子持山獅子岩右ルート

日程  2024年11月30日
メンバー I村さん(L)、A木(SL/記録)

天気も良いし、マルチにでも行きますか!
ということで、近い&南向きの獅子岩に行ってきました。
前回登ったのはちょうど2年前、左右あるうちの左ルート。もはやすごい昔のような気もします。
すこしは成長できたのだろうか。

細い山道を進んで駐車場へ向かう途中、なにやら車を止めるように指示する男性が1名。
「今日はどこいくの?このルート知ってる?」
そう言いながらおもむろに地形図を示してくる。どうやらハイカー向けにお勧めルートを教えてくれる親切な方のようだ。
「いやーすみません、我々、獅子岩なんですよ」と申し訳なく伝えると
「あーー、クライミングね!
 じゃあこっちのルートをオススメ!獅子岩をバッチリ見ながらアプローチできるよ!」
と満面の笑みで地形図に赤く線を付けたルートを勧めてくる。
どうやら通常の沢沿いに詰めるルートではなく、途中から尾根筋を辿るルートが良いのだそう。

そんなやり取りのあと、装備を整えて出発。
例の男性が示してくれた分岐あたりに差し掛かると・・確かに尾根に向かう明瞭な踏み跡がある。
これ、変な道に誘い込む罠だったり・・と心配しつつも、素直にそのルートを辿ってみることとした。

行ってみたら、お勧めどおり。なかなかの獅子岩ビューぶり。
すでに岩には数パーティーが左ルートに取付いている模様も見える。「結構混んでるから、やっぱり右ルートで正解でしたね・・」などと話しながら取付きに至る。

尾根上の展望スポットから。立派な獅子ぶりですな

今回は奇数ピッチをI村さん、偶数をA木が担当。
やはり初見ということもあって、お互いそれなりに苦労する場面がありましたが、何とか完登。
最終のおまけピッチは通常のルートの右側、フェイスに走ったクラックを利用するルートにトライ。前回来たときは「こんなとこ無理!」と思っていましたが、何とかリードでクリア。
ちょびっとだけ2年間の成長を感じることができました。

たしか4ピッチ目。この後、スタンスのないトラバースがこのピッチのアクセントになっている

下山後は・・・
全国のモツ煮ファンにとっての聖地巡礼。
群馬のソウルフード「永井食堂」でモツ煮定食を満喫。
小ライスのとんでもないボリュームに驚きつつもバッチリ完食してきました。

聖地巡礼する信者の列。もちろん我々もこの後に続きます。(ちなみに肝心のモツ煮定食の写真は撮り忘れました。) #モツ煮は飲み物

以上、初冬のクライミングレポートでした。I村リーダー、ありがとうございました!!
=おわり=

二子山 スーパーたこやん

日程 2024年11月10日
メンバー T橋(L)、Y内、I村、Y代、A木(記録)

渓稜祭2日目の朝。我々はすっかり寝坊した。
昨晩のお酒とニンニクの香りを纏った我々を載せ、Y内号が登山口に到着したのは午前10時。
途中の通行止め迂回もあってすでに2時間遅れだ。

(大幅に出遅れているが)キャンプ場で火器の点検にいそしむ一行。

登山口から又峠を通過して東岳方面へ。
途中の弓状エリアを登るツヨツヨなクライマー様を眺めながら「あっちじゃない?いや、こっちじゃない?」と若干迷いつつ、スーパーたこやんの取付きに到着。
ラッキーなことに他にパーティーはいない。先行からの落石リスクも後続から追われることもない。遅くなったことが幸いしたのかもしれない。

本日は1組目が(I村さん、Y代さん)、2組目が(T橋さん、Y内さん、A木)の組み合わせ。
かなり悪い足場に苦戦しながらも準備完了。登攀開始。

>1ピッチ目 26m、5.8(リード:Y代さん、A木)
簡単なフェースを登ってあっさりと終了点の「ひだまりテラス」に到着。名前の通りポカポカと気持ち良いのは数分。その後は猛烈な日差しで干物状態に。

>2ピッチ目 20m、5.8(リード:I村さん、Y内さん)
クラックも利用しながら広めのフェースを登る。ここから浮石が目立ち出して要注意。え?これが浮いてる?というようなサイズのモノもあり、慎重を要する。

>3ピッチ目 (徒歩)
ここは単純歩きルート。ロープを束ねて20mほど前進。ちょうど先行PのY代さんが離陸。

>4ピッチ目 32m、5.7(リード:Y代さん、T橋さん)
ここも簡単そうに見えて浮石だらけ。
しかも最近剥がれたであろうフレッシュな岩肌がところどころでムキ出しに。かなり気を遣いながら登る。

とはいえ、先行パーティのリード(Y代さん)、ずいぶんと時間がかかる。
あまりに時間がかかるので、ダイジョーブですか?と下からビレイヤーのI村さんが声を張る。何度声をかけてもかすかに声が聞こえるような、聞こえないような・・。

しばらくすると「虫になってまーす!」と返ってきた。
ほっと安心すると同時に、I村さんが「蝉のことでしょうね」と静かに突っ込む姿が印象的だった。

※後から聞くと、どうやらY代さんはすこし行き過ぎて5P目核心部に突入、ちょっと苦労されていたとのことでした。

>5ピッチ目 25m、5.10a(リード:I村さん、A木)
いよいよ最終ピッチ、このルートの核心部。
出だしのフェイスとその後のハングを乗り越すところが少し難しい。
そこさえ乗り越せばあとは簡単パート。
二子山東岳ピークに飛び出したら装備解除。
その後は元気よく急斜面を下って又峠に。無事下山となりました。

最後の岩峰をクリア。ここまでくれば、こんな感じになる余裕もある。
後続3人組。
下山の図。切り立った稜線は登攀より怖いかも。

以上、秋の気持ち良いクライミングのご報告でした。
企画のT橋さんはじめ、今回も皆さんありがとうございました!

