尾瀬 センノ沢

日程 2023年8月20日 
参加者 T橋リーダー、N山さん、I村さん、A木(記録)

お盆休みの最後に、センノ沢へと行ってきました。

当日は午後から雨予報。少し早めに集合し、大清水駐車場には6時前に到着。素早く身支度を整えて6時半のバスに乗車。入渓点近くの一ノ瀬休憩所までワープです。

バスの乗客は我々4名のみでした。思いのほか空いていてラッキーです。幸先良きスタートとなりました。

バス降車後は徒歩2分の三平橋横の階段から入渓。アプローチの良さはまさに癒し沢。綺麗なナメと快適なホールドのある滝、気持ちよく高度を上げます。

一ノ瀬休憩所からすぐ。橋の脇から(しかも階段付き)入渓。アクセスの良さも癒し沢の良きところの1つ。
美しいナメに癒される
時にはスライダーも。私がやった時は最後に尻を強打。
滝もホールドが豊富で登りやすい

最後の詰めはセン田代のコルまで、熊笹の藪漕ぎ。
藪自体はそこまで大変ではないものの、N山さん曰く「熊の臭気が漂っている」とのこと・・確かに沢の途中でも熊の寝床が方々に・・・不意の遭遇を避けるため、A木は北海道のマタギに伝わる「犬の鳴き声で熊を逃がす方法」を実践。その甲斐あってか無事に登山道までたどり着きました。ひょっとしたら「奇妙な生き物が来たな・・」と、熊のほうが怖い思いをしたのかもしれません。

熊の気配を感じながら詰め上がります
セン田代に無事到着。手前のミステリーサークル的なところは熊の寝床。油断できない…

その後は快適な尾瀬沼周遊。尾瀬沼山荘で休憩しつつ観天望気。急な雲の成長を確認し、そそくさと下山。なんとか雨が降る前に今回の山行を終えました。(下山後、麓の温泉に着いたところで豪雨に見舞われました。リーダーの天候読みに感謝です。)

平和な木道歩き
尾瀬沼山荘で観天望気。雲が勢力を増して…(実はトンボをとまらせようと励む2名の図です)


<おまけ>
今回のアフター登山は知る人ぞ知る、群馬の名店「焼肉あおぞら」にて。
ランチタイムにも間に合うことができ、お得に栄養補給を行いました。

ランチ限定上州定食。ウマ〜です。

今回も楽しい沢、ありがとうございました!!

■山行データ
06:30 大清水駐車場よりバス乗車
06:50 一ノ瀬休憩所
07:00 三平橋より入渓
08:40 セン田代
09:10 皿伏山
10:40 尾瀬沼山荘
12:20 一ノ瀬休憩所(下山)

春合宿 甲斐駒ヶ岳(黒戸尾根ー日向八丁尾根)

春合宿B隊(T橋リーダー、N山さん、A木)
日程 2023年5月2日~4日
天気 はれ

■5月1日 埼玉→尾白川渓谷駐車場(前夜泊)
今年の合宿テーマは南アルプス。
まずは冬の偵察を兼ねて黒戸尾根→甲斐駒ヶ岳→鋸岳→日向八丁尾根→下山を2泊3日でこなす予定。当会からは日程を分けて3パーティーが入山することとなった。
この時期は甲斐駒ヶ岳から先の事前情報が少ない。先鋒として後続の2パーティーに情報をパスするのが我々の役目。
雪はどのくらいか、水場はあるのか??必然と重くなる荷物に体力はもつのか・・・いろいろと心配しながら中央道を走る。
途中コンビニなどによりつつ、25時頃に尾白川渓谷駐車場に到着。即就寝。

■5月2日 登山口→黒戸尾根→七丈小屋(テント泊)
今日は七丈小屋までということもあり、ゆっくり起床。朝ごはんを食べて出発。

晴れの登山口。こりゃ水が切れたら大変だ・・
神社にお参り。合宿の息災を祈願する。
美しい新緑の中をすすむ。

とてもきれいに整備された黒戸尾根はとても歩きやすい・・・と思ったのですがやはり5合目を過ぎると鎖とはしごの連続。それだけならよいのですが前夜の降雪の影響もあり、日陰は凍結してツルツルに。さすが日本三大急登!ただでは登らせてくれません。
実際足が滑ってヒヤリとする場面もありましたが、無事に小屋に到着できました。

