塩見岳(会員山行)

日時:2024年12月14日(土)~2024年12月15日(日)

メンバー:Y内さん(L)、N山さん(装備)、U田(SL・記録)

1日目:9:50 鳥倉第三駐車場 - 14:00三伏峠小屋 -15:30 本谷山 - 16:00 TS(P2,600)

2日目:6:00 TS - 7:15 塩見小屋 - 8:45 塩見岳 - 10:00 塩見小屋 - 14:15三伏峠小屋 - 17:30 鳥倉第三駐車場

合宿に向けた訓練山行として、岩稜歩きもできる塩見岳へ一泊二日で行ってきました。

9時過ぎに鳥倉第三駐車場に到着。駐車場には結構な台数の車が止まっていて、皆物好きだね~と感心しながらスタートします。(我々もでは……?)

しばらく林道歩きをして鳥倉登山口から入山。久しぶりの冬山テント泊装備の重みが背中にずしっときますが、それよりも半年ぶりの雪にわくわくして初日の足取りは軽かったです。

午後13時頃、三伏峠小屋に到着。気温ががくっと下がってきて、動きを止めるとあっという間に指先が痛くなる寒さ。防寒対策をしていなかった携帯はこの辺りで逝ってしまいました。

バッテリーを取り出すことも億劫になるような寒さの中、三伏山を超え、本谷山まで。本谷山山頂は広くてテント張りやすそう!と思いましたが、風が通るとのことで不可。

結局そこから少しおりて、2,600mあたりの少し尾根が広くなっているところで幕営しました。

テントを設営した後は、樹林の間からちらちら見える塩見岳が気になっていたため、視界が開けたところを探して散歩へ出かけます。初めて全容が見えた塩見岳の立派な山体に感嘆しました!

夕日に照らされて輝いている塩見岳。
反対側には真っ白になった仙丈と甲斐駒。
満月で月明りがきれいな夜でした

2日目、朝起きると小雪が舞っていましたが、予定通り6時前にテントを出発。進むにつれ雪はどんどん深くなり、もふもふの新雪を楽しみながらまずは塩見小屋を目指します。

塩見小屋にはテントが数張り、意外と風もなく快適そうでした。ここで装備を最終状態に整えて、いよいよ山頂アタックです。(この時点で風の音がそこまで聞こえなかったため、甘めの防寒で出発してしまい後ほど大後悔します……。)

ガスったり晴れたりを繰り返す塩見山頂。

久しぶりのアイゼンでの岩稜帯、歩き方忘れていたらどうしようと内心心配していましたが、先を歩くN山さんの足元をよく見ながら、前爪を引っかけ引っかけクリア。昨シーズンに皆さんにたくさん歩き方を教えていただいておかげで、体が覚えていました。

岩稜帯を終え遮る物がなくなると、すごい風!ビシビシ飛んでくる雪が顔に当たって、とにかく痛い。久しぶりの厳冬期の洗礼を受けながらなんとか登頂。

強風で集合写真などは撮れるはずもなく、少しだけ山頂からの景色を満喫した後は、そそくさと下山しました。

テントまで戻り、あとは下りるだけと思いましたが、ここからが大変。小ピーク(と言いつつ標高2,600mもある)2つを挟むため、登り返しが多い!最後まで淡々と歩くN山さんにペースを引っ張ってもらい、ふらふらになって駐車場まで戻りました。入会して1年ちょい経ちますが、会の山行では過去一体力的につらい山行でした……(なお半月後の剱で過去一つらいはあっという間に更新されました)。

最後の林道歩きは最終的にヘッデンゴールになりました。

冷えきった身体を温めるために、下山後は松川IC近くのまつかわ温泉清流苑に直行。

脱衣所の鏡で顔をみてびっくり、頬が茶色くなっている……。軽度でしたが初の顔面凍傷です。落ち込みながらお風呂から上がると、N山さんもY内さんも黒いシミを拵えていたのでちょっと安心しました。次回からはきちんとバラクラバ着用します、反省。

久しぶりの雪山はじめがテント泊で3,000m峰となかなかに過酷でしたが、鈍った身体をたたき起こすことができ、また懸念していたアイゼン歩行の確認もでき、よいシーズンインを迎えることができました。N山さんY内さん、ありがとうございました!!

広河原右俣本流→右俣左ルンゼ迷入(会員山行)

N山(L)、K村、T橋  曇りのち雪

7:30舟山十字路〜8:20二俣−9:25大岩右俣分岐〜10:25クリスマスルンゼ〜11:40ルート変更決定〜14:20大岩右俣分岐〜15:55駐車場

今年1月、右俣本流を詰めて南稜に上がる予定がラッセル敗退。そのリベンジ山行にNさんから声をかけてもらい、前回と同じメンバーでのリベンジチャレンジ。結果は、今回も予定ルートには行けなかった。

今年1月、右俣本流を詰めて南稜に上がる予定がラッセル敗退。そのリベンジ山行にNさんから声をかけてもらい、前回と同じメンバーでのリベンジチャレンジ。結果は、今回も予定ルートには行けなかった。

アルパインルート(廣瀬氏著)より引用。オレンジのラインのとこがおそらく前回のルート。

前回はクリスマスルンゼからの二俣を右に行き過ぎてしまった。おそらく雪で埋まっていて行けそうもなかったのだと思われる。右ルンゼなるところを抜けたらしい。

前回と今回のルートの間にある本流に行きたかったの。

今回はそれを教訓に全員が「クリスマスルンゼを過ぎたら左」と思っていた。その思い込みが災いした。ガイド本にはナメ滝登りが存分に楽しめるとあるが、行けば行くほど急峻な草付きになり、氷も無くなった。

クリスマスルンゼ。上部は薄いが登った後あり。
わかりづらいが登ってきたルンゼ。氷はない。ここからルート変更。手前の雪のところは上がりきったところでロープの左でK村さんがビレイをしている。

登攀中止を決めたが、ルンゼ内は支点が届く範囲になく懸垂で降りることはできない。地図とGPSを見ながら抜けられそうな所を探す。2261m地点がある尾根にあがって、右俣の分岐まで戻る作戦とした。だけど、なかなか目指す尾根に上がれない。2万5千の地図には載りきれていない支尾根が多く、登ってトラバースしてを繰り返す。やっと尾根に乗ったと思って、進むも気づくと尾根からずれて谷に向かっていたり。地形とGPSを見ながらなんとか行けそうな所を探す。途中、崖の上にある尾根に戻れなくなり、沢に降りたところが本谷であった。凍ってはいなかったため、岸沿いを進み予定していた分岐に戻ることができた。