錫杖岳 前衛壁 左方カンテ/注文の多い料理店

日程 2024年10月13日~14日
メンバー I村さん(L)、A木(SL/記録)

暑い、とにかく暑い。
10月も半ばにかかわらず、汗だくになりながら新穂高温泉から幕営予定地に向けて尾根を上がる。地球はどうなってしまってるんだろうか。
環境問題にも思いを馳せながら、私は大変なことに気づいた。
「I村さん、大変です。ビール持ってくるの忘れました!!焼酎しかないです(涙)」

I村さんはいつもの落ち着きでこう言ってくれました。
「大丈夫。私が500ML持ってきたから、分けましょう。乾杯するには十分です」
ほんとうにやさしい人だ。感謝しかない。ひょっとしたら神様なのかもしれないとすら思える。

幕営予定地の錫杖沢出合いまでは急登が続く。
さすがのI村さんも長袖のままでは暑いようで、途中、ザックから取り出した半袖のシャツに着替える。

「あれ?濡れてる・・え?まさか?・・クンクン・・・やべ、、」

I村さんのザックから黒ラベル(500ML缶)が出てくる。見事なピンホールだ。
期待のビールはその半分以上をI村さんのザック内で放出していた。

半泣きになりながら残りのビールを二人で飲み干す。(これはこれで美味しかったです)
今夜の乾杯は焼酎の沢水割に決定した(涙)

幕営地の錫杖沢出合いは、3連休ということもあって満員御礼。
トゲトゲの木に囲まれた比較的平らな場所を確保、荷物をデポして左方カンテに向かう。

=Day1:錫杖岳前衛壁 左方カンテ=

1P目の取付き。いよいよ楽しいナチュプロの世界だ。

取付きにたどり着くと、ちょうど前の3名パーティーが離陸したところだった。
そそくさと準備を進める。
どうやら奇数ピッチが面白いらしい。I村さんのおすすめで私が奇数ピッチのリードを担当することに。

1P Ⅲ 40m(A木)
顕著な草付きの凹角を登る。ここはサクッと。
2P Ⅳ 40m(I村さん)
ガリーの中を詰めてサクッとピナクルに到着。
3P Ⅴ+ 40m(A木)
ピナクルを詰めてフェイスに上がる。そのまま小さなクラックを頼って直上するか、ハーケンのある右に出るかで迷うが、結局クラックをレイバック気味に直上。
クラックを詰めた後は結局右にトラバースするのだが、ややランナウト気味になるので少しいやらしかった。
後で聞いたところ、迷ったポイントでは右に出るのが正規ルートと聞いた。
先行Pに追いついたので、終了点の少し手前でピッチを切る。
4P Ⅳ 25m(I村さん)
湿ったチムニーを詰めて大木テラスに。さらっと登る。
5P Ⅴ 40m(A木)
I村さんの助言。
「正面のクラックを詰めるもよし、フェースを詰めるもよし。好きに行くがよい」とのこと。
クラックを登り始めたが、先行Pが途中の立ち木でピッチを切っていた。お先にどうぞ、とのことで、彼らを避けるため左のフェースに移る。ところどころにあるポケットからカムで支点を取りながら進んで、立派な立ち木でピッチを切った。
6P Ⅱ 10m(I村)
やさしいながらも脆い岩場。先行Pとともに大テラスに出る。
7P Ⅴ+ 40m(A木)
どうやらここがルートの核心部らしい。出だしの1手がちょっと難しい。
ハンガーボルトにプリクリップして挑む。むむ・・I村さんの誘導で、リーチぎりぎりながらもガバ発見。ここを越えれば、あとは楽しく・・と思ったが、終了点直下のスラブを乗り越すのがかなりいやらしかった。無事自分のパートは終了!
終了点のテラスでセカンドのI村さんをビレイしながら、先行Pと会話。どうやら京都からお越しとのこと。諸事情により京都→富山→錫杖と、3連休は大冒険されたようで、楽しくお話させていただきました。
8P Ⅳ+ 50m(I村)
このピッチ、脆いスラブなので省略されることが多いらしい。先行Pは登らずに懸垂で降りることにするとのこと。ビレイしながら我々もそうしようかなと思っていたところ、上から男女ペアが懸垂で降りてきた(彼らも京都から来たらしい)。仮に我々もここで終了とすると3番手になりそうだ。京都ペアの勧めもあって、I村さんが登攀を決意。
はがれそうな細かなホールド、支点は少ない。いやらしさ満点だ。
それでも京都女性の声援を受けながら、グイグイと高度を上げてロープいっぱいまで伸ばしてビレイ解除の声がかかる。
フォローで登った先には開けた空間が。前衛壁のピークを確認した後は、懸垂下降。明日登る予定の「注文の多い料理店」をチラ見しながら北沢に降りて登攀終了。