本日のお宿。鳳凰三山ビューの好立地。
我々のテントの横には謎の松茸ごはん(ほのかに温かい)が。
テントの場所取りかな?と思ってましたが翌日になっても持ち主は現れず。

テンバの受付がてら小屋番さんから情報収集。「甲斐駒から先の水場(六合石室の直下)は期待薄。シーズン初めで踏み後も少なく、ルートファインディングで時間を要するだろう。」とのこと。明日は水も増えて荷物がもっと重くなることが確定しました。

■5月3日 七丈小屋→甲斐駒ヶ岳→六合石室→(できれば鋸岳往復)
昨日の情報収集の結果、水は持ち上がることに。
荷物の重さとルーファイの必要性も考えると、今日の内に鋸岳まで行くことは難しい。
今日は6合石室もしくは三ツ頭付近の適地で幕営するということを決めて、6時に出発。

小屋を出ると急登
急登で一息。かっこええ。
振り返ると富士山が見える。

晴天と景色の良さに励まされながら一気に?山頂へ。まさに360°の絶景。

山頂ではおのおの決めポーズで撮影しました。

山頂からは鋸岳方面を目指したのですが、おそらく直近の降雪後初めてこのルートを我々が通過した模様。ここからすでにルーファイ開始。
想定以上に時間を要したこともあり、今日は石室のテン場に幕営するとこに決定。期待薄だった水場はしっかりとした水量があり安心する。

石室テン場から下ること10分。冷たい水が豊富に流れています。ただちょっと薄暗い。

幕営地の設営後は空身で明日のルート偵察。
案の定、樹林の中にある巻道は積雪でルートがわかりにくく、さらに踏み抜きも多い。苦労しながら三ツ頭分岐までたどり着く。
この様子から、明日は八丁尾根の下山前に鋸岳を往復することは現実的ではないという結論に至る。後続パーティーへ水場情報を伝達したのちに就寝。


■5月3日 6合石室テント場→日向八丁尾根→尾白川駐車場
本日が最終日。下山するだけといっても、八丁尾根は三ツ頭・烏帽子岳・大岩山・日向山と続く長いルート。さらにルーファイによる時間ロスが想定される。朝4時にテント場出発。
昨日の偵察の甲斐もあり、順調に三ツ頭へ。

三ツ頭からの景色。まだ夜明け前。甲斐駒のシルエットと雲海に見とれる。
烏帽子岳にて。

その後、大岩山までの道は地形図からの予想どおり、積雪・ルーファイ。これに加えて個人的には踏み抜き多数。

なぜか私だけ踏み抜く。居酒屋における日々の訓練の成果だ。

そうこうするうちに大岩山へ。

大岩山の岩壁を望む。これはなかなか手ごたえがありそうだ・・
大岩山は鎖とワイヤーがかけてあったが、途中の倒木の処理と重い荷物が堪えた。
これを積雪期に下るのは大変だな・・

大岩山を越えると、あとはとても整備された登山道。快適に下山する。

今回のラストは「天空のビーチ」と呼ばれて最近人気の日向山。
沢山のハイカーで賑わう中、場違い?な大荷物をもった(しかも汗でドロドロの)我々が通過します。

日向山ピークへ最後の詰め。砂が滑って地味にきつい。
日向山ピーク!甲斐駒をバックに。

日向山を過ぎればあとは下るのみ。尾白川駐車場まで一気に下って山行終了。
麓の「尾白の湯」でサッパリした後・・

山梨といえば・・ここ七賢!向かいの金精軒で信玄餅もしっかりゲットしました

しっかりとアフター登山も楽しんで、埼玉に帰りました。(おわり)

古賀志山 クライミング

メンバー Y内さん、I村さん、A木(記録)
天気 はれ

4月23日、I村さんのお誘いで古賀志山に行ってきました。
鹿沼ICで高速を降り、しばらくすると遠くに古賀志山の岩壁が見える。思ってたよりもデカイ・・初めての古賀志山を目の当たりにして緊張と期待が高まる。