尾根に向かって登るN山さん

本谷。この先に⚪︎ルンゼとかがある。ここを降りて無事に分岐に戻れた

来たルートを戻り、16時少し前に駐車場に到着。小淵沢の延命の湯で暖まり、食事をしながら反省会。思い出してみれば、クリスマスルンゼを右に見ながら、左支流に向かう時に右の支流にキレイなブルーアイスのナメ滝があったのを私は見ている。左という思い込みが、見たものすら打ち消してしまうことを改めて体感した。分岐での地図の確認は大切ということを再認識した。

なんだか、探検みたいな山行だったが、NさんとKさんはとても満足気だ。ダンディ世代の男性2人が少年のようにニコニコして「また宿題になっちゃったよ」とか言っている。まさか、来年も行くのか?しょうがない、来年もお付き合いします。

子持山獅子岩右ルート

日程  2024年11月30日
メンバー I村さん(L)、A木(SL/記録)

天気も良いし、マルチにでも行きますか!
ということで、近い&南向きの獅子岩に行ってきました。
前回登ったのはちょうど2年前、左右あるうちの左ルート。もはやすごい昔のような気もします。
すこしは成長できたのだろうか。

細い山道を進んで駐車場へ向かう途中、なにやら車を止めるように指示する男性が1名。
「今日はどこいくの?このルート知ってる?」
そう言いながらおもむろに地形図を示してくる。どうやらハイカー向けにお勧めルートを教えてくれる親切な方のようだ。
「いやーすみません、我々、獅子岩なんですよ」と申し訳なく伝えると
「あーー、クライミングね!
 じゃあこっちのルートをオススメ!獅子岩をバッチリ見ながらアプローチできるよ!」
と満面の笑みで地形図に赤く線を付けたルートを勧めてくる。
どうやら通常の沢沿いに詰めるルートではなく、途中から尾根筋を辿るルートが良いのだそう。

そんなやり取りのあと、装備を整えて出発。
例の男性が示してくれた分岐あたりに差し掛かると・・確かに尾根に向かう明瞭な踏み跡がある。
これ、変な道に誘い込む罠だったり・・と心配しつつも、素直にそのルートを辿ってみることとした。

行ってみたら、お勧めどおり。なかなかの獅子岩ビューぶり。
すでに岩には数パーティーが左ルートに取付いている模様も見える。「結構混んでるから、やっぱり右ルートで正解でしたね・・」などと話しながら取付きに至る。

尾根上の展望スポットから。立派な獅子ぶりですな

今回は奇数ピッチをI村さん、偶数をA木が担当。
やはり初見ということもあって、お互いそれなりに苦労する場面がありましたが、何とか完登。
最終のおまけピッチは通常のルートの右側、フェイスに走ったクラックを利用するルートにトライ。前回来たときは「こんなとこ無理!」と思っていましたが、何とかリードでクリア。
ちょびっとだけ2年間の成長を感じることができました。

たしか4ピッチ目。この後、スタンスのないトラバースがこのピッチのアクセントになっている

下山後は・・・
全国のモツ煮ファンにとっての聖地巡礼。
群馬のソウルフード「永井食堂」でモツ煮定食を満喫。
小ライスのとんでもないボリュームに驚きつつもバッチリ完食してきました。

聖地巡礼する信者の列。もちろん我々もこの後に続きます。(ちなみに肝心のモツ煮定食の写真は撮り忘れました。) #モツ煮は飲み物

以上、初冬のクライミングレポートでした。I村リーダー、ありがとうございました!!
=おわり=

立山三山・龍王岳東尾根(会員山行)

メンバー:Yさん(L)、Kさん(SL)Nさん(装備)、H(記録)
日程:2024年11月24日(日)~25日(月)

【1日目】
 ターミナル8:00~室堂10:00~雄山12:20~雷鳥荘16:20

富士山は最も遅い初冠雪。立山も雪が降ったという情報は入っていたが、軽アイゼンでも登れるくらいかもしれない・・・?!富山県の条例に適合させるために、登山届や装備(ビーコン、スコップ、プローブ)を持ち、扇沢に向かう。

大町に到着すると山々の間から真っ白に雪が積もった山がちらり👀✨

うわぁああ~~雪山だ!と心が躍りながら立山黒部アルペンルートへ。(2024.11.30まで)電気バス、ケーブルカー、ロープウェイ、トロリーバスを乗り継いで室堂へ。往復チケットなので無くさないようにどこにしまったか何回も確認(笑)

室堂に到着するとそこはもう・・・白銀の冬山

テンション爆上がり!『俺たちの季節が来た~~~!!!』と血が騒ぎます。

一ノ越まで行ってから、1日目に龍王岳に登るか周回にするか判断するということで歩き出し。にしても本当に綺麗。雲海も見れ、雲の間から見える真っ白な鹿島槍はかっこよく、エベレストのよう(笑)

雪のギュっギュっと締まる音。

見渡せば360度山。

年末合宿で行きたいと考えている剣岳や八ヶ岳も。Yさんが登ろうと考えていた剣岳の早月尾根も見え、下見バッチリです!早くも次はどこにいこうか~とワクワク。

ベテランのNさんもKさんもカメラのシャッターが止まりませんでした!

雄山頂上

周回コースの道はなかなか歩きずらくハード。雪はあるものの、締まってないためズボズボと抜け、雪の下には岩があり、ガリっとアイゼンがあたり、バランスが崩れる。そんな中でもNさんはハイペースでどんどん進んでいきます。経験値の違いを身に染みて感じます。Nさんの身体の組織はどうなっているのだろう・・・

動物の足跡を参考にするとルートが見えてくるよ!と教えていただき少しだけHも先頭へ。晴れているからできることで、これが雪が降っていたり風があると厳しいな…と。そしてすぐ先頭をKさんへバトンタッチ。バックカントリーの滑った後がありますが、トレースはあるようなないような・・・あまりにも景色がきれいで歩くのに夢中になり、軽食をあまりとらずに進んだため少しバテぎみ。

ようやく野営場のテントが見え、近くの川を渡り、雷鳥荘が見えてきました!あと少し~~!!の雷鳥荘までの登り返しがキツイ💦前に進んでいるのか?と心配になるくらい足が重い。途中でのエネルギーをとる大切さを感じました。

小屋は温かく快適。天然温泉付きで夜ご飯はお代わり自由。この快適さに慣れてしまうとテント泊には戻れなさそう。明日が小屋締め。最後に美味しいご飯をごちそうさまでした。

【2日目】
 雷鳥荘7:10~8:10~取付9:00~龍王岳13:15~デポ14:10~ターミナル15:00

6:30からの朝食に間に合うように起床。コーヒーを飲みながら早朝MT。朝食はバイキング形式だったため、昨日の反省を生かし、たくさん食べてシャリバテにならないよう準備万端👍

今日の天気も最高!