これが核心ピッチ7Pの取付き。若干ボルダー的なムーブで面白い。

ヘッデンでテン場まで下って、再度適地を探索。あいかわらずI村さんのテン場サーチ能力は素晴らしく、ちょうどよい場所を確保。
焼酎の沢水割でいい感じになりながら明日の予定を確認。連休最終日で高速道路が渋滞するうえ、できれば私が車検に車を持っていきたいという事もあって、4時起床&日の出とともに登攀開始という予定で就寝した。

=Day2:注文の多い料理店=
目が覚める。周りが明るい気がする・・・時計はすでに6時だ。
寝不足のオッサン二人の無理な計画は早くも破綻した。
急いで身支度を整え、アプローチを急ぐ。もう汗だくだ。

こちらが注文の多い料理店。名店の料理は辛めでした。

取付きに到着すると、ちょうど先行3人組が1P目に取り掛かっていた。
「遅いので、1P目の終了点で抜いてください」
とのことで、急いで身支度を整える。
今日はどうやら3P目が核心らしい。志願して私が奇数ピッチを担当させていただいた。

1P Ⅳ  30m(A木)
草付きのフェースを登る。日陰でうすら寒い。取付く時間が早ければ、相当寒かったかもしれないな・・と寝坊を正当化する。大きな草付きテラスのペツルで終了点を切る。
2P 5.8  20m(I村)
草付きテラスから左ナナメ上に伸びるクラックを登る。途中から右のフェースを登るのだが、すこし行き過ぎながらも危なげなく終了点に到達。
3P 5.9  25m(A木)
出だしのハングを越えるところが超絶シビレる。
精神安定剤がわりに大き目のカムを必要以上に打ちながら(途中の残置カムで、ついA0しちゃいました。。)何とか乗り越えた。
ほっとしたのもつかの間、初見ということもあってその後のクラックもまあまあ難しい。
せっかく持ってきたのだからとカムを多めに消費。なんとか終了点にたどり着く。

いつもよりも慎重にセカンドで登ってきたI村さんと時計をみる。
もう結構よい時間だ。核心ピッチも終わったことだし、ここで本日は終了。懸垂で北沢に戻って下山することとなった。

岩場からの下山途中、錫杖岩舎を見学。かなり快適そうだ。住人の方と少しお話。
どうやら岩舎の確保のために連休前から入山、アプローチの刈払いなどもしてくださっていたとのこと。本当にありがたいことだ。
さらにありがたいことに、刈払いの途中でGETしたというマイタケをおすそ分けいただく。
(マイタケは炊き込みご飯で美味しくいただきました。感謝)

岩舎からの眺め。マウンテンビューの最高の宿です。

その後はテン場を撤収して下山。帰路につきました。
結局渋滞はしたのですが、おかげさまで車検の入庫にはギリギリ間に合い、すべて順調に終了することができました。
I村さん、今回もありがとうございます。
また来年、注文の多い料理店に行きましょう!!



負欠スラブ(個人山行) 

メンバー T橋、会員外2名 

最近、I澤さんの勢いがすごくて記録が多く、他の会員はどうした?的な声もあるとかないとか。ちゃんと登っていますよ。先日の女子会(10/5-6)でも話題になったので参考になればと思い個人山行ですが記録します。

友人2人と湯沢にある飯士山の負欠スラブに行ってきました。立山で剱岳南壁と龍王東尾根の予定でしたが、コロコロ変わる天気予報に翻弄され、転身となりました。

石打トンネルを抜けて最初の分岐を右に入り、山中に続く道を進むと閉鎖したスキー場のレストハウスに突き当たります。6台くらい停められそうです。そこから100mくらいきた道を戻ると登山口です。

駐車スペース

飯士山は岩原スキー場から登るのが一般的らしいですが、こちら側も道はしっかりしていました。歩き始めて30分ほどで尾根コースと岩コースの分岐です。尾根コースをすすんでいくと途中に負欠スラブの道標が出てきます。そこからスラブがドーンと見えます。地元の方々がスラブが見えるように草を刈り整えた場所だそうです。以前は50mくらい手前の沢から取り付いていたようです。

負欠スラブの道標。負欠岩がよく見えます。ここから取り付きに向かう。少し薮こぐ。

負欠岩の基部を目指してラインを取ります。下部は濡れているところが多く、右側の草付きにある細い立木でランナーをとりながら、短めにピッチを切ります。3Pあたりからスラブも乾いて快適になり、高度感も出てきて楽しく登れます。上部にはボルトやハーケンが打ってあるところがありました。これらを使わなくても立木があるので、ピッチを伸ばして登れます。実際3Pと6Pはもう少し先に進みたかったのでロープも60mでも良かったかなと思います。負欠岩の基部に向かう最後のピッチは立木がなく、支点が取れずフリーとなってしまいました。リスがあるので、カムがあると安心だったと思います。

