して下さった朝食を頂きました。
(お手伝いできず、すみませんでした!)

写真のおかずに味噌汁、ご飯お替り自由!

2日目の上級クラスは初日に不完全燃焼となった《③スタンディングアックスビレイと自己脱出》の反復練習です。
初日よりも急な斜面に移動し、実際にソリで斜面を滑り落ちて加重を掛けて練習しました。
お昼頃には2日目は終了。
雲海閣さんに帰って、広間にて閉講式となりました。
2日間、大変お世話になりました。ありがとうございました!

【閉会後】
帰宅するにはまだ早かったので、N山さんから《コンテ》を教えて頂けることに。
本当にありがとうございました!
県営大丸駐車場へ戻り、近くの斜面で講習会第2弾。
N山さん持参のソリで斜面を滑り落ちてコンテの練習をしました。

《基本》
✓チェストコイルとハンドコイルで余長を束ねる。
 チェストコイルの末端はビレイループに付けたカラビナに掛ける。
 パートナーとつながるメインロープは、同カラビナにクローブヒッチで固定する。
 (チェストコイルを締め付けないように)
✓コンテ中に相方が滑落した場合、ハンドコイルの余長を離し、肩絡み確保に移行する。
 いかに素早く肩絡み確保に移行できるかがポイント。
 ⇒ロープを取り損ねるなど、"肩絡み確保への移行に失敗"すると重大な事故になる可能性
 ⇒大阪方式

《応用:大阪方式》
✓ビレイループに付けたカラビナにロープを通して"肩絡み確保の形を作っておく"ことで、
 素早く肩絡み確保に移行できる。カラビナは誘導手の役割。
 ⇒"肩絡み確保への移行に失敗"するリスクを相当に低減させた画期的な方法
✓あるいは、滑落停止の姿勢のように、斜面にピッケルピックを差し込み四つん這いになり、
 ピッケルとロープを一緒に持ち、流しながら止める。

コンテも自己脱出も練習・実践あるのみですね。良く復習しておきます!
16時前まで練習してから、帰りは『源泉 那須山 令和の湯』で汗を流して、お食事処で食事をして帰路につきました。

【講習会を振り返って】
H島さん
1日目の雪上歩行の基本は、以前、会山行の谷川岳の雪上訓練で指導していただいた内容と同じ基本のことであった。
ただ、今回はそれを仲間や会に戻ってどう教えるか、自分が誰かと(初めて山に登る)行くときにどう教えるか、伝えるかという視点であった。
なぜこうなのか状況を想像しながら行動の意味を教えていただいた。
私はまだ経験が浅いので「教える」ということはないが、講習を受けるというインプットだけではなくアウトプットして自分の知識や技量につなげていきたい。

2日目の腰がらみからの自己脱出は、指導者に1日目の夜にお願いをして無理を言って講習内容に入れていただいた。
基本は一番強いメインロープ!!
自己脱出までの流れは、何度も練習してスムーズにできるようにならないと実際に起きた時に対応できない。
まずは、基本であるロープの結び方を確実にできるようにならないといけないと感じた。

泊をともなう講習会では、時間がたくさんあるので部屋に戻ってきてからロープの結び方の確認をする時間もとることができた。
また、他の山岳会の人との交流も行うことができ、それぞれ山岳会によって日ごろ行っている山行も違い、目標も違い、とてもよい交流となった。

浦和渓稜山岳会の”より高く””より困難”を目標とするため、今回受講した内容は確実にできるようにしないとこれからの会山行に行くことができないと思う。
経験が少ない分、いろんな講習会に参加し、まずは身体で覚え登山技術の向上に努めたい。

講習会の後に、会長から「コンテニュアス」の方法を教わった。
今回はほんの一部に過ぎないがこんな貴重な経験はできない。
会長から教わった技術をしっかりと自分のものにするために今後の山行の時に使って登りたい。

Ⅰ澤
改めまして、講師の皆様、ご一緒させて頂いた皆様、雲海閣様、N山さん、H島さん、大変お世話になりました!
SMSCA講習会に参加させて頂くと、「講師・他会の方々の経験談」や「他山岳会の活動」を知ることができ、視野を広げさせて頂いていると感じます。
特に今回のような宿泊形式の講習会では、夜の宴会もあって、一歩踏み込んだお話や山以外のお話も聞くことができて、充実した2日間を過ごさせて頂きました。

技術のことで言えば、
講師の先生はよく「以前は〇〇と教えていたけれど、〇〇という理由があって、今は〇〇と教えてます。」と仰います。
講師の先生方、先人達が承継・改良してきた技術を教えて頂ける環境には、感謝しなければなりません。
そして、学んだ技術は会で共有させて頂く。あわよくば改良し次の世代に繋げる。
自己満足で終わらせない姿勢を大切にしたいです。