荷物が重かったため、立山室堂山荘の近くにデポ。

雪を少し掘って、ツェルトの中に荷物を入れて、少し埋める。なるほど…こうやって置けばよいのか💡荷物がと~~~っても軽くなりました!!

一ノ越を越えると見えてきました龍王岳。

これを登るのか、登れるのか!?私。

オンタイムで取付。

大きな岩壁の手前でロープを結び、登攀開始。

事前にネットで見てはいたものの、実際に見るとドキドキ。アイゼンを付けたまま登れるか!

Hに最初の難関。アドレナリン全開😃

一度ヒヤッとするところもありましたが徐々に足をかけてからの重心のもっていきかたを感覚でつかみ、楽しさ全開👍

雪があるので右にトラバースすると簡単に登れそうでしたが、そっちだとつまらなさそうだから左側からいこう!ということで難しい道へ。

途中、簡単そうなところでリードもやらせていただき、こんな経験させていただけるなんて…光栄すぎます。

先輩方に見守られながら腰がらみでビレイ。

首のところだと何かあった時におさえられなく、首ごといってしまう。安定したところに座ってやると〇

夢中になって登りましたが、10ピッチぐらい。ロープを使って安全に登りました。私がいなかったらみなさんスタスタと時間をかけずに登り切ってしまうのだろうな・・・時間をとってくださって感謝です。

支点をとるときに岩の間に入れたり、雪に埋まっているハイマツを使ったり、リードで登ってビレイをするときに時間がかかりすぎてしまうので、安全環付きカラビナにロープを通して引き上げるなど実践でしか学べないことがたくさんありました。ランニングをとらなかったため、ロープが岩に絡まってしまい、Kさんに降りてもらい迷惑をおかけしました。今回は、降りることができましたが、厳しいところだったら?1ミスが命取りになることもあるということも考えてもっと知識も経験を積んでいきたいと思います。

ロープワークも復習していましたが、いざとなるとあれ?とやり直しをしたりしていたので、正確にスピードよくできるようにたくさんロープに触っていきます!!

辺りを見渡せば絶景✨🏔

無事に登頂

ベテランの先輩方に連れて行っていただき、天気も味方をしてくれ、楽しいアルパインデビューをさせていただきました。ラッセルできる体力、ルーファイ、天気について、クライミング技術、自己管理能力と学ぶべきことはたくさんありますが、実力をつけていろんなところに安心して挑戦できるようにしたい!と思います。

こんな山行をしてしまったら、もう沼です。(笑)

帰りたくない・・・徐々に明日仕事・・・?という現実に戻されながら最後の最後まで最高の天気で最高の山行ができたことに感謝してロープウェイへ。

次はどこに登ろうかな・・・

薬師の湯で温泉に入り、近くのお蕎麦屋さんでお蕎麦と馬刺しと鮎の塩焼きセットをペロリ。

とても学びのある超~超~超~最高の山行、予約から申請等もありがとうございました。

(※どの写真も良すぎて載せきれませんでした)

戸隠山 (会員山行)

日程:2024年11月17日
場所:戸隠山
メンバー:N山(L) Y代

【行程】
8:30 キャンプ場前駐車場→9:00 戸隠神社奥社入口→9:30 奥社参拝→9:50 登山口→12:00 八方睨→ 戸隠山→12:40 九頭龍山→13:35 一不動避難小屋→15:20 キャンプ場前駐車場

積雪期の戸隠山を登るために今回下見に同行させていただきました。戸隠山は初めて「蟻の塔渡り」は有名でバリエショーンに富んでいて来てみたかった山です。

キャンプ場前駐車場(無料)に車を停めて、戸隠神社奥社入口まで歩きます。

戸隠神社は霊山戸隠山のふもとにあり、奥社・中社・宝光社・九頭龍社・火之御子社の五社からなっているようです。

大きな杉並木の参道を歩いて奥社へ向かいます。樹齢どのくらいなんだろう?

奥社の先には戸隠山が見えます。うーん楽しみ♪参拝の方達も沢山いらっしゃいました。山に登る格好の方は見当たらない。しっかり参拝してからいざ出発。

午後から天気が悪くなる予報だったので厚手の服をチョイスしたが、登り初めは晴天であつい、あつい

綺麗な青空

飯縄山 写真だとわかりにくいですが、紅葉が綺麗でした。調度良い時期でした。

蟻の塔渡り 何人かの登山者いらっしゃいましたが、皆さん引き返していました。

写真だと迫力が伝わらず残念な感じに…

下るところが少し気持ち悪いね。ってことで折角持ってきたロープを使おうとなりました。

蟻の塔渡り 上からみるとこんな感じです。なかなかのナイフリッジ

蟻の塔渡りを越えると八方睨に到着

戸隠山 1,904M

上からでも奥社の杉並木がしっかりわかります。

九頭龍山 1,883M

空が少しづつ怪しい感じ ポツポツし始まってきました。ここからは完全に下り。ヤバい…ただでさえスベる女なのに…と内心焦り

一不動避難小屋

N山さんは過去に何回か宿泊したことあるそうです。私はちょっと怖いなー(–;)

氷清水

帯岩のトラバース 落ち葉で滑りそうで怖い

鎖場 下りは苦手…

何回か渡渉がありました。

戸隠牧場 牛さんの姿はなく残念。終わりだ~って思ってたのに牧場内広い…なかなか駐車場に着かず

やっとこ駐車場に着いて支度し乗り込むとギリギリセーフ、雨が本格的に降ってきました。レイン使わずに済みました。

高速道路は真っ赤な渋滞。戸隠神告げ温泉で温まった後、老舗の北野家で天ざる蕎麦をとても美味しくいただきました。渋滞も解消されてラッキー

N山さんに無雪期の状態を知ることで積雪期にいかせる知識や雲の見方など教えていただきました。とても学びが多かったです。ありがとうございました。

宇都宮 古賀志 岩登り🧗‍♀️

日程 2024年10月27日

メンバー T橋さん、Y内さん、S方

初めての岩登りに連れて行っていただきました。                  すがすがしい中を20分ほど歩くと、デデんと大っきい岩が現れて、これに登るんだワクッ♪               そしてポスト?を発見! T橋先輩が『ここから出すと魔界に届くんだよ』って教えてくれた。 コエンマのところに届くのかな。。?