取り付きから。下部は黒々としてるとこ多い。右よりにラインをとった。
2P目終了点。濡れたところを避けて中央よりへラインをとった。この上からは快適に登れる。
フォローが登る後ろはガーラ湯沢方面。少しずつ高度感でてくる
4P終了点の岩にリングが打ってあった。
5P目トラバース気味にラインをとり、岩の基部を目指す
基部から後ろに回り込んで見た負欠岩。細ーい!下からは右のリッジとして見えていた部位。両側のフェイスにもボルトがうってありました。誰か登りに来るのかな。
高度感あって気持ちが良い。

負欠岩でワイワイと映え写真をとって登山道を進み、山頂をめざします。この登山道スラブ上にあるので、なかなかのワイルドルートでした。西峰からコルに出て50mほど登り返すと三角点のある東峰です。晴れていたので山頂からの景色はとても良く、仙ノ倉、谷川、巻機山、苗場山やらを見られました。

ワイルド一般道から見上げたスラブ。登山道に合流せずにそのままたつめあがれそうにも見える。
西峰から。石打の街
東峰。ワンワンワンワン🐶 1111♪
岩原スキー場、万太郎山方面。

下山は尾根コースを使いますが、これもまた、ワイルドルートです。一気に高度を下げてきます。再び分岐に戻り登山口へ。この日は湯沢あたりは天気が良く日差しもあり汗だくとなりましたので、湯沢の山の湯♨️で汗を流し、谷川PAでモツ煮定食を食べて帰路へつきました。

負欠スラブ面白かったです。スラブも広く色々ルートが取れそうです。ルート取りやマルチのロープワークの練習も兼ねて登ることもできそうです。リスも多いのでカムでの支点構築も練習できそう。負欠岩のクライミングも楽しめ、ワイルドな一般道もあります。ぜひ会で企画していきたいと思います。

1P25m.2P30m.3P50m.4P25m.5P30m.6P40m.7Pフリー

稲子岳南壁左カンテ(会員山行)

日程   2024年5月19日
メンバー Y内、I村、A木(L・記録)

日々温かくなりいよいよクライミングの季節、ということで久しぶりのマルチピッチを登りに稲子岳へ行ってきました。

朝3時、Y内さんをピックアップして浦和を出発。途中でI村さんをピックアップ。
順調に上信越道を進みます。
Y内さんが仕入れた情報によると、八ヶ岳近辺はウルトラマラソンの当日らしく、目的地の稲子湯もエイドステーションとして使用されるとのこと。その影響で登山口となる「みどり池駐車場」が満車でないことを祈りつつ現地到着は5時半ごろ。
なんとか数台の空きスペースがあり安心。

駐車場はまだ空きがあった。よかった・・


身支度を整えて6時スタート。あっという間にシラビソ小屋に到着(汗だく)。小鳥たちを愛でつつ、どんよりとした空を見上げる。夕方からの雨予報は少し早まるかもしれない。そんな予感で先を急ぐことに。

しらびそ小屋にて

その後は稲子岳の岩場までのアプローチ。当初予定のルートは急登のザレが延々と続くとの情報もあり、(昔行ったことのある)I村さんの助言により通常のルートよりも高い位置からトラバースすることに。薄い踏み跡ながらも問題なく取付きに到着できた。

登攀については、I村さんの計らいで、今回がお初のY内さんとA木がリードさせていただくことに。
1P目の出だしでちょっとだけ躊躇したものの、あとは順調に登攀。トポでは6Pということでしたが、豊富なピナクルや残置を利用してすこし長めにピッチを切ったこともあり合計4Pで登攀を終えた。

1ピッチ目。1手だけすこし出しにくいところがあった
2ピッチめ終了点
Y内さん、軽快に登る
最終ピッチI村さん、全体を通してサクサクと。さすがです。
登攀終了。眺めよし!
あとはザレを登ってピークへ
控え目すぎる山頂標識

最終ピッチを終えると、パラパラと雨が降り出して岩もそれなりに濡れる状態に。メンバーの皆さんのおかげでタイミングよく終えることができたことに感謝。
下山はそれなりに明瞭な踏み跡をたどり「にゅう」を経由。にゅうのピークではモデルさんらしき方の大変美しい撮影を横目に我々もとりあえず集合写真をパチリ。

にゅうピークにて。それぞれ「にゅう」「NEW?」「パン??」と思い思いのアイテムを手に。
※一部画像処理しています。

その後は石楠花尾根をスタコラと(というほど早くはないのですが)下山。アフターは稲子湯にて汗を流して一路埼玉へというつもりでしたが・・・やっぱり途中でナナーズ(長野のスーパー、とても品ぞろえがよい)に立ち寄り家族への?お土産を購入して帰路につきました。

長くはないルートではありますが景色もよく、今シーズンのスタートとして大変気持ちのよいクライミングとなりました。ご一緒いただいた皆さんに感謝です。(A木)

春合宿後半 A隊 奥穂高岳南陵~前穂高沢下降

後半組の岳沢入りや最終日5日のAB合同山行は、U田さんの記録を参照。

A隊の山行記録 日程:2024/5/4 A隊メンバー:I村さん(L) T橋(記)

岳沢小屋3:30₋取付き3:50₋ルンゼ分岐5:00₋トリコニ―1峰6:45₋2峰7:30₋南陵ノ頭8:30₋奥穂高岳8:45₋南陵ノ頭9:30₋前穂高沢分岐11:35₋南陵取付き12:50₋岳沢小屋13:05