登山口の駐車場(有料300円)で装備を整え、アプローチは約15分。
祠に守られた雰囲気たっぷりな岩場、不動滝エリアでクライミング練習です。

この日に登ったのは以下のルート。

①クウ 5.7
まずは肩慣らし。I村さんにヌンチャクをかけてもらって、Y内さん、私がそれぞれ登らせていただきました。

左上がI村さん。


②沙羅ちゃん 5.8
肩慣らしのクウ同様、I村さんの安定したマスターリード。我々もリードさせていただきました。

沙羅ちゃんを登るY内さん。ビレイはI村さん


③競技会ルート 5.9
お待ちかね、ここの看板?ルートの一つです。出だしは直上、途中から左にトラバース気味にでていくあたりが難しかった・・。

核心近辺を抜けるY内さん。


④新人クラック5.8
競技会ルートを終えるともうお昼。不動滝横の5.12c?にトライする上級クライマーを見学させてもらいながら、栄養補給。今は無理ですが、そんなルートもいつか登ってみたいものです。
そんなことを思いながら、午後はこちらから。「新人ならまずココ」的なルートだそう。みなさん特に問題なくクリア。

⑤? 5.10b
新人クラックを調子よく登れたことで気をよくしてしまい、(お目当てのルートが大人数の他パーティーがトップロープでトライしていたこともあり)志願してこちらにトライ(ちょっとグレード高め)。
私がマスターさせていただきましたが、やっぱり厳しい。核心部でテンション数回。「あ―、ちょっと無理かな?」と諦めかけたところで、お二人の声援でホールドに気付く。お蔭様でヨレヨレになりながらも、なんとか登りきりました。

ひえええ、次はどこ持てばいいんだろ・・悩みまくるA木。
しかし、クライマーらしくない体型。細くなりたい・・

⑥粉屋の娘さん 5.8
「北関東最恐の5.8だ」そんな噂を聞くルートをこの日の〆に。それならグレード上げれば・・という疑問はさておき、我々は看板娘に許されて無事に粉屋に入店できるのか・・
ついさっき、「?」をヨレヨレながらも登れたこともあって、調子に乗った私が1番手。
核心部は開始後すぐに乗るリッジからの3手目。やっぱり北関東最恐の称号はダテではない。
悩みつつもI村さんのアドバイスどおり、思い切って手を伸ばすとギリギリ持てる!
フヒーー、お陰様でぎりぎり入店できました。

ここが核心部!

粉屋さんを出るともう夕方。「せっかく栃木なんだから、餃子食べましょう!。いやいや、シュウマイ(鹿沼名物らしい!)もいいねー」などと話しながら、帰路につきました。(結局、高速が渋滞するから食事はナシとなりました・・涙)


白毛門 

日程 2023年4月9日(日)
メンバー I村(L)、FO寺、T橋、A木(記録)

4月会山行は土曜日組・日曜日組の2組に分けた谷川(マチガ沢)での日帰り雪上訓練。土曜日組から一部メンバーがそのまま水上に残り、翌日に白毛門を登ることになりました。

さて当日、前日の雪上訓練後の宴会の余韻を残しつつ(要は二日酔い。。)目が覚める。
昨日の雨は夜の間に雪に変わり、駐車場の車はすっかり雪化粧。

朝起きたら真っ白でした


夜半から強まった風は全く弱まる様子を見せない。
天気予報では昼には天候回復し、快晴・・・
近くのコンビニで朝ごはんを食べながら待つこと約1時間。
とにかく行ってみるか・・ということで登山口に向かう。

土合のトンネルを抜けると、あたりは一面の雪。昨夜の風雪の強さを物語る。
下界泊でよかった・・・そんな気持ちで登山口で支度を進め、8時登山開始。

こう見えて登山口は爆風。テンション上がりまくりの一同

そういえば、前に来た時もそうだった・・相変わらずの急登にあえぐ。
帰りはきっと雪が溶けてドロドロなんじゃないか・・稜線上の風の様子に加え、帰ったあとの泥汚れの洗濯の心配もチラリとよぎる。

そうこうするうちに松木沢の頭に到着。付近でアイゼン装着。そこから山頂まではあとわずか。心配していた稜線上の風は轟音がする割に大したことない。

風はそんなに強くなくて一安心。これなら行ける!

