山のグレーディング調査山行 笠取山(会山行)

日時:2025年6月7日(土)

メンバー:F王寺さん、U田(L、記録)

7:00 作場平登山口 - 8:40笠取小屋 - 9:30 笠取山 - 10:20 水干 - 11:40 中島川口 - 12:20 作場平登山口

6月の会山行はSMSCA創立70周年記念事業、埼玉山のグレーディング』調査のために笠取山へ。笠取山という名前は聞いたことがありましたが、登ったことはなかった山のため、楽しみにしながら当日を迎えました。

早朝埼玉を出発し、国道411号にあるおいらん橋を渡り、左折して作場平登山口へ……と思ったら、土砂崩れのためまさかの通行止め! 細い山道で転回できず後続車も迫っており、道を調べようにも電波がない!

どうしようかと車内でわたわたしましたが、少し走ると若干電波が復活。どうやらその先にも作場平へ通じる道がありそうだと分かり、車を走らせてもらいます。その先にある落合橋で、無事に作場平登山口へ続く道を発見しました。

間違いなく今回の調査の核心でした。

登山口にあった案内

どうやら登山口につけそうだと安心するも束の間、今度は駐車場が満車に近いことに気づきます。F王寺さんの運転テクでどうにか端に車を止めることができ、今度こそ本当に一安心。車を降りると、どうやらそこは第1臨時駐車場とのことが分かり、既に正規の駐車場は満車の状態でした。時刻はまだ7時前。こんなに人気のある山なのかとびっくりしましたが、前に車を止めた方によるとシャクナゲが見ごろとのこと。 また、テント泊装備で出発支度をしている方も多く、テント泊初心者向けとは聞いていたけれどこんなに登山者が多い山だとは予想もしておりませんでした。

正規の駐車場は満車

久しぶりにシャクナゲが見れるかもしれない~とわくわくしながら出発します。登山道は驚くほど整備されており、歩きやすい道が続き、天気は快晴で久しぶりの新緑と青空に癒されます。

間もなくして一休坂分岐となりました。今回グレーディング調査として笠取山からの周回ルートとしましたが、笠取小屋まで登るルートに指定はありませんでした。そのため、どちらを歩いてもよかったのですが、相談して急で下山向きとされる一休坂ルートにします。

どれだけ急なんだろうと思いましたが、登山道自体は広々として歩きやすいまま。……と思いきや、意外とふくらはぎが疲れてきました。広さのせいで分かり辛かったですが、意外と急のようです。

意外と急

笠取小屋につくと、軽トラが止まっている!なんとここまで車両が入れるようです。テン場では小屋番さんがせっせと白線ライン引きをしていました。繁忙期には相当な数のテントが張られるとか。

一休みして再び歩き始めると早々に稜線にでました。開けていて奥多摩の山々の稜線が見え、気持ちがいいです。

ここまでひたすら緩やかな道が続いていましたが、笠取山山頂は方面を見るとやたら急。少し騙された気分になりながら黙々と山頂まで登ります。

山頂からは富士山がすっきりと見えました。しかし実はここは本当の山頂ではないらしく、先に進むます。山頂から先は少し細い尾根歩きが続き、しばらく進むと本当の山頂。

年季が入っている山頂看板
期待していたシャクナゲはほぼ終わっていましたが、周囲には異様なほどツツジが咲いていました。

せっかくなので寄り道をして、多摩川の最初の一滴と言われる水干まで足を延ばしてみました。が、残念ながら水が出ているとことは確認できず!

分岐まで戻り、下山を開始します。道は細くなりましたが、明瞭。今回はクリーン登山も兼ねていたため、落ちているゴミはないか目を光らせながら歩きましたが、驚くほどゴミが見つかりません。整備が行き届いた登山道であることが窺えます。せっかくなのでつづら折りの登山道の途中からショートカットルートを探しながら下りました。

中島台口まで戻ると、あとは舗装路。ここでようやく故意ではなさそうな落とし物やゴミを見つけたので、回収しながら駐車場まで戻りました。

帰りはのめこいの湯へ。お湯もよかったですが、浴室内に仮眠スペースがあったことにびっくり!前日の寝不足もあってかしばらくガチ寝したりしつつ、さっぱりとして帰路につくことができました。

今回グレーディング調査、及びクリーン登山としての笠取山として任務を背負った状態でのとざんでしたが、新緑はきれいで景色もよく、女子(?)2人で思いがけずきゃっきゃしながらのハイキングを楽しむことができました。F王寺さん今回もありがとうございました!