前半組から奥穂南陵の状況について事前に情報をもらっていましたが、数日で融雪はかなり進んだようでした。岳沢入り直後に、ビールを飲むB隊を恨めしく思いながら取りつきを偵察。下部は雪が割れて乗り移れない状況でした。取付く場所を決めてロープをデポして明日に備えてビールを求めて小屋に戻ります。

雪が融雪で割れている。写真奥に向かってトラバースして草つきにロープをデポした。

取付きまでは後ろにたくさんのパーティがいましたが、取付いてからはあっけにとられるほど後続はいなくなりました。ルンゼ分岐を過ぎたところで2人組の強そうなメンバーに抜かされましたが、その後は誰も来ることはありませんでした。南陵の頭でヘリが飛んできていましたが、南陵の下2600mあたりで滑落があったようでした。

暗い中草付きの壁にとりつく
私らはリッジにいるけど、何やらルンゼをすごい勢いで来る2人組
雪稜を登ったり
草付きを登ったり
岩を登ったり(ハイマツの切れ目の岩から登り始める。悪かったのでここだけロープを出した)
アイゼンをきかせて登る
トリコニー1峰を登りはじめ
気持ちの良いクライミング
7時の定例報告。前穂高山頂にB隊がある様子
たぶん2峰の上。ここは下からまいた。
急な雪稜をテクテク歩いて南稜の頭
山頂からの景色最高!

吊り尾根はトラバース祭りでヤバイと情報をもらっていましたが、雪はほとんどなく、アイゼンを外して歩けるほどでした。

夏道がでていた。
快調にくだる
前穂沢の降り始めは急なのでクライムダウン
景色を見ながらずんずん下降するが長い…

沢を降りきった所で雪が切れてしまい、前半組が、懸垂したというポイントを探すが見つからず。少し登り返して取り付きで使った草つきに上がって、朝上がったルートに戻りました。あとは、小屋での生ビールを目指すだけです。

岩陵と雪稜のミックスで楽しく、良い景色も堪能できて最高でした。I村リーダーありがとうございました。

ランチの生パスタを求めて小屋に戻りましたが、荷物を整理してからオーダーに行くと13時30分までと言われてしまいました。まだ、25分でしたが…。そのため、翌日、下山前の宿題となりました。(無事に達成!Bチームの記事に写真あり。)

サギダル尾根(会員山行)

天気晴れ→曇天

メンバー〈Aチーム:K(L)、N、T(記)〉〈Bチーム:Y(SL)、F、A〉

9時20千畳敷駅スタート 9時40取付到着 1P 10:10-10:18、2P 11:08-11:30 3P 11:40-11:50(トップのログ参照) サギダル頭全員登頂12:17

6名でサギダル尾根~宝剣山の計画。上記メンバーでチーム分け。ロープ1本ずつに途中でグローブヒッチでつないで数珠で登攀しました。

 菅の台からのバスの混雑も考慮し、菅の台Pに3名前泊しました。5時に起きた時は、まだバス停のベンチにはザックは一つもなかったのですが、6時前にザックを置き始めたら、あっという間にベンチがザックでいっぱいになっていました。

バスに一番乗りで、ロープウェイ乗り場に向かいます。バスに乗っていると何やら背後に殺気を感じると思ったら、鋭いオーラをまとった瞑想中のN先輩が後ろにいました。(車内ミラー越しに確認)

ロープウェイを降り神社⛩️の前で準備中に、3人パーティに先を越されましたが一組くらいなら、渋滞もないと思っていたら、取り付きに6人パーティを確認。おそらく、千畳敷に前泊したと思われますが、それならもう少し早く発ってくれたらと、後で全員が思いました。

1P目を待つAチーム。準備は万端。
Bチームとさらに後続パーティも待ちです。

1Pは正面の岩峰を右から上がっていきます。平たい高い岩が終了点になります。特に難しいところはありません。岩の左下あたりにも捨て縄が見えます。1P目を左から周り込むルートもあるのかもしれません。

先行パーティのお二人。

2Pは核心ですが、ここでも待ちの後スタート。Tがトップで行かせてもらいましたが、核心の岩場を乗越すところでフォール。小さいスタンスに置いた左足が外れ、思いっきり後ろに荷重をかけて勢いをつけていたので、手もはずれて落下。乗越のところにハーケンが打ってありそこにかけたランナーに救われました。幸い怪我もなく、落下した岩の側壁を登り返し復帰。慎重にフォール箇所をクリアし、その後は5mくらいのナイフリッジを超えて終了点に到着。

写真は先行の3人パーティのトップが2Pの核心を超えたところ。

終了点としてた場所は斜面で前パーティが待機していたので、立木でビレイして後続を迎えます。狭いので縦列で各自が立木でセルフ確保します。

3Pはほぼ雪稜歩きです。サギダルの頭の岩でビレイし後続を迎えました。

傾斜はあるが雪もあって快適に登れる
いい景色とナイス笑顔!