山頂直下、草付きに雪が乗った急斜面と岩場のトラバースも、リーダーの適切なルーファイと「ここ、実はガバです」というアドバイスで安全に通過。ほぼ計画通り、11:30ごろには山頂に立つ。

個人的には山頂標のピッケル&ビナがこの山域っぽくて好きです
一ノ倉をバックに

山頂では途中からご一緒になった屈強な若者2名にシャッターをお願いしました。聞けば山岳警備隊のご所属で今日はプライベートの訓練だそう。いや、強い(そして爽やか)・・頼もしい彼らですが、くれぐれもお世話になることがないように気を付けなくてはいけませんね。

山頂から伸びる稜線を眺めると、(朝は具合が悪かったにもかかわらず)あー、巻機まで行ってみたいな・・という気持ちがわいてきました。そのうち、どなたかお付き合いください。

そんな景色を堪能しつつ、山頂を後にする。
下りはただでさえ急なうえ、徐々に解ける雪と泥でさらに滑りやすい。
最近トレーニングをさぼっている身にはなかなか堪える。
途中、イワウチワの群生に励まされながら、無事に下山。

登りではほとんど気付かなかったのですが、いっぱい咲いていました。

登山口の駐車場に戻ると、2日目の雪上訓練を終えたN村さんがお出迎え。
(N村さん、ありがとうございます。そしてお待たせしてしまいスミマセン)
すでに地面は乾いており、今朝の様子がうそのよう。

違う季節にワープしたかのような登山口の様子

装備解除後はいつもの「湯テルメ」で温まったのち、帰路につきました。
リーダーI村さんはじめ、みなさんありがとうございました。

足拍子岳(3月会山行 Day1)

日程 2023年3月11日(土)
メンバー FO寺、K村、N村、T橋、A木

3月会山行は2日程、初日は足拍子、2日目は仙ノ倉。関越道を挟んだ2つの山を土樽駅近辺をベースにそれぞれを日帰りで登ることに。

スタート地点の毛渡沢橋あたりから、すでに急登・・
しかしこの時期にしては雪が少ない・・

かなり急登の尾根を上がる。しかし雪が少ない・・

しばらく進むと・・

もはやただのヤブ尾根か・・

とはいえ、ところどころ雪は残っている。聞けばピークは雪がないと登れないという。
何とか望みを持ちながら進むと。。

1142m付近の平坦地より、ピークが見える!・・しかし雪がないっ!!

あー、雪が割れてるな。。こりゃダメだ。撤退!
リーダーの判断により、これ以上進むことは中止、1,142m付近には雪があるので、翌月に行うかもしれない雪訓練の事前練習を行うことに。

<このあたりに写真・練習風景を挿入予定>
※どなたか写真ありませんか?

雪上での確保技術のひとつとしてのスタンディングアックス+自己脱出の一連動作を教わりました。この方法のビレイを利かせるためのコツ、自己脱出において気を付けること・・先輩方からいろいろと教わることができ、山頂には行けませんでしたが、大変有意義な時間となりました。

その後は謎の中国拳法の使い手(西部警察風)が現れたり

突如現れた中国拳法の使い手

T橋姉さんの携帯紛失未遂事件があったり

ケータイがない!!アレ?落としたかな・・・
(数分後)携帯電話はザックの隠しポケット的な場所から発見されました。

して訓練終了。

下山は急な尾根を下る手法として、ロープを用いたゴボウの訓練。
昼頃には登山口に到着し、FO寺さんの差し入れコーラで乾杯!

最高の1杯!

下山後は翌日の登山に備えてポカポカ陽気のもと装備を乾かし、付近の温泉「岩の湯」に浸かって解散。
2日目にも参加予定のFO寺、K村、A木はコンビニで大量のお酒とつまみを買い込んで、テント泊となりました。

西黒尾根 雪洞山行

日程 2023年2月11日~12日
メンバー
<宿泊組>N山、FO寺、A木
<日帰組>N村、T橋

2月の会山行は雪洞泊を伴う雪訓練ということで、谷川岳西黒尾根に行きました。
当日はロープウェイが運休していたことによりベースプラザの駐車場が使えず、やむなく麓に車を置くことに。昔はこんなことはなかったのに・・と、時代を感じてしまいます。

初日のメインは鉄塔付近での雪洞構築とビーコンテスト。
ビーコンの距離表示がメーカーごとにばらつくこと、また、埋没者のビーコン向きによって表示距離が変わることなど、その特性についての研究を行いました。

また、ビバーク時の対応としての雪洞も、ヤマケイの本にあった半雪洞+ツエルト型に挑戦。
構築の迅速性と居住性の良さから、かなり実践向きであることも確認できました。

構築された半雪洞たち。意外とあったかい。
今回、トライした半雪洞+ツエルトパターン。
構築には5分くらいしかかららず、かつ居住性も良いことが判明。

その後は、本日の宿となる雪洞構築に数時間・・

なかなかの出来栄えにご満悦の一行
暗くなるとムーディーに・・

雪洞構築を終えて日帰り組は下山。残る宿泊組の3名はテント脇に設置した雪洞泊監視所(テント)にて宴会・・
結局雪洞には初雪洞泊のA木1名が宿泊。静かであったかい雪洞ライフを満喫しました。