無事をお願いしたらさっそく岩登り。T橋さんのリードとYさんのビレイでトップロープを張っていただき、粉屋の娘さんにチャレンジ!  、、あれ?登れない、、つかめない、、泣    結局登れずおろしてもらい、、 ションボリ、ションボリです!!娘さんになれなかった… 続いてさらちゃんに挑戦! こっちは左からなんとか登れました!

それから右フェイスの新人クラックを!新人だから☆ これは楽しく登れました♪

登山?トレラン?のおじさんが連れてきてくれたマムシくん… 初めて見た。こんな柄してるんだ。 森へお帰り。。

その後は左フェイスの奥に移動して、マルチピッチに挑戦!  ロープを2本使って、こうやってやるんだー

高度感もあってドキドキしながら登り、到着して振り返ると、ひょぇ〜 怖〜いけどきれ〜! ここで記念写真をパシャリ☆

帰りはラペルで気をつけながらシュルシュル。2回ほど登りました。

そして最後は左フェイスのウルトラマン?たぶん。 これも登れないかと思ったけど、踏ん張りました!

たくさん登れて、餃子のみんみん食べて帰りました。

帰りの車で、Y先輩の体脂肪率5パーセントの話を聞いて目が飛び出たまま無事帰宅。 次は肉体改造して頑張るぞー!  

初めてづくしの一日でした!ありがとうございました😊

錫杖岳 前衛壁 左方カンテ/注文の多い料理店

日程 2024年10月13日~14日
メンバー I村さん(L)、A木(SL/記録)

暑い、とにかく暑い。
10月も半ばにかかわらず、汗だくになりながら新穂高温泉から幕営予定地に向けて尾根を上がる。地球はどうなってしまってるんだろうか。
環境問題にも思いを馳せながら、私は大変なことに気づいた。
「I村さん、大変です。ビール持ってくるの忘れました!!焼酎しかないです(涙)」

I村さんはいつもの落ち着きでこう言ってくれました。
「大丈夫。私が500ML持ってきたから、分けましょう。乾杯するには十分です」
ほんとうにやさしい人だ。感謝しかない。ひょっとしたら神様なのかもしれないとすら思える。

幕営予定地の錫杖沢出合いまでは急登が続く。
さすがのI村さんも長袖のままでは暑いようで、途中、ザックから取り出した半袖のシャツに着替える。

「あれ?濡れてる・・え?まさか?・・クンクン・・・やべ、、」

I村さんのザックから黒ラベル(500ML缶)が出てくる。見事なピンホールだ。
期待のビールはその半分以上をI村さんのザック内で放出していた。

半泣きになりながら残りのビールを二人で飲み干す。(これはこれで美味しかったです)
今夜の乾杯は焼酎の沢水割に決定した(涙)

幕営地の錫杖沢出合いは、3連休ということもあって満員御礼。
トゲトゲの木に囲まれた比較的平らな場所を確保、荷物をデポして左方カンテに向かう。

=Day1:錫杖岳前衛壁 左方カンテ=

1P目の取付き。いよいよ楽しいナチュプロの世界だ。

取付きにたどり着くと、ちょうど前の3名パーティーが離陸したところだった。
そそくさと準備を進める。
どうやら奇数ピッチが面白いらしい。I村さんのおすすめで私が奇数ピッチのリードを担当することに。

1P Ⅲ 40m(A木)
顕著な草付きの凹角を登る。ここはサクッと。
2P Ⅳ 40m(I村さん)
ガリーの中を詰めてサクッとピナクルに到着。
3P Ⅴ+ 40m(A木)
ピナクルを詰めてフェイスに上がる。そのまま小さなクラックを頼って直上するか、ハーケンのある右に出るかで迷うが、結局クラックをレイバック気味に直上。
クラックを詰めた後は結局右にトラバースするのだが、ややランナウト気味になるので少しいやらしかった。
後で聞いたところ、迷ったポイントでは右に出るのが正規ルートと聞いた。
先行Pに追いついたので、終了点の少し手前でピッチを切る。
4P Ⅳ 25m(I村さん)
湿ったチムニーを詰めて大木テラスに。さらっと登る。
5P Ⅴ 40m(A木)
I村さんの助言。
「正面のクラックを詰めるもよし、フェースを詰めるもよし。好きに行くがよい」とのこと。
クラックを登り始めたが、先行Pが途中の立ち木でピッチを切っていた。お先にどうぞ、とのことで、彼らを避けるため左のフェースに移る。ところどころにあるポケットからカムで支点を取りながら進んで、立派な立ち木でピッチを切った。
6P Ⅱ 10m(I村)
やさしいながらも脆い岩場。先行Pとともに大テラスに出る。
7P Ⅴ+ 40m(A木)
どうやらここがルートの核心部らしい。出だしの1手がちょっと難しい。
ハンガーボルトにプリクリップして挑む。むむ・・I村さんの誘導で、リーチぎりぎりながらもガバ発見。ここを越えれば、あとは楽しく・・と思ったが、終了点直下のスラブを乗り越すのがかなりいやらしかった。無事自分のパートは終了!
終了点のテラスでセカンドのI村さんをビレイしながら、先行Pと会話。どうやら京都からお越しとのこと。諸事情により京都→富山→錫杖と、3連休は大冒険されたようで、楽しくお話させていただきました。
8P Ⅳ+ 50m(I村)
このピッチ、脆いスラブなので省略されることが多いらしい。先行Pは登らずに懸垂で降りることにするとのこと。ビレイしながら我々もそうしようかなと思っていたところ、上から男女ペアが懸垂で降りてきた(彼らも京都から来たらしい)。仮に我々もここで終了とすると3番手になりそうだ。京都ペアの勧めもあって、I村さんが登攀を決意。
はがれそうな細かなホールド、支点は少ない。いやらしさ満点だ。
それでも京都女性の声援を受けながら、グイグイと高度を上げてロープいっぱいまで伸ばしてビレイ解除の声がかかる。
フォローで登った先には開けた空間が。前衛壁のピークを確認した後は、懸垂下降。明日登る予定の「注文の多い料理店」をチラ見しながら北沢に降りて登攀終了。

