残雪の会津駒ヶ岳

3月20日 山下、他1名

「暑さ寒さも彼岸まで」とは良く言ったもので例年になく雪の多かったこの冬も3月半ばに入り暖かい日が続いていた。
とにかく雪のある山を今のうちに楽しんでおかねば!残雪期は直ぐそこまで来ているので多少焦りにも似た気持ちに急かされて山深い檜枝岐村へと向かった。
埼玉からだとなかなか遠く東北道を下りてからも延々と走る。

登山口 無雪期はこの先、滝沢口まで車が入れる(こともある)

国道沿いの村営駐車場に停め、雪に埋もれた登山口を登り出す。滝沢登山口まで急傾斜の雪面を喘ぎながら登る。もうこの時点で大汗をかく。
とにかく一直線に高度を稼ぐので何しろきつい。天気は上々、スパッツだけで冬装備はザックの中だ。

冬道はこの先、林道から離れ急斜面を登って行く


視界が開けると山頂に雲をたなびかせた燧ヶ岳がひときわ目を引く。無雪期は池塘をちりばめた稜線も今は雪原となって山頂部へと続いている。実に広々として気分が良い。

春の暖かさに足元の雪も弛む
駒ノ小屋周辺は一面の雪原 夏は高山植物の綺麗な場所だ

夏の印象で気楽に考えていたがここまで結構な登りが続き、想像以上に体力を消耗した。頂上までのあと一息が地味にきつい。
足元を見つめながら機械的に足を運び何とか辿り着いた山頂からは越後や奥会津の山々が居並んでいた。
風が出てきた。明日からは大雨の予報が出ていて、既に西の空には雲が押し寄せている。

燧ヶ岳 山頂部は雲に洗われていた
中門岳方面 巨大な雪庇が見える

下山は弛んだ雪に足を取られながら下るもつい先行者のトレースに引き込まれルートを外してしまいとんでもない斜面をトラバースするハメになってしまった。
ヘロヘロになって駐車場に到着する。それもその筈で標高差が1200メートル以上もある。
しっかりと登り応えのある山行だった。

振り返ると駒ノ小屋が半分埋まっている

駐車場発7:38 登山口7:48 小屋周辺11:18 山頂12:05 駐車場14:57