ひとりには勿体ない快適空間・・
ただ、床面が入り口方向に傾斜しており、寝ている間に雪洞外に滑り落ちていくという親切設計でもあり。。
次回の改善点も見つかりました。

翌朝は5時半出発。
快晴の西黒尾根を詰める。

雪面に写る 稜線の3人。写真をみた娘からは、絵本「3人のとうぞく」みたいだねと言われました。

途中、ベテラン2名からA木には雪庇の発達や積雪に対して地形や風がどのような影響を及ぼすのか、地形図から想定して現場でどうアジャストするのか・・というOJTが行われ、大変勉強になりました!
そんなこんなで肩の小屋を過ぎ・・

最後の詰め。青空がまぶしい!
ピーク!(トマの耳)

トマの耳を踏んだあとはしばらく景色を堪能して下山開始。
春山のように足元にまとわりつく雪ダンゴに苦心しながらも順調に進んで昼過ぎには下山。
その後はいつもの湯テルメで汗を流して帰宅しました。

2023年1月 八ヶ岳阿弥陀岳<広河原沢 左俣 見晴らしルンゼ>

【日程】2023年1月8日(日) 日帰り

【天候】晴れ

【コース】舟山十字路-広河原沢左俣-15m大滝手前でUターン
-見晴らしルンゼ-御小屋尾根 不動清水分岐-舟山十字路

【メンバー】N山(L)、Y内(SL)、I村、S根、F寺、M村、SR(記録)(計7名)

【時程】
8:20 舟山十字路出発
9:50 広河原沢左俣入渓
12:30 広河原沢左俣15m大滝手前で戻る
13:40 見晴らしルンゼ出合
14:30 20m大滝
15:05 見晴らしルンゼ終了点(不動清水)
15:10 御小屋尾根 不動清水分岐
17:00 舟山十字路

【概要】
 今回の山行は広河原沢左俣15m大滝前まで溯行し、同じコースを下降して見晴らしルンゼ分岐に戻り、そこから新たに見晴らしルンゼを溯行し、御小屋尾根を経由して舟山十字路へ下山しました。

 広河原沢左俣は傾斜がある小滝が多く、アイスクライミング初心者の私も楽しく溯行できました。
 見晴らしルンゼは20mの大滝の出口が少し立っていますが、その他は登りやすい傾斜でアイスクライミングを堪能出来ます。

 予定では連休の中日では登山者が多く、溯行に時間がかかると予想しヘッドライトでの下山も検討されましたが、左俣に入る登山者は少なく予定よりも早いヘッドライト無しの下山となりました。
 天気も良く、気温も比較的高かったので快適な山行を堪能できました。

2022.12.28~2023.1.1 冬合宿・厳冬期・槍ヶ岳

今年度の冬合宿は厳冬期の槍ヶ岳登頂を目指し3パーティー8名の参加で行われた。幸いにも計画と天候がマッチしたことや、偶然居合わせた岳人達の力もあって標高3180mの頂への道が開かれ最高のお正月を迎えることができた。