これが核心ピッチ7Pの取付き。若干ボルダー的なムーブで面白い。

ヘッデンでテン場まで下って、再度適地を探索。あいかわらずI村さんのテン場サーチ能力は素晴らしく、ちょうどよい場所を確保。
焼酎の沢水割でいい感じになりながら明日の予定を確認。連休最終日で高速道路が渋滞するうえ、できれば私が車検に車を持っていきたいという事もあって、4時起床&日の出とともに登攀開始という予定で就寝した。

=Day2:注文の多い料理店=
目が覚める。周りが明るい気がする・・・時計はすでに6時だ。
寝不足のオッサン二人の無理な計画は早くも破綻した。
急いで身支度を整え、アプローチを急ぐ。もう汗だくだ。

こちらが注文の多い料理店。名店の料理は辛めでした。

取付きに到着すると、ちょうど先行3人組が1P目に取り掛かっていた。
「遅いので、1P目の終了点で抜いてください」
とのことで、急いで身支度を整える。
今日はどうやら3P目が核心らしい。志願して私が奇数ピッチを担当させていただいた。

1P Ⅳ  30m(A木)
草付きのフェースを登る。日陰でうすら寒い。取付く時間が早ければ、相当寒かったかもしれないな・・と寝坊を正当化する。大きな草付きテラスのペツルで終了点を切る。
2P 5.8  20m(I村)
草付きテラスから左ナナメ上に伸びるクラックを登る。途中から右のフェースを登るのだが、すこし行き過ぎながらも危なげなく終了点に到達。
3P 5.9  25m(A木)
出だしのハングを越えるところが超絶シビレる。
精神安定剤がわりに大き目のカムを必要以上に打ちながら(途中の残置カムで、ついA0しちゃいました。。)何とか乗り越えた。
ほっとしたのもつかの間、初見ということもあってその後のクラックもまあまあ難しい。
せっかく持ってきたのだからとカムを多めに消費。なんとか終了点にたどり着く。

いつもよりも慎重にセカンドで登ってきたI村さんと時計をみる。
もう結構よい時間だ。核心ピッチも終わったことだし、ここで本日は終了。懸垂で北沢に戻って下山することとなった。

岩場からの下山途中、錫杖岩舎を見学。かなり快適そうだ。住人の方と少しお話。
どうやら岩舎の確保のために連休前から入山、アプローチの刈払いなどもしてくださっていたとのこと。本当にありがたいことだ。
さらにありがたいことに、刈払いの途中でGETしたというマイタケをおすそ分けいただく。
(マイタケは炊き込みご飯で美味しくいただきました。感謝)

岩舎からの眺め。マウンテンビューの最高の宿です。

その後はテン場を撤収して下山。帰路につきました。
結局渋滞はしたのですが、おかげさまで車検の入庫にはギリギリ間に合い、すべて順調に終了することができました。
I村さん、今回もありがとうございます。
また来年、注文の多い料理店に行きましょう!!



木曾駒ケ岳・空木岳縦走(会員山行)

メンバー:N山、I澤(L/記)
日程:2024年10月12日(土)-14日(月)
1日目:12:20千畳敷ロープウェイ上駅-13:30頂上山荘TS(テント設営)13:50-14:10木曽駒ケ岳山頂-14:35頂上山荘TS
2日目:5:45頂上山荘TS-6:20宝剣岳-8:00濁沢大峰-9:00檜尾岳-10:20熊沢岳-11:30東川岳-13:35空木岳-14:25空木岳避難小屋
3日目:5:40空木岳避難小屋-6:30ヨナ沢の頭-7:40マセナギ-10:00池山尾根登山口(駒ケ根高原スキー場駐車場)

10月の三連休はN山さんに中央アルプスに連れて行って頂きました。
もちろん?私I澤は初めて。
今年1月にサギダル尾根、3月に空木岳と、積雪期の会(員)山行で実績のある山なので、まずは夏道を経験させて頂きました。
N山さん、今回もありがとうございました!

【1日目】ガス→晴れ(雲多め)
12:20千畳敷ロープウェイ上駅-13:30頂上山荘TS(テント設営)13:50-14:10木曽駒ケ岳山頂-14:35頂上山荘TS

早朝にN山さん宅に集合し、中央アルプスへ向かいます。
行楽シーズン真っ只中。案の定、中央道の合流点で大渋滞。仕方ないですね(泣)
駒ヶ根高原スキー場駐車場に車を停めて、バスでロープウェイ乗り場へ向かいます。
菅の台駐車場は満車でした。
ロープウェイに乗り込み、千畳敷ロープウェイ上駅到着。時間が遅かったので、登りのロープウェイはハイシーズンにしては空いていました。
駅舎から出ると、目の前にサギダル尾根が。想像していたより急。こんな所、自分に登れるのか…
いつか登れるように修行せねば!

サギダル尾根

千畳敷カールのど真ん中を登っていきます。
積雪期を想定して、雪崩易そうな斜面はどこか、想像しながら登ります。
同じ斜面でも、樹木・植物が残っている部分と、ガレている部分があり、後者は雪崩の影響で表面の樹木等が無くなり、ガレたと想像することができます。
右斜面はそういった部分が所々に見られました。
なんとなく歩くのではなく、積雪期を想定することが大切だということです。

千畳敷カール
カール右斜面の様子。どこが雪崩易そうか考えながら登る。

山頂山荘に到着。紅葉シーズン真っ只中で、既に多くのテントが張られていました。
なんとかスペースを見つけて、テント設営。
空身で木曾駒ケ岳山頂へ。
御嶽山山頂は雲に覆われていましたが、山々を一望できました。

木曾駒ケ岳頂上にて
木曾駒ケ岳頂上より。御嶽山は雲に覆われていた。
木曾駒ケ岳頂上から細尾沢を見下ろす。沢登りできるそう。詰めが楽しそう!