 全員が登頂した時間が12時を回っており、天気も曇天になってきたので、記念撮影をして早めに降りることに決定。残念でしたが、宝剣は次の宿題となりました。

宿題となった宝剣もバックに
檜尾岳方面をバックに。このルートも行ってみたい。

 極楽平の手前からトラバース気味に下りはじめます。雪は少し重くツボ足跡に足をとられつつもサクサク下っていきます。振り返るとガスが追ってきて真っ白な背景になっていました。

振り返ると真っ白

ロープウェイを待つ間に信州リンゴスフレをいただき、入浴後、さらに明治亭のソースカツ丼をたいらげて、最後は大満足のグルメツアーになりました。

南アルプスを眺めながら映えなスフレをいただく

インシデントレベルのトラブルがありましたが、無事に山行を終えられてよかったです。次回宝剣に向けて精進したいと思います。ありがとうございました。

ジョウゴ沢偵察と阿弥陀岳北稜(個人山行)

T橋(リーダー、記)、Otti(会員外)  天気晴れ 風なし 

29日13:00発 13:30F1 13:50F2 14:10抜け口 14:50懸垂開始 15:10F2 16:00終了

30日6:30発、7:10阿弥陀岳分岐 8:00ジャンクションピーク 8:30第一岩峰8:30 待ち30分 9:20第二岩峰 待ち10分 10:10阿弥陀山頂 10:50中岳コル 11:00阿弥陀分岐 11:10行者小屋11:40赤岳鉱泉

年末赤岳鉱泉泊で行ってきました。会のメンバーとは調整がつかなかったので、友人と楽しんできました。初日は諸事情で午後1時頃に鉱泉を出発してジョウゴ沢に向かいました。アプローチは雪がないので右岸をふつうに歩いていきます。F1は日当たりも良いため、ポタポタと水が滴っています。

F1。右側をフリーで上がりました。

F1左側は3人パーティが講習を始めたので右側をフリーであがってF2へ向かうと、F2の手前の左側の2本のルンゼがしっかり氷結しています。

F2。右はとても薄く水が流れています。
F2手前にある左側のルンゼ
支尾根から見えた登ってきたルンゼ
もう一つ手前のルンゼに出て懸垂でおりる

F2も同じようにポタポタで先行が1組あり、登れるラインも微妙だったので、ルンゼで遊ぶことにしました。下から見ると上部が立ってそうに見えたので、階段状になっているナメ滝をフリーで少し上がってみるとどこまでも階段ナメです。気が付くと上に抜けていました。支尾根をひとつ超え、藪をトラバースして、足場の悪い岩場を少し降りて、もう一本のルンゼから懸垂でおりました。夕飯まで時間が少しあったので誰もいなくなったF2を1本ずつ登って鉱泉にもどりました。

鉱泉では、退会したSさんとMさんのお二人とバッタリ。久しぶりにワイワイして一緒に飲みました。

翌朝、不要なアイスアックスや縦爪アイゼンは鉱泉にデポして阿弥陀岳北稜に出発。前日濡れたロープが乾いておらず重い。雪はとても少なく、トレースもしっかりあります。夏道から北稜の尾根にあがりジャンクションピークにでます。そこから急な雪渓・・のはずですが、草付きのような状態でした。第一岩峰までノーロープで行きましたが、メンバーによっては雪渓(草付き)もロープ確保が必要です。

北陵を俯瞰。ここから雪稜の急登のはずが雪無さすぎで草つきの登攀になる
草つきを上がり切った所、このすぐ先が第一岩峰

先行パーティ二組いたので少し待ちがありましたが、寒くなかったので快晴の景色を堪能できてしまいました。

ハーケンとペツルがうってありました
富士山🗻が良く見えて気持ち良いです
ナイフリッジも雪がないので少し歩きづらい
山頂も雪がぜーんぜんありません。

山頂からはお馴染みの360度パノラマでした。中岳コルまでの下山道は一部凍っているところもあり、北陵より緊張しました。雪がなく雪崩れる心配のない中岳沢で一気に行者小屋までもどって赤岳鉱泉で荷物を回収して駐車場に向かいました。トレースあり、お天気も良く楽ちんに楽しめましたが、雪無さすぎですね。

黒岩と相馬岳北陵(会員山行)

天気両日ともに晴れ 風弱い

メンバー Tハシ(L、記)、Aキ(装備)、Iムラ(食)

11月最後の週末はグンマちゃんのお膝元でフリーとバリエーションを楽しんできました。25日は黒岩、26日は妙義山域の相馬岳北陵です。

25日黒岩。榛東のセブンに8時半に集合して榛名山黒岩に向かいます。お天気は良い予想でしたが、風が強くてフリーができない場合に備えてアイゼントレの準備していきましたが、杞憂に終わりました。

南面の練習岩で一本ずつ登って、「チェス5.10a」がある東面へ移動。先行者がいたので、「あの日に帰りたい5.8」を登って待ちます。東面は岩が冷たくて手が痛くて痺れます。私はカンテを上る時に手を滑らせて、落ちて振られた時に小指を切ってしまいました。「チェス」はムーブの正解をだすまでが核心なようで、初見RP狙いのAキさんは、なかなかムーブの正解が出せず、めちゃくちゃ粘っていましたが、手も冷たいわ、痛いわでかなり力を吸われてしまいRPならず。IムラさんにTPを張ってもらい、ムーブの正解を教えたもらっても私はリーチが足りず、ヒーヒーでした。その後「夏子5.8」「西陵Ⅳ」をそれぞれ登りました。「西陵」はバツがつけられた浮石が数個ありますが、カンテ沿いで易しく気持ち良い高度感を楽しめました。