Aパーティー メンバー:N山・A木・M村・S根

12/28 新穂高温泉7:00 → 槍平15:00

12/29 槍平9:30 → 中崎尾根トレース付け14:00 → 槍平16:00

12/30 槍平5:00 → 中崎尾根~西鎌尾根 → 槍ヶ岳13:30 → 槍平18:00

12/31 槍平7:00 → 新穂高温泉11:30

Bパーティー メンバー:F寺・I村

12/29 新穂高温泉8:00 → 槍平15:00 以降はAパーティと合流

Cパーティー メンバー:Y内・T橋

12/30 新穂高温泉12:30 → 槍平18:30

12/31 槍平5:45 → 中崎尾根~西鎌尾根 → 槍ヶ岳12:00 → 槍平17:00

1/1 槍平5:30 → 新穂高温泉9:00

(以下 記録文)・・・ 記録文最後に超高画質4K動画をお楽しみください。

12月28日 天候:晴

この日はAパーティ4人の入山日

新穂高温泉にて地元テレビ局の取材を受ける。ニュースWEB版に掲載された。

クリスマス寒波明けで良い天気

林道に入り直ぐにトレースが細くなりワカン歩行となる。全員70L~100Lザックという重荷もあり行程ははかどらない。

途中で12月12日以降、未だ雪が深くて槍ヶ岳に到達できていない情報を下山者から得る。

槍平へ最後の登り

皆、バラバラになりながらも槍平に着いたのは15時過ぎだった。

12月29日 天候:雪

この日はAパーティは中崎尾根のトレース付け、Bパーティ2人が新たに入山・合流してくる。

Aパーティは7時過ぎに出発したが、中崎尾根にトレースが既に付いていることと、昨夜から降雪が続いていて日中にトレースが消えかかる時間帯を狙って再出発することとし一旦槍平へ戻りアルコール入り水分補給などして英気を養う。

9時半になり気を取り直して再出発した。トレースは半ば埋もれつつあり図星だった。先行者のトレースを維持できればこの日のミッションは完了。

奥丸山の登り中間地点

途中先行者に追いつき先頭ラッセルを総勢10名ほどで交代しながら14時まで中崎尾根のラッセルを行い帰路につく。

帰りもトレースが消えかかっていて再びラッセルして槍平へ戻る

槍平に16時に戻り無事にBパーティと合流できた。夜半には夜空一面に星が瞬き明日の天気を約束してくれていた。(瞬くということは上空は風が強い)

12月30日 天候:晴

本日はA・Bパーティ6名合同で山頂往復、Cパーティ2名が新たに入山してくる。

A・Bパーティは槍平を5時にヘッドランプ・ワカンで出発。前日のトレース付けの効果もありラッセルはあるものの夏道コースタイムプラスアルファ―ぐらいで奥丸山の登りをこなす。

奥丸山まで登ればしばらく下り基調で中崎尾根をラッセル

中崎尾根にテント泊した先行者たちが上部へトレースを伸ばしてくれていた。

約束通りの姿を見せてくれた

9時に2350m付近のテンバ適地に着く。風は強いものの登れそうなのでワカンをアイゼンに履き替えた。

飛騨沢に槍平を夜半に通過したスキーヤーのシュプール・歓喜が聞こえる

11時前には千丈乗越に着き西鎌尾根の登りとなった。この時点で引き返すタイムリミットを13時としていたが、強風に不安がありつつもこの快晴じゃあメンバー全員行く気満々になってもしょうがないかな?と思いつつもいざとなったらビバークしても良いかな?とかは一つも脳裏を横切らず必ず槍平で祝宴・祝宴・・・・強気・強気・・・。

雪煙舞う稜線 風速20mくらいかな?

槍の肩の小屋前に着いたのはタイムリミットギリギリの13時だった。ココまで来たら最後まで登るしかないってことで槍ヶ岳山頂13時半。

N山にとっては1994年北鎌尾根、1995年槍穂高縦走での登頂以降、色々なルートから数年おきにチャレンジしてきたが中々登らしてもらえなく、この時期久々の登頂となり感無量。いっしょに登ってくれた仲間に感謝。

祝!登頂!(ピッケルバンドが風で吹き上げられる~)

昨年・今年の入会者たちが登頂を果たせた。おめでとう。

気温はマイナス17℃で意外にも暖かい

弱い冬型で加賀の白山で落としきれなかった雪雲が流れてくる

14時に下山開始した。この日は先行者たちと我々以外には誰も追走してこなかった。

夕刻に近づくにつれ風が強くなってきた

槍平への下山はトレースの無い飛騨沢ではなく往路を忠実に戻る。

稜線から下降開始してほどなく新人のアイゼンが外れるハプニング、カリカリに凍った雪面でなく岩が出た凍った草付き斜面で良かった。リカバリーが早く大事にはならなかったがリューシュの無いテムレス等、山岳会としてヒヤリハットとして反省すべき点が多数見つかった。

中崎尾根の下降は踏み固められたトレースとなりアイゼンが効き快適だったが、登り返しがいくつもあり時間が掛かり疲労が増した。

雪雲の下に降りてくると雪がちらついてきた
17時 夕日に燃える稜線 明日の晴れも約束か?