山のグレーディング調査 雲取山(会山行)

メンバー:I村さん(L)、Ⅰ澤(記)
日程:2025年6月7日(土)
天候:曇り⇒晴れ(梅雨入り前の貴重な好天でした)
5:50三峰神社駐車場-7:30霧藻ケ峰-11:05雲取山山頂11:30-14:20霧藻ケ峰休憩舎15:00-16:00三峯神社駐車場

SMSCA創立70周年記念事業『埼玉山のグレーディング』調査に三峯神社駐車場⇔雲取山を歩いてきました。
私自身、雲取山は2回目ですが、三峰神社から歩いたことはなく楽しみな山行でした。
また、後世への遺物たるグレーディング調査に参加できたことは大変貴重な経験であり、また責任を感じての山行でした。

午前3時に集合し、I村さんの運転で三峰神社駐車場へ。
I村さん、運転本当にありがとうございました!
登山者用駐車場には既に何台か車がありました。皆さん早いです。
歩き始めは曇り。ひんやりと感じられる体感でした。
歩き始めると薄っすら汗ばんできて、すぐに半袖に。
炭焼平~霧藻ケ峰~お清平~旧白岩小屋~雲取山荘~雲取山山頂とアップダウンを繰り返しながら徐々に標高を上げていくコース。
標高1,049mの三峰神社駐車場から標高2,017mの雲取山の標高差約1,000mを、片道約10kmかけて登っていきますので、急登はほとんどなかった印象です。

登山中、2頭の鹿と出会った。
山頂はすぐそこ。

【注意を要する箇所】
➀随所にあるトラバース道
 山の斜面に作られたトラバース道。幅は狭い所で60cm程でしょうか。
 余程不注意でなければ踏み外すことはないように思います。
 ただし、すれ違い時や、降雨等により地面が緩んでいる場合には注意して歩きたいです。

➁お清平~前白岩山間の鎖場
 今回のルートで唯一の鎖場。
 鎖は使わずとも登下降可能ですが、雨で濡れている場合などは注意が必要です。

下山はクリーン登山(ゴミ拾い)を実施しながらでした。
廃小屋である『雲取ヒュッテ』と『白岩小屋』にはかつての残置物がありますが、登山道沿いには殆どゴミが落ちておらず非常に綺麗でした。
埼玉県屈指の人気ルートが綺麗だというのは誇らしいです!

距離にして10kmの下山路。ゴミはこれだけしか落ちていなかった。

下山途中、最近改修完了したばかりの霧藻ケ峰休憩舎のご主人にお声掛け頂き、休ませて頂きました。

霧藻ケ峰休憩舎

無知な私が小屋の中で「この香りは何でしょう。ススの匂いですか。」と聞くと、ご主人が「これは檜の匂いだよ」と教えて下さいました。今回の改修でも良い檜材を使っているそう。
皆さんも檜小屋の匂いを嗅ぎに行ってはいかがでしょうか😙
また、ご主人から「三峰神社⇔雲取山ルートは登り一辺倒ではなく、何度もアップダウンを繰り返すから、アルプスに入る前の良いトレーニングになるんだよ。」
「昔は霧藻ケ峰の辺りもスズ竹が生い茂っていたんだけど、何十年かの周期の中で数年前に全て枯れてしまってね。今は雲取山荘の辺りで背の低いやつが生えてきている。あと数年かで霧藻ケ峰の辺りにも復活してくるだろうね。私は若いころは奥秩父の沢登りをやっていたんだけど、どの沢を登っても、最後の詰めはスズ竹の藪漕ぎで大変だったんだ。」
「この辺りにも勿論、熊はいてね。この休憩舎に歩荷するときには熊に『来たぞ~!』って大きな声で知らせながら歩いているんだよ。そうすると、熊の唸り声が聞こえてね。」
「一度、熊と鉢合わせてしまったことがあってね。仲間をかばって熊と睨み合いになって。熊が去った後には、腰を抜かしてしまったよ。」
などなど、大先輩の貴重なお話を聞くことができました。
休憩舎を去る際にゴミ袋を提げている私達を見て、ご主人が「ゴミ拾いをしてくれたのか。ありがとうね。言ってくれればコーヒーの一杯でもご馳走したのに。今度来たときはご馳走するから声掛けてね。」と、気さくでお優しいご主人でした。ありがとうございました🙇

霧藻ケ峰から1時間ほどで三峯神社駐車場に帰着。
「長かった~」と一息。

充実した『山のグレーディング山行』&『クリーン登山』を完遂することができました。
『グレーディング』という貴重な経験をさせて頂いたこと、安全で綺麗な登山道・休憩所を維持して頂いていることに感謝。
I村さん今回もありがとうございました!