最後に前回課題だった大スラブ右ルートにトライするも、陽が落ちて寒くなり、時間切れとなりました。その後、スーパーで食材購入して、裏妙義の国民宿舎の駐車場へ移動しテントでIムラさんの仕込んだ鍋とそれぞれの手作りおつまみで宴会して就寝。食べるのに夢中でご馳走の写真取り忘れました。。

26日相馬岳北陵

6:30取り付き-7:40 P2辺り-8:35 P6-9:30 P7-10:00 P11-11:20 P12-11:55 仙人窟-12:50 相馬岳山頂-14:00 覗き窓-14:45 旧国民宿舎

4時半起床、朝食は昨日の鍋の出汁でうどんです。たっぷり食べて6時過ぎに、車で取り付きまで移動。取り付きは木にリボンがあり明瞭。尾根末端から急登です。尾根つたいに所々ピンクテープがあります。P2が見えるP1あたりまで尾根沿いでわかりやすいです。

朝日を浴びる丁須の頭や紅葉に癒されながら、ふくらはぎに効くきっつい傾斜を登ります。

P2と思われる場所を下った後、左方向は奥まで岩壁が続いていて、越えられるところが見たらず、少し西よりに戻り越えられそうな高さの岩を乗越して尾根に戻りました。そこからは妙義らしいキレッキレのキレットを3ヶ所通過。3番目はP5-6のキレットですぐにP6の下に出ます。

P7のキレットへ懸垂で降りると先行パーティーがいました。P7は岩がデコボコしていてホールドには困りませんが、ポロリしそうであまり信用できません。少し待ってからAキさんがリードで行きます。2番手は私がタイブロックで、3番手はIムラさんがフォローで登ります。上がり切る手前は土壁で少し悪く、一つだけペツルが打ってありました。Aキさんが登った後、先行パーティと盛り上がっている声がしましたが、なんと知り合いの無名山塾の方々でした。すごい偶然です。

P7から細いリッジのアップダウンを30分くらい歩くとP11に出ます。ピークに出るたびに紅葉と妙義の景観におぉ~となり写真を撮りがちで同じような写真がフォルダにたまっていきます。P11のピークはさらに日当たりも良く、広くて居心地がよいです。ここでも、無名山塾の方々と楽しく談笑しながら待ちます。でも、P12の取り付きに懸垂で降りてしまうと日陰になってしまい寒くて凍えました。50mロープで足りるラインを先行パーティに教えてもらい懸垂下降しました。

 P12はこのルートの核心です。リードはAキさんが行きます。傾斜のきつい土壁の後、クラックの入った高さのある岩が核心。カムを決めて難なくクリア。さすがです。タイブロックでの2番手はIムラさんと交代して、私は最後に安全にロープを結んでフォローで登らせてもらいます。レイバック気味にすると行けそうだけど、足が遠くて怖いので鎖でA0して登りました。核心のところにスリングが二本残っていて回収してから登ったけど、もしやA0もしくは足掛かり用に残してくれたものだった?メンバーの優しさに気づかなかった。。。鎖は細い立木の根本に巻いてありました。こわ〜。P12からの下降は細いリッジを降りて、悪いトラバースを少しすると懸垂ポイントがあり、そこから懸垂しました。踏み跡もありましたが、懸垂が安全だと思いました。懸垂のあとも落ち葉に埋もれた細い箇所をトラバースします。アーチ状になった仙人窟の上にでて、ハサミ岩の基部の下を通って、相馬岳山頂に向かいます。

相馬岳からの下降も油断できません。急なザレタ斜面や長い鎖場をクリアして1時間ほどで覗き穴に到着。覗き窓から歩いてきた北陵が望めます。良くあんなとこ歩いたなとか思います。覗き窓のところは、すごいバランスで岩がルーフになっています。崩れたら間違いなく下敷きで即死。。とか恐ろしいことを想像しながら休憩。その後も岩を登ったり降りたりしながら、標高を下げ無事に国民宿舎に戻ってきました。

帰りに前回、木戸岩に来た時に購入出来なかった、下仁田ネギ直売所でラス1のネギをゲット。思ったよりお高くてびっくり。道の駅妙義でお決まりになりつつある、椎茸もゲットし解散となりました。

噂に違わない、ピリッとした楽しいルートでした。クライミング技術だけではなく、悪場を安全に通過するハートと技術が必要なバリエーションルートでした。パーティメンバーに感謝します。ありがとうございました。

北岳 バットレス4尾根主稜

日程      2023年9月15日(金)~16日(土)
メンバー   Iさん(L)、A(記録)

Iさんのお誘いで盆休みに計画したものの、台風の接近で延期となった北岳バットレス。
聞けば土日の込み具合はかなりのようで、それを避けるために3連休の前日からの計画となりました。

今回も気になるのは天気。9月とは思えない夏山の気候が続いており、いずれの日も午後は不安定。とはいえ、そこまで激しくは崩れないだろうということで、とにかく行ってみることに。