奥丸山の下降からヘッドランプとなり槍平には18時過ぎに着いた。

Cパーティとは程なくして合流できた。

12月31日 天候:晴

A・Bパーティーは一足早くお先に下山。温泉・ノンアルコールで乾杯・飛騨牛を堪能して帰宅した。

Cパーティは槍平を5時半出発。前日、AパーティリーダーN先輩からルートの様子についてトレースがしっかりついていて、しまっていることを聞いていたので、始めからアイゼン装着とした。と思ったら、リーダーのアイゼンが壊れるハプニング。スリングで手早く固定し、気を取り直して出発。星がよく見えており、夜明けが待ち遠しい。

トレースバッチリ、槍ヶ岳もよく見えて気分も上がる

出だしから急登だが、先行パーティや他パーティのラッセルのおかげでトレースバッチリでアイゼンもよく効き快適に高度を上げることができた。夏道コースタイムより少し早めの6時半前に奥丸山分岐を通過。

飛騨沢を挟んで大喰岳と目的の槍ヶ岳が見える
朝焼けに染まる笠ヶ岳の稜線にしばし見惚れる
2022年最後の日の出

長い中崎尾根を夜明けの景色を堪能しながら進む。千丈乗越に着くと風が強かったが、ソロのベテランさんが「この程度ならマシな方だね」と笑顔。エネルギーを補給して風で消えかかったトレースをたどる。

風の当たらない少し西側に上がったところから西鎌尾根をみる
三俣に続く西鎌尾根。遠くに見えるのは鷲羽や水晶だろうか。

トレースを辿って上がったところは西鎌尾根から少し外れた槍ヶ岳山荘の南側のトイレそばだった。小屋が見えていたので多少ルートが外れても大丈夫と思っていたが、ガレ場と雪のミックスでわりと悪かった。

青空に穂先がばえる。
肩から槍沢方面をみる。富士山、常念方面、右手は南岳から穂高への縦走路かしら。あのギザギザはゴジラ??

風が強かったが、穂先は問題なく登れると判断しとりつく。

鎖を辿りながら慎重にのぼってく。
360度の青空と稜線さ
上の写真の引きの画像。いくら見てもいても飽きない。雲が来た方から上がってきてる。帰りは雪に見舞われそう。
祝い!登頂

自分Tが、穂先の降りでアイゼンの先をひっかけ、おっとととなるヒヤリハットあり。槍ヶ岳だけにマジでヒ槍としました。ふぃー。

冬期小屋で冷えた身体を温め、エネルギー補給後13時頃に下山開始。風はより強くなり空も曇ってきて雪が降り始めていた。帰りの尾根歩きは行きより長く感じ、テン場に着く頃は割とクッタリだった。ラッセルした先行パーティの体力に改めて感動と感謝。翌朝は早めに下山するために、登頂祝いの乾杯を質素にして、年越し蕎麦は食べずに年内に就寝。

1月1日下山もトレースのおかげで夏時間で到着。中崎温泉♨️で2022年の汚れを落とし帰路についた。Nリーダーの入念な計画と冬季槍ヶ岳への想いと先行パーティ達の無尽蔵な体力が全員登頂につながったのだと思う。ありがとうございました。

超高画質4K動画を大画面でお楽しみください。

最後までご覧いただきありがとうございました

2022年12月会山行 < 冬山訓練 >(谷川岳 天神平)

【日程】2022年12月11日(日) 日帰り

【天候】曇り時々晴れ

【コース】谷川岳ベースプラザ-谷川岳ロープ-ウェイ-天神平スキー場-谷川岳ロープ-ウェイ-谷川岳ベースプラザ

【メンバー】N村(L)、A井、K西、T橋(装備)、M黒、SR(記録)(計6名)

【時程】
9:40 谷川岳ベースプラザ
10:00 谷川岳ロープーウェイ(登り発)
天神平スキー場
15:00 谷川岳ロープーウェイ(下り発)
15:40 谷川岳ベースプラザ

【概要】
当初の予定では西黒尾根の下部で冬山訓練をする予定でしたが、秋の山と勘違いしそうに雪が無く、すかさず谷川岳ロープーウェイにて天神平スキー場まで上がり雪上訓練をしました。
訓練内容は以下の通りです。

1 ビーコンの特性と訓練(ビーコン、ゾンデ、スコップ 3点セット)
2 斜面でのインナー手袋つけたままのアイゼン装着、脱着、歩行
3 斜面でのインナー手袋つけたままのワカン装着、脱着、歩行
4 簡易ラッセル
5 コンティニュアス登下降での確保の基本

ビーコンは今回初めて使いましたが、ビーコンの特性を知って雪崩れ遭難者の救助に当たらねば、ビーコンも役に立たないことが分かりました。
また、ビーコンも過信は禁物だとのことも実感でき有意義でした。
しかし、広い雪原に隠されたわずか 10×20cm のタッパーに入った発信ビーコンを、3点セットを用いて探索、掘り出せたのには感動しました。
ビーコン探査には探査リーダーの元のチームワークが必須です。

5のコンティニュアス(=コンテ)登下降での確保訓練ではその難しさを実感しました。
コンテでアンザイレンしていれば滑落しても止められるとの先入観がありましたが、下手なコンテは被害者を増やすだけでより危険だということが実感されます。
コンテの技術は何度も練習して染みつくまで身体に覚え込ませ、その上で、雪の状態などコンディションも滑落停止に関わるのできちんと練習すべきでしょう。さもないと徒に犠牲者を増やすだけだと思えます。

今回はアイゼン、ワカンの脱着、歩行はもちろんのこと、滑落停止など先ずは自分の身は自分で守れねば、コンテなどで他者にも危険を及ぼしてしまうということを強く感じた会山行でした。大変有意義な訓練でした。
訓練中やその後のお茶会、温泉なども楽しかった。
有り難う御座いました。

2022年 9月 会山行 <那須 井戸沢>

【日程】2022年9月11日(日) 日帰り

【天候】晴れ

【コース】ゲート(駐車スペース)-井戸沢入渓、溯行-(大倉山-流石山)稜線-大峠-峠沢-峠沢・中ノ沢出合-中ノ沢-井戸沢・中ノ沢出合-ゲート(駐車スペース)

【メンバー】SR(記)、S根、N村(L)、F寺、M村、M黒、Y内(計7名)

【時程】
8:00 ゲート(駐車スペース)出発
9:30 井戸沢 堰堤(木製)
11:20 階段状の滝上部(昼食)
13:06 大倉山-流石山稜線
14:08 大峠
16:40 井戸沢・中ノ沢出合
18:00 ゲート(駐車スペース)着
(全行程約10時間)

 数日続いたぐずついた天気とはうって変わり気持ち良く晴れた晴天の下、美しい水の飛沫を浴びながら沢の遡行を楽しみました。今回は登りも下山も沢を利用するという沢づくしの山行でした。

 アプローチは、駐車スペース近くのゲートから1時間半ほど林道を歩き、井戸沢・中ノ沢出合の分岐に向かいます。本来はその分岐を右に下り木製の橋の下をくぐり左の井戸沢に入るのですが、今回私達は、橋に向かわず分岐を直進し途中より井戸沢に直接入りました。

 井戸沢は、楽しく登れる滝が適度に現れ、東北の沢にみられるような美しいナメと水で、登るのを飽きさせない美しい沢でした。詰めに見るなだらかな稜線はそれに至る最後の藪漕ぎなども苦にならず、那須の山の秩父や多摩とは異なる趣を感じさせられます。

 下山は大峠から三斗小屋温泉方面に下り、途中から峠沢に再度入渓し、中ノ沢に合流後、井戸沢・中ノ沢分岐に戻ります。
 峠沢は人があまり入らないのか流木なども散見され、本来の沢の混沌さの一端も窺えます。

 峠沢を経由しないで下山路をさらに進み中ノ沢に直接入るコースもありますが、こちらはナメが続きより容易に下れるようです。次回はこちらも歩いてみたい。

 今回の山行は事故も無く、沢をたっぷり堪能できた楽しくも濃い一日でした。
 帰りは「幸の湯」の天然温泉に入り、露天風呂の落差が大きい強引な打たれ湯に打たれた後、帰路につきました。

 今回、駐車スペースから井戸沢入渓地まで行くアプローチに三斗小屋跡なる遺跡がありましたが、江戸時代の遺跡で歴史の一端も窺えて興味深かったです。
 山に、景観に、温泉に、避暑に、歴史にと、那須のよさも満喫できた山行でした。

※三斗小屋宿跡
天和3年(1683)会津西街道が地震で遮断されたため、会津藩が元禄8年(1695)に大峠経由で会津と氏家を結ぶ会津中街道を新しく開削してできた宿跡。戊辰戦争では会津軍(旧幕府軍)と新政府軍とで激しい山岳戦が展開されたとのこと。