テン場に戻って乾杯。(木曽の地酒・中乗さん、美味かったです!)
日が出ているうちは、外で過ごしていましたが、日が陰ってくると、急に冷え込んできました。
ちなみに、頂上山荘の水場は凍結防止の為、16時以降は利用できないそうです。

夕方の頂上山荘テン場

【2日目】晴れ
5:45頂上山荘TS-6:20宝剣岳-8:00濁沢大峰-9:00檜尾岳-10:20熊沢岳-11:30東川岳-13:35空木岳-14:25空木岳避難小屋

朝起きると、フライシートの内側がパリパリに凍っていた。結構、冷え込みました。
日の出とともに出発。天気は快晴。

頂上山荘の夜明け

宝剣岳-濁沢大峰-檜尾岳-熊沢岳-東川岳と中央アルプスの稜線を楽しむことができました!
ロープウェイで比較的容易にアクセスできる稜線ですが、所々、鎖場があったりと、緊張感もありました。

宝剣岳と宝剣山荘
宝剣岳登頂!
中央アルプスの稜線
鎖場
鎖場

東川岳に近づいてくると、美しい三角錐の空木岳がドンと見えます。
優雅な見た目。さすが「中央アルプスの女王」。
東川岳山頂から下降したコルには、木曾殿山荘があります。
木曽殿山荘の水場(山荘から片道15-20分程)は、この時期でもジャージャー流れていました。

空木岳へ続く稜線

木曽殿山荘から空木岳山頂へ、最後の登り。
一気に山頂へ詰め上がる登りにアドレナリンが出ます!

空木岳山頂へは木曽殿山荘のあるコルから、一気に詰め上がる。

ある程度登ると、大きな岩がゴロゴロしてきて、ちょっとした岩登りになります。
積雪期は、ザイルを使用した方が良いだろうなと思いました。
濡れたテントと水を背負って岩をよじり上がるので、それなりに大変ですが、これも楽しい!

山頂に辿り着くには、大きな岩をいくつも越えなければならない。

いくつか小さいピークを越えて、空木岳登頂。

空木岳山頂にて

空木岳のカールの中を沢伝いに下降し、避難小屋へ向かいます。
この時期でも沢の水はしっかり流れていました。
避難小屋には先行者2名とデポ2名分。トイレ付のまだ新しそうな綺麗な小屋でした。
最終的には10名程になりましたが、詰めれば、16人程は泊まれるのではないでしょうか。
(前日は満員御礼で、床に寝た方もいたそうです。)

空木岳のカール
空木岳避難小屋

【3日目】晴れ
5:40空木岳避難小屋-6:30ヨナ沢の頭-7:40マセナギー10:00池山尾根登山口(駒ケ根高原スキー場駐車場)

日の出とともに避難小屋を出発。やはり朝は冷え込みました。

避難小屋を出発

(カールから麓を見た)左手の池山尾根に上がり、尾根道を進みます。

池山尾根から見た宝剣岳

積雪期は尾根上を真っ直ぐ進むこともできるそうですが、夏道は途中からトラバースを交えながら進みます。(トラバース道は所々、崩れている所もありました。)
迷い尾根を過ぎて、小地獄・大地獄と経由。地獄は痩せ尾根で、積雪期は注意が必要だと思いました。

積雪期はトラバースせず、尾根上を通過することもできる。積雪状況によって、ルート選択したい。

今年3月にN山さん達が幕営したマセナギを通過。マセナギから空木岳山頂は結構距離があるのだなとわかりました。
無事、スキー場駐車場に到着。

帰りは、こまくさの湯で汗を流してから、明治屋駒ヶ根本店で食事をして帰路につきました。
明治屋さんは開店前から20組以上が順番待ちしていました。

明治屋駒ヶ根本店。私は欲張りすぎて超満腹。N山さんは馬刺し握り。

いつか、積雪期の空木岳、中央アルプス縦走に挑戦できるように、引き続き、山行を重ねます。
N山さん、今回も大変お世話になりました!

谷川岳馬蹄形縦走(会員山行)

メンバー:I澤
日程:2024年9月28日(土)-29日(日)
1日目:9:00土合駅-9:20白毛門登山口-12:45白毛門山頂-14:10笠ヶ岳山頂-15:30朝日岳山頂-17:30清水峠白崩避難小屋
2日目:5:30清水峠白崩避難小屋-6:45七ツ小屋山-7:50蓬ヒュッテ-9:10武能岳-11:40茂倉岳-12:15一ノ倉岳-13:35オキの耳-13:50トマの耳-16:45西黒尾根登山口-17:15土合駅

冬の谷川岳は何度も連れて行って頂いていますが、夏道の谷川岳を知らないなんて…ということで、以前からやりたかった馬蹄形縦走にチャレンジしてきました。秋の谷川連峰はどんな山なのか、楽しみです。

【1日目】曇り(雨は時々パラつく程度)
太平洋を低気圧が通過する影響で、今回も天気がコロコロ変わりました。
始発の電車に乗り、土合駅へ。駅前で身支度をして、9時出発。白毛門駐車場には10数台程。私を追い抜いたのは、外国人2人組だけでしたので、最後の入山だったようです。
今年1月、Ⅰ村さんに白毛門に連れて行って頂いた時のことを思い出しながら、「夏道は雪で段差が埋まっていない分、段差が大きいのだなぁ」なんて、当たり前のことを思いながら登りました。
1月に撤退した松ノ木沢ノ頭に近くなると、白毛門を登頂して下山する方々と多くすれ違いました。ほとんどの方が白毛門のピストンだったようです。松ノ木沢ノ頭から先は尾根歩きの後、山頂へ斜度が上がります。雪山だともっと急に感じただろうなと思います。
白毛門登頂。山頂では沢登り2人組が休憩していました。湯檜曽川最奥から朝日岳に詰め上がったとのこと。

土合駅
白毛門登山口
松ノ木沢ノ頭付近から白毛門を望む

続けて、笠ヶ岳、朝日岳と登頂。小ピークを何度も越える必要があり、そろそろ山頂かと思うと、まだまだ~のような感じで、焦らされました。笹が目立つようになり、いかにもクマさんの住処という雰囲気に。
朝日岳を越えると木道が敷かれており、辺りには池塘が現れました。周囲に靄がかかり、幻想的。
日の入り丁度に清水峠の白崩避難小屋に到着。避難小屋が満員だった時の為に、また雨予報だったので、テントを担いで登ったのですが、私を含め2人のみ。とても快適でした。同じくらいの年齢の方で、その方も登山を始めて2年程ということで、登った山や道具の話をして過ごしました。
その方は、道具の軽量化をうまくやっていました。今回の山行のように、出発が遅くなる場合は、荷物を軽量化して、スピードを上げられれば、もう少し早く避難小屋に到着できたと思います。安全登山において軽量化=スピードは、とても重要なことだと感じました。
夜から雨が降り始めました。

笠ヶ岳、朝日岳方面
笠ヶ岳山頂
朝日岳山頂
朝日岳から清水峠への下り。池塘があった。
清水峠白崩避難小屋

【2日目】小雨と風(風は時間が経つにつれ悪化)
日の出に合わせて5:30出発。1日目とは比べ物にならない程の笹薮を進みます。七ツ小屋山を登頂して、高度を下げて、蓬ヒュッテ、武能岳、茂倉岳、一ノ倉岳、オキの耳、トマの耳と続きます。特に、武能岳と茂倉岳の登りが斜度があってきつかったです。小ピークを何度も越えなければならない上、腰丈程の笹薮を掻き分けて進みます。また、10時を過ぎると西風が強くなってきて、気温も下がってきました。幸い、雨は弱かったので良かったです。
一ノ倉岳、谷川岳の縦走路は、所々、鎖場が出てきて、雨で濡れた岩を慎重に登りました。一ノ倉沢はガスに包まれ、何も見えなかったです。残念…

武能岳、茂倉岳方面
笹薮を搔き分けて進む
武能岳への稜線
トマの耳。西風が強かった。

下山は西黒尾根です。この頃になると、西風が一層強くなり、早く樹林帯に逃げ込みたい一心でしたが、スラブ状の岩を下りていかなければならず、思うようにスピードが上がりません。3月にN山さんとK村さんに連れてきて頂いた時は、雪に覆われていた為、これほど岩が露出しているとは思いませんでした。ラクダのコブはかなりの斜度があり、且つ、スラブ状で、鎖を使いながら慎重に下りました。岩下りに悪戦苦闘しながらも、樹林帯に到達し、一安心。気の抜けない下山でした。無事、西黒尾根登山口に辿り着き、土合駅に帰着。
天候には恵まれませんでしたが、山深い谷川連峰を味わうことができました。
ありがとうございました!

ザンゲ岩
ツルツルした岩の下降が何カ所もあって神経を使った。
西黒尾根登山口
土合駅

白根三山縦走(会員山行)

メンバー:N山、I澤(L/記)
日程:2024年9月14日(土)-16日(月)
1日目:5:30奈良田(バス乗車)-6:30広河原-8:25白根御池小屋-11:10肩ノ小屋
2日目:5:05肩ノ小屋-5:35北岳-7:10中白根山-8:00間ノ岳-9:45西農鳥岳-10:15農鳥岳-10:55大門沢下降点-13:00大門沢小屋
3日目:5:00大門沢小屋-第一7:30発電所バス停(バス乗車)-7:50奈良田

今回はN山さんに南アルプスは白根三山に連れて行って頂きました。私Ⅰ澤は初・南アルプス。前日まで、槍ヶ岳西稜の岩登りを計画していましたが、雨予報で中止。急遽、N山さんにご提案頂き、白根三山になりました。直前の変更となりご迷惑をお掛けしました。
ご提案・ご計画頂いたN山さん、緊急連絡先をお引受け頂いたK村さん、ありがとうございました!

【1日目】晴れのち曇り
奈良田駐車場は大変混み合うだろうとの見立てから、前日夜に出発し、日付の変わった1時頃に到着。バスの時間まで仮眠を取りました。(N山さん、深夜の運転、本当にありがとうございました。)
朝一番5:30のバスに乗車し、広河原へ。コロナ対策なのか、バスの窓が全開で、冷たい風が吹き込んできて凍えそうになりながら、約1時間バスに揺られました。ブルブル

既に長い列ができていた。始発のバスは5台はあったか。

広河原に着いた頃には、既に明るくなっていました。谷筋の最奥には北岳頂上が見えています。
野呂川に架かる広河原橋を渡って、登山道に入り、谷筋に沿ってゆったりと歩いていきます。早朝の澄んだ空気が気持ち良い。
途中から谷筋を離れ、徐々に斜度が上がってきて、いい感じの登りになります。天気は晴れ。気温が上がって汗ばむ。
白根御池小屋に着く頃には、日影に人が集まる暑さに。白根御池小屋までは樹林帯なので、木陰の中を歩くことができます。

広河原橋
白根御池と北岳

白根御池小屋からは、北岳の稜線に上がる急登となります。序盤は特に斜度がきつく、ガレザレしていて、落石に気を使いました。九十九折の登りです。白根御池小屋より上は、樹木が減り、背丈が低くなるので、木陰はありません。アツイ
稜線に上がると、山々が一望できます。私が当会に入会させて頂いてから連れて行って頂いた仙丈ケ岳、鳳凰三山が見えて、とても嬉しくなりました。

甲斐駒ヶ岳と、遠くに八ヶ岳が見える。
仙丈ケ岳
北岳へ続く稜線
紅葉が始まっていた。

稜線に出てからは、肩ノ小屋まですぐです。雄大な稜線を歩いて行きます。
張り切りすぎたのか、予定より早いお昼前に肩ノ小屋に到着。急いでテントを設営して、初日は贅沢に生ビールで乾杯!寝不足もあり、昼寝をしたりして、時間を過ごしました~。
小屋の水は有料(200円/L)だったので、ケチって往復30分かかる水場へ行きましたが、水はチョロチョロしか流れておらず、先客がいたこともあり、5L汲むのに30分近くかかっただろうか…
それにしてもすごい人で、夕方にはテント場は一杯になりました。若者が多い印象。
午後になると、次第に谷からガスが上がってきて、気温が下がってきました。夜なると雨が降り始めました。予報通り、下り坂。

到着した頃は日も照っていて暑かった。テント左上の換気口からテント内部に雨が滴り落ちてきた。構造の問題なのでしょうか。
手書きのイラストが良い。N山さんと私は違うデザインだったので、一点物ということになるのか。

【2日目】強雨のち、晴れ・曇り・小雨と不安定
2:30に起床して準備を始めましたが、時間が経つにつれ雨脚が強くなっていきました。風もある。
天気予報では明け方にかけて雨が強く降り、その後、雨が弱まり、曇りとなる予報でした。2日目は肩ノ小屋→大門沢小屋で行動時間9時間半を予定していたので、出発を遅らせたとしても7時。それまでに雨脚が弱まらなければ、下山か。リーダーとして判断する必要がありました…
電波は届いていたのでスマホで天気予報を何度も確認しましたが、決めきれない…。「可能であれば行きたい。しかし、いつ風雨が弱まるのかわからない。無理はできない。」と葛藤。リーダーとしてまるで不十分でした。
N山さんから「出発を遅らせる場合は、大門沢小屋までいかず、農鳥小屋までとする案もあるが、農鳥小屋のテン場は稜線上にあって、悪天時は良くない。だから、行くなら大門沢小屋までいきたい。」とご助言。その時の私は、テン場の立地条件まで考えることはできていませんでした。とても勉強になりました。
そうこうしているうちに、4:30頃になって風雨が落ち着いてきました。私たちは前進することにしました。結局、N山さんにご判断頂いた形です。

出発時、撮影した肩ノ小屋テン場。この時、雨は小康状態になっていたが、風は強かった。

5:05肩ノ小屋を出発。岩稜帯を行きます。雨は小康状態ですが、風は強かったです。山の斜面を這うように吹き上がる西風が、バシバシと右半身を叩きます。フードを深くかぶって進みます。
5:35北岳登頂。なんと嬉しいことに、雨は止み、朝焼けまで見ることができました。初めての北岳山頂からの眺めは、贅沢なものでした~。

北岳山頂より。朝焼けと富士山。

中白根山-間ノ岳-西農鳥岳-農鳥岳と続く3,000mを越える稜線は、天空の縦走路と呼ばれるそう。北岳-農鳥岳への縦走路は、基本的に砂礫地と岩稜帯の組み合わせで、歩きやすかったです。雄大な景色を堪能しながら歩きました。
7:10中白根山、8:00間ノ岳と順調に山頂を踏み、農鳥山荘で休憩した後、9:45西農鳥岳、10:15農鳥岳と無事登頂できました。一度に5座も3,000m峰を登頂できるなんて!本当にありがとうございます。

中白根山、間ノ岳へ続く稜線
北岳山荘付近から北岳を振り返る。
北岳山荘
農鳥山荘にあった古いアイゼン。N山さんも持っていたとのこと。
常に西風は強く吹いていました。天候は不安定で、晴れ、ガス、小雨を繰り返していました。
農鳥岳山頂にて
大門沢下降点

農鳥岳を下りて、大門沢下降点に到着。鐘を鳴らして、無事、天空の縦走路を終えたことを山に報告します。大門沢下降点から大門沢小屋へは1,000m以上高度を落としますので、険しい下りが続きます。沢が見えると、やっと傾斜は緩やかになります。雨で岩肌が濡れており、滑らないように注意しました。

見事な房。誰も取らないということは毒キノコ?
大門沢小屋(写真は3日目の早朝に撮影したもの)

2日目も張り切りすぎたのか、予定より1時間以上早い13時頃、大門沢小屋に到着。到着時間からして、このまま下山することもできましたが、今回は「冬山登山でも利用することのある大門沢小屋を一度は利用しておいた方が良いだろう」とのN山さんのお取り計らいで、テン泊することになりました。冬季は避難小屋として開放されているそう(2024年4月20日"白根南嶺(笹山〜広河内岳)会員山行"に記載があります)。勉強になります!
テント設営後は、小屋前のテーブルで乾杯しました。すぐ隣を流れる沢は渓魚釣りで有名だそう。

【3日目】晴れ
3日目は5:00に小屋を出発しました。沢沿いの登山道を歩いていきます。倒木が多く、かわしながら行きます。登山道の整備って本当に大変なんですね。丸太でできた橋を何度か渡りましたが、冒険感があって楽しかったです。その後は、斜面をトラバースする道に変わって、取水口吊り橋に至ります。

取水口吊橋

車止めゲートを通過し、7:30に発電所バス停に到着して時刻表を見ると、数分後にバスが通過する予定になっていた。これはもう運命だ!と、バスに乗車(奈良田駐車場まで5~10分。料金は250円。マイカー規制区間外の為、協力金300円はかからなかった)。バスは満員御礼。皆さん、早いですね~。
7:50頃には奈良田駐車場に到着。女帝の湯は開店前なので、みはらしの丘みたまの湯で入浴しました。高台にある入浴施設で、山々を一望できました。奈良田からは1時間強かかりましたが、行く価値ありです。そのまま、みたまの湯で早めのお昼ご飯も頂きました。馬刺しと鶏もつ煮、おいしかったです!

【振り返り】
私I澤は初めての南アルプス。3,000m峰を5座も登頂出来ましたし、縦走路から見た山々に是非登りたいと、宿題を持ち帰ることができました。
計画段階では、バリエーションルートの勉強として槍ヶ岳西稜を予定しておりましたが、代替案を用意していませんでした。直前に雨予報になったことから、N山さんにお助け頂いた形です。やはり、代替案は用意しておく必要がありますし、用意できるだけの知識・経験を身に着ける必要があります。
また、今回の山行で感じた課題として、リーダーとしての前進・撤退判断があります。2日目の朝、思ったより風雨が強かった為、リーダーとして判断が必要でしたが、結局、決めきれず、N山さんにご判断いただいた形です。これは大きな反省です。自分・メンバーの安全は担保できるのか、天気はどうなるのか、工程を短縮することで出発時間を遅らせられるのか。そして何より、この悪天の中、前進・登頂することで「メンバーに喜んでもらえるのか、達成感を味わってもらえるのか」。
ルーファイ・道選びについても、時折、歩き辛い方を選んで、N山さんに修正して頂くことがありましたので、まだまだです。N山さんにご支援いただきながら、何とか3日間の工程を終えることができました。
まもなく、入会させて頂いてから1年になります。いつまでも連れて行ってもらう立場ではなく、"自立した"会員になるべく活動したいです。
N山さん、今回も様々なご支援・ご指導、本当にありがとうございました!