■Day 1(芦安→広河原→白根御池小屋<テント泊・小屋食>)
早朝6時、Iさんの車で芦安駐車場に到着。
7時の乗り合いタクシーに乗車し、広河原に到着。

キレイに整備された広河原山荘に驚く。考えてみれば、私が前回ここに来たのは10年以上前。一般路を利用して広河原から白根三山を経て奈良田に至る行程でした。
そのときに「いつかは」と思ったバットレスに挑戦する日がついにやって来たのだと感慨もひとしおです。

通常のテント泊装備+お酒にクライミングギア(どれくらい必要かわからなかったので、いつもより多い・・)の重さも加わって、ザックはなかなかの重量に膨れ上がる。前回こんなにしんどかったかな・・と思いつつ、ぐいぐい進むIリーダーの後を続く。やっぱり少しペースは速めだったようで、予定よりも早い2時間弱で小屋に到着。テントを広げたのちに昼食を済ませて、翌日の下見に向かう。

いよいよスタート。吊り橋効果もあって?ドキドキ。


先述のとおり、明日は午後の天候の崩れが気になる。4尾根は非常に人気のルートでもあり、渋滞回避のためには是非とも当日1番乗りを果たしたいところ。
4尾根にたどり着くルートは複数あるが、Iリーダーの読みでは「第5尾根からアプローチするルートが最近は一般的なので、他のパーティーがあまり入らないBガリー大滝からであれば、早出は前提ながらも順調にいけば一番乗りできるだろう」とのことで、今回はBガリーを詰めることに。

途中、錯綜する踏み跡に若干と惑わされながらも、特に問題なく大滝まで到着。翌日使用するギア類をデポして小屋に戻る。

初日はこれで日程終了。おいしいビールで乾杯し、小屋の食事(と地酒!)を楽しんでテントに戻る。ウトウトしたころに雨音で目が覚めるも、パラリと降る程度ですみ一安心でした。

Day 2 (白根御池小屋→バットレス→北岳→広河原→芦安)

朝は2時に起床。小屋が用意してくれたお弁当をいただき、予定よりも早く2:40に出発。

満天の星空のもと、Bガリーへと向かいます。暗い中での行動でしたが、下見を行っていたおかげで、ほぼ迷いなく取り付きに到着。装備などを整えつつ朝日を待ちます。

あたりに日が差し始め、いよいよ登攀開始。


日の出とともに登攀開始。大滝はIさん→Aのツルベで2ピッチ切ったところで草付きに向かう明瞭な踏み跡を発見。そちらを経由してCガリーに到着。ヒドゥンスラブと横断バンドの選択肢の中から、スピード重視で後者を選択。途中トポ図にある2ピッチを経由して第4尾根取付きに到着。

お待ちかね。こちらが4尾根の取付き。クラックがすこし難しい。

ルート選択と早出の効果もあって4尾根には誰の姿もない。どうやら1番乗りだ!

Iさんからは1ピッチ目のリードを譲っていただき感謝。ツルっとしたクラックに少し手間取りつつも何とか無事に終了点に到着。見渡すとまさに絶景。雲海に富士。

ここに来たものにしか見ることができない景色だ。

その後はさくさくとツルベで進み、ついに噂のマッチ箱に到達。懸垂したのちに枯れ木のテラスを目指す。

マッチ箱と登攀中のIさん。すごい高度感だ。

枯れ木のテラス付近は大崩落のせいでかなり高度感のあるナイフリッジ。下を覗いてゾゾーっと肝を冷やしながら、最終ピッチの核心部「城塞ハング」へ。

ここもIさんのはからいで、私がリードさせていただく。前傾しているだけでなく、前日の雨のせいか微妙にしっとりとしていて嫌な感じでしたが、たくさんあるハーケンとカムを駆使して安全確保。Iさんのアドバイスに従って、足に荷重を逃がしながらなんとかクリア。

おかげさまで、はじめてのバットレスは無事に登りきることができました。(が、セカンド引き上げの際に痛恨のロープトラブル・・・Iさん、助けてくれてありがとうございました)

その後の詰めは20分程度。頂上で記念撮影した後は下山開始。さすが3連休初日というだけあって、登山者が多いこと多いこと。広河原の最終バスに間に合うか、すこし心配しましたが何とか無事に下山することができました。

山頂で記念撮影!(個人情報保護のため画像処理をしています)
ピークではIさんの知り合いにばったり遭遇。偶然ってすごい。

以上、快晴の北岳バットレスでした。ご一緒いただいたIさん、ありがとうございました!!
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<記録>
Day 1;2023年9月15日(金曜日)
 07:00 芦安駐車場
 07:50 広河原
 09:40 白根御池小屋
 12:30 Bガリー大滝
 14:00 白根御池小屋

Day 2;2023年9月16日(土曜日)
 02:45 白根御池小屋
 04:45 Bガリー大滝
 07:30 4尾根主稜取付き
 11:40 北岳山頂
 13:40 白根御池小屋(テント撤収)
 16:10 広河原

<備考>
なお、下山後に立ち寄ったトンカツ屋さん、量も味も最高でした。
ライス&キャベツもしっかりお代わりしてばっちり栄養補給。2日間の消費カロリー分くらいは摂取できたと思います。
とんかつ